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『Moche Rip Curl Pro Portugal』初日はローカルが活躍!



全11戦で争われる2015年「WSL Samsung Galaxy Championship Tour」の重要な鍵となるヨーロッパレッグのセカンドイベント、第10戦『Moche Rip Curl Pro Portugal』が現地時間10月23日にポルトガル・ペニシェ「Supertubos」で開幕!

フランス戦の結果によってカレントリーダーのミック・ファニング(AUS)、僅か450ポイント差で追う2位のエイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)の二人に絞られてきたタイトルレース。
最終戦を待たずにワールドタイトルを決める可能性を持っているのはミックのみ。
自身が優勝してエイドリアーノが13位以下(R2かR3で敗退)になることが条件で、それ以外、もしミックが2位になってもポルトガルでタイトルは確定出来ません。
エイドリアーノは優勝しても無条件(ミックが最下位でも)でタイトルレースは最終戦にもつれ込むことになります。

ウェイティングピリオド最初の3日間、ほぼフラットだった「Supertubos」には新しい西北西ウネリが入り、途中ホールドが入りながらもライト・レフト共にあるポルトガルを代表するビーチブレイクは徐々に真価を発揮。
初日のハイライトはトップシードをR2に追いやったローカルの活躍。それもリプレイスメント(代理)のフレデリコ・モライス(PRT・写真最上部・下)はエイドリアーノを倒し、タイトルレースにも影響を与えていました。



「ストークしているよ。厳しい戦いだったけど、ファンウェーブだったね。ツアーの中でも強豪でミックとタイトルを争っているエイドリアーノ、この前のカスカイスで優勝したばかりのコロヘとの対戦。逆転には9.27が必要だったから、勝つためには全力を尽くさなければいけなかった。大きくてパワフルなライディングをね」

後半、フレデリコが2位から1位に上がるのにはニード9.27のシチュエーション。レフトの波にバックハンドで大きなターンを重ねて9.43をスコア。
続けて入った同じようなセットでの・アンディーノ(USA)のスコアが8.67だということを考慮すると彼のライディングのレベルの高さが分かると思います。

エイドリアーノ、コロヘとのカードは非常に僅差で、終わってみればヒートを通過したフレデリコとの差は僅か0.16ポイント。それもエイドリアーノとコロヘはタイスコアでした。

2013年の同イベントにワイルドカードで出場した時も、R2でケリー・スレーター(USA)を倒して話題になっていたフレデリコ。
今年もコンテストを面白くしてくれそうです。



フレデリコの前ヒートでは、ローカルワイルドカードのヴァスコ・リビイロ(PRT・写真上)がミシェル・ボウレズ(PYF)、オーウェン・ライト(AUS)を抑えてR3へ。

「オーウェンとミシェル。二人の大好きなサーファーとの対戦は本当に楽しかったよ。良い波を見つけるのは難しいコンディションだったから、序盤に出来るだけスコアを稼ぐ戦略だった。今回はそれが報われた形。ポルトガルのサポーターの前で勝てたのは最高だね。ベストを尽くし、あと何回かは勝ちたいよ」

2014年のワールドジュニアをポルトガル人として初めて制したヴァスコ。
直近ではポルトガルのカスカイスで開催されたQS10,000『Allianz Billabong Pro Cascais』で5位に入っています。
ポルトガルのサーファーと言えば、今回もリプレイスメントとして出場しているティアゴ・ピレスが一番に浮かんできますが、すでに若い世代へと受け継がれており、近い将来、ツアーの一員として活躍する可能性もありそうです。



前ヒートのエイドリアーノの敗退を目の前で見ていたミック(写真上)はティアゴ、セバスチャン・ズィーツ(HAW)と対戦。
ヴァスコ、フレデリコとポルトガルの選手が連勝して会場の雰囲気が盛り上がる中、その流れを断ち切るようにいつものようなマイペースでスコアを重ね、4度目のワールドタイトルに向けてラウンドアップ。

「ヒート前、3カ所のピークを見つけ、波の違いを観察していたんだ。それを見てゲームプランを練ったのさ。ウネリがシフトして入ってくるから、動き回ったよ。ガブリエルのようにね」

タイトル争いの相手であるエイドリアーノのR1敗退を見て何か変えたことは?という問いには、「それは関係無いね。でも、目の前で勝負の相手が振り落とされたのを見た後、自分が出来るのは勝つことだとハッキリ理解した。そして、自らのヒートに集中したんだ。最初のヒートでワイルドカードと対戦するのは難しいことさ。ラウンド2をスキップしてラウンド3に進めることはいつも嬉しいよ」

このポルトガルでワールドタイトルを確定するためにミックがするべきことは優勝のみ。
ちなみにミックは今イベントのディフェンディングチャンピオン。
更に自らのスポンサー「Rip Curl」のイベントであり、2009年に『Rip Curl Pro Search』として初めてここが舞台になった年にも優勝をしている特別な場所です。



フランス戦で今シーズン初優勝を果たしたガブリエル・メディナ(BRA・写真上)、ファイナルでガブリエルと戦ったビード・ダービッジ(AUS)の二人も好調にラウンドアップ。

「昨年は大きなプレッシャーがあった。でも、今年は違う立場。リラックスして大好きなポルトガルを楽しんでいるよ。ミゲル、メイソンとのヒートは波が見つけられなくて難しかったさ」

昨年はケリー&ミックのツアーを代表するベテランとブラジリアン初のワールドタイトルをかけて戦っていたガブリエル。
今年はそのプレッシャーから解放され、R1では十八番のエアリアルもメイク。フランス戦での見事な優勝を見ても分かる通り、リズムに乗ったガブリエルほど怖いものはなく、今後も他の選手にとって脅威となりそうです。

初日はR1の12ヒート全てを終え、フレデリコ、ヴァスコ、ミック、ガブリエル、ビートの他、フィリッペ・トレド(BRA)、キアヌ・アシング(HAW)、ケリー・スレーター(USA)、ブレット・シンプソン(USA)、マット・バンティング(AUS)、ナット・ヤング(USA)、ジョシュ・カー(AUS)が1位通過でR3へ。



今イベントも怪我で欠場が多く、ジョーディ・スミス(ZAF)、マット・バンティング(AUS)は5戦目の欠場。ダスティ・ペイン(HAW)も怪我で欠場。
フランス戦をガールフレンドのレベッカ・ジョンソンの出産に立ち会うために欠場したタジ・バロウ(AUS)は無事に新しい命を授かったものの、今回も欠場。
ワイルドカードは文中にあるヴァスコとスポンサーからメイソン・ホー(HAW)が選ばれています。

ネクストコールは現地時間10月24日の午前7時(日本時間の同日午後4時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると西北西ウネリはピークを過ぎる一方、週明けには大きな北西〜西北西ウネリが入る予報。

なお、2つのQS6,000と10,000で構成されるブラジルレッグのファーストイベント『Red Nose Pro15 Florianopolis SC』には多くの日本人選手が参加。
新井洋人、稲葉玲王、村上舜がR1で敗退した一方、大原洋人、五十嵐カノアはR3を通過してR4へ勝ち上がっています。

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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