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「オウエン・ライトがベルズで現役生活に幕を下ろす」- F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by snowy

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ベルズはオウエン・ライトが引退試合としてワイルドカードをもらったので、オウエンの現役試合の見納めになるようだ。
1990年生まれ、ケリーがツアーデビューした年に生まれた。
ライト家5兄弟のうちオウエン、タイラー、マイキーの3人がCT選手というサーフィンエリート家族から最初に世界に出た選手。CTでの初優勝は2011年のニューヨーク、その年に11度目のタイトルをとったケリー・スレーターを破っての優勝だった。

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この年のニューヨークはハリケーンカティアの襲来で奇跡的なパーフェクトウエイブに恵まれたり、ジャッジクライテリアの大幅な変更でフルローテ1発に9点台が出たり、CTとQSの入れ替えがシーズン半ば、このNYで決まったり、そのことでボビー・マルチネスがヒート後のインタビューで痛烈なASP批判をして除名処分になったり、とにかくいろんなことのあった年だ。ちなみに入れ替わりは3人で、ガブリエル・メディーナ、ミギュエル・プポ、ジョンジョン・フローレンス(日本での撮影時のケガでクオリファイを見送ったイェイデン・ニコルのリプレイス)。まぁ、これらすべて合わせて、ASP時代終盤の出来事とはいえ、現在の形に向かって大きく時代が動いた節目の年といえると思う。
おまけにその年の終盤には、計算間違いで1試合早くワールドタイトルカップをケリーに渡してしまうという、前代未聞の事件も起きた。

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ニューヨークの賞金は30万ドルと破格なのも話題を呼んだ。当時は試合ごとに賞金額が違っていたりしたので、ほかの試合がどのぐらいだったのか古い写真を見てみたら、同じ年のJベイ(ジョーディ・スミス)が75000ドル、賞金が高いので話題だったトラッスルズ(ケリー・スレーター)が105000ドルなので、それらと比較しても破格だったことは間違いない。今から12年前のことだ。

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何となくイメージとして賞金額って上がり続けている感覚があったので、今っていくらなのかな、と思ってルールブックを見てみたら、優勝賞金8万ドル、シーズン後半のカット後でも優勝10万ドル。12年前とそんなに変わらない。ただ、ギャランティマネー、つまりイチコケしても出る賞金額は大きく上がっているので、総額としては上がっているんだろうと思う。配分比率の問題か。

話は横にそれたが、オウエン・ライト。
オウエンのサーフキャリアは大きく2つに分かれる。2015年冬のパイプで起きた重度の脳震盪による記憶障害の前と後だ。事故前の記憶を失ったオウエンは、サーフィンをはじめから学ばなければならないようなハンディを抱え、1年かけて2017年にツアーに復帰、第1戦のゴールドコーストで優勝という感動のカムバックを飾った。
その後も活躍を続け、2020東京オリンピック(2021開催)では銅メダルを獲得する。昨年ハーフカットでCT落ちし、引退を決意。CSからのリクオリファイの道もあったが、一度重度な脳震盪を起こしたものは2度目は命にかかわるダメージになるリスクが高く、医師らと相談し、これ以上のハードスポットでのサーフィンは危険すぎると判断、引退を決意した。とはいってもサーフィンをやめてしまうわけではないので、これからもサーフィンを楽しむ彼のライフスタイルは変わらないのだろう。引退おめでとう。

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