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「WITHOUTケリーでツアー回していけないのね、やっぱ」- F+コラム

Text by つのだゆき

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Photo by snowy

WITHOUTケリー(前回コラム)では回していけないんだよね、やっぱ(笑)。
男女ともに年間ワイルドカードはケガや故障ではなく、過去のワールドチャンピオン→ケリーと、過去のファイナル5→ジョアンヌ・デファイ。この人たちはシーズン後半と2024のハーフカットまでの間のシーズンワイルドカード、昨年のガブと同じね。
このワイルドカードにはポイントが付くので、ケリーにはまだワールドタイトルの可能性がある……って、う~ん、取ったら楽しいとは思うものの、ないと思うけど。

2024年のシーズンワイルドカードはミギュエル・プポとブリッサ・ヘネシー。
この結末で食らった感あるのはラムジーかね。ケガで休んでてワイルドカードもらえないって、けっこうレアケースだとは思うけど、ツアーの構成を考えたら、ケリーアウトのラムジーインは無い選択だろうな。人気というのは強烈な影響力を持つし、WSLとてショービジネスなんでね、大スター不在は許されない。

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「Momentum Generation 」Photo by Steve Sherman

でもなぁ、個人的にはワイルドカードで出てきて上位陣と当たって、例えばチアンカ君の騒がしいサーフィンにやられちゃうケリーを見るよりは、モーメンタムセッションとかいって、往年のモーメンタム集めてゆるめのエクスプレッションセッションとか、ミック、ケリー、パーコ、タジのセッションとか、なんかそんなほうが楽しげでいいかなと思う。

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ミックとパーコ Photo by snowy
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ケリーとタジ Photo by snowy

もうこの期に及んでケリーに12度目のワールドタイトルを狙わせるって、ひどくないのかな、とも思う。そんなにぶら下がる? そういうアオリ入れるなら、ちょっとポイント盛ってもいいんじゃね?(笑)。そりゃね、夢としてはあってもいいと思うけど、やめさせてもらえない苦しみも相当なものではあると思うよ。

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Photo by Aaron Hughes/WSL

マーガレットリバーはガブとカリッサが優勝。久しぶりの優勝定番コンビかね。ガブはベルズでモーリー・ピックラムと仲良さげに歩いているところを私の友人に目撃されていて、堂々のゴシップナンバー10入り。まぁ、ふたりとも独身なので、めでたい話ではあるんですけど、あまりにも近場で(笑)。ホントのところはどうなんでしょうね。
しっかしチアンカ君、強いな。取りこぼし無し。ワールドタイトルに向けて独走態勢を築き上げつつある。ジャッジのお気に入りというか、ヘッドのプリタモがああいうサーフィン好きなんだろうな。近年のジャッジってさ、ジャッジパネルが何人いたところで、ヘッドの意のままみたいなところあるもんな。その辺はアップルTVのMake or Break見てるとジャッジルームの内情とかよくわかるよね。今のターンはこのヒートで一番いいターンだったし(私はそう思わないけど)、ストロングフィニッシュだったから、さ、点出してね、みたいなシーンが散見される。もし私がジャッジだったら、え~、今のよりさっきの白のやつのほうがよかったじゃん、どこ見てんのよ、とか言っちゃいそう(笑)。

まぁ、でもジャッジのポイントをまとめるというのはもめごと回避には必要悪ともいえるので、必要ではあるのかな。でも昔のジャッジルームにはこういうのなかったように思うけど……あぁ、外してるヤツの椅子を後ろから蹴るとかはあったので、変わらないのか(笑)。

国内ではジャパンオープンが終了し、エルサルバドルのWSG出場選手が決まった。男子:五十嵐カノア、稲葉玲王、脇田泰地、
女子:都筑有夢路、前田マヒナ、松田詩野。
う~ん、なんか5年前でも同じなような気がする。何も変わらんのか、世の中。
五輪出場枠を確実に取りに行く、という布陣なのかなぁ、とは思うものの、4年先、5年先を見据えた人選、経験を積ませる人選のようなものが皆無なのが超気になった。
過去の実績とか現状の結果とかではなく、少なくとも推薦枠ぐらいは若くて生きのいい、もうすぐ旬ですよ、みたいな選手が選べないんだろうか。青田買いと過去の実績の間にいる、まもなく旬な人、いっぱいいるのに(笑)。そこに経験を積ませて、組織的に育てていくのが強化部のお仕事なのではないかと私は思うんですけどね。
まぁ、だから日本のシーンはぬるいんだよな。みんな頭固まりすぎ。
ノーチャレンジ+ノー冒険=ノー変化。
日本ってぬるい。3年ぶりのベルズで一番強く思ったこと。

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