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『Billabong Pro Pipeline』ファイナルデイを戦うベスト8が決定!

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(ベスト8入りを決めたカノア)
PHOTO:© WSL/Bielmann

奇跡の7マイルと呼ばれるオアフ島・ノースショアの2021/2022シーズンは稀に見るグッドコンディションに恵まれています。
2022年CT開幕戦『Billabong Pro Pipeline』も例に漏れず、コンテスト3日目となった現地時間2月1日は公式8-12ftレンジの新しい北西ウネリが入り、午後にはセカンドリーフから割れる素晴らしいパイプデイに!

メンズのRound of 32から再開、二つのマンオンマンを同時進行させるオーバーラッピングヒートを利用してRound of 16まで進行。
QFを戦うベスト8が決定しました。

キングケリーのブザービーター

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(この波で逆転を決めたケリー)
PHOTO:© WSL/Bielmann

まだウネリの反応が鈍かった朝の内のRound of 32でさえ数少ないバレルを見つけて7ポイントを出し、ルーキーのジェイク・マーシャル(USA)を完璧に抑えたケリー・スレーター(USA)はRound of 16で今イベントで最も危険なワイルドカード、バロン・マミヤ(HAW)と対戦。
先に8.67を出したバロンが優勢で後半にケリーが8.00を返して追い上げる展開。終了間際までバロンがリードして万事休すと誰もが思ったものの、ヒート終了のカウントダウンが始まってから入ったパイプラインの波にケリーがテイクオフ。
これが絵に描いたようなバレルとなり、9.23をスコアして逆転に成功!

海から上がってスコアを聞いた時は珍しく興奮していたケリーですが、すぐに冷静さを取り戻し、ロージー・ホッジから向けられたマイクを一度断って対戦相手のバロンに声をかけ、更にヒート中に肩を脱臼して棄権したカルロス・ムニョス(CRI)にも話しかける気遣いをしていました。

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(ケリーとバロン)
PHOTO:© WSL/Heff

「あの波を見たのはラスト20秒を切ってからだった。あれを決めるのが自分達の仕事だし、全てさ。あのような瞬間を待っているんだ。まだコンテスト序盤だけど、バロンのような次世代のサーファーと対戦出来るのは嬉しかったよ。ヒート前半に波選びでミスしてしまい、彼はそれを上手く利用したんだ。彼が波を待っていた位置はとても深く、アグレッシブなラインをとっていた。一方、自分はこぼれた良い波を狙うために最初に待っていた位置に戻ったのさ。ただあまり自身は無かったから、一度落ち着いて波が来るかどうかや、バロンが喜ぶだろうなと考えていたよ。この30年間を振り返ると何度も同じような場面があった。自分の思い通りになるなんて、本当に不思議だよね」

2月11日で50歳になるケリーが初めてパイプラインを制したのは1992年と30年も前のこと。あれからアンディ・アイアンズなどのライバルとこのタイトルを争い、7度の最多優勝記録を積み重ねてきました。

QFは五十嵐カノア(JPN)とのゴールデンカードが実現します。
ルーキーイヤーでのパイプでの対戦を含め、3戦3勝でカノアが勝っているこのカード。
4度目の対戦に注目しましょう!

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(次はケリーvsカノアのカードが実現)
PHOTO:© WSL/Heff

ちなみにカノアはRound of 32でオーウェン・ライト(AUS)、Round of 16でレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)を倒してのQF進出。
共に波選びが難しく、僅差の勝負ながら彼らしいクレバーな戦略で勝ち上がっていました。

「オーウェンのことをとても尊敬しているし、彼はここで最高のサーファーさ。今日のように波数が少ない日は、ライバルのことを考え、どこにいるのか目を離さないようにする。僅かなポジションの差でも大きな違いになるのさ」

JJFを脅かしたルーキー

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(ジョアン・チアンカ)
PHOTO:© WSL/Heff

ディフェンディングチャンピオンのJJFことジョン・ジョン・フローレンス(HAW)はルーキーのジャクソン・ベーカー(AUS)を相手にRound of 32で最初の8ポイント台を出して圧勝。

ルーキーのジョアン・チアンカ(BRA)とのRound of 16ではパイプラインで9.77をスコアするものの、ジョアンは直後にそれを上回る9.87。パーフェクトに近いバレルライドでジョン・ジョンを脅かしていました。
結局、バックアップで優ったジョン・ジョンがQF進出を決めましたが、ジョアンは前のラウンドでロボことジャック・ロビンソン(AUS)を倒すなど早くも並外れた才能を見せつけており、開幕戦から強い印象を残しています。

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(髭をたくわえたジョン・ジョン)
PHOTO:© WSL/Bielmann

「ハードなヒートだった。ジョアンの波は素晴らしかったよね。目の前でそれを見せられた自分は嬉しいような嬉しくないような複雑な気持ちだったよ。他のヒートでは二人で良いスコアを出してヒートを楽しんだけど、再び彼と対戦することになって緊張したね。彼のチャージは凄いし、このような波を知り尽くしているようだから、良い波が入ればやるんじゃないかなと思っていたよ」

メンズ、ウィメンズ共にルーキーが粒揃いの今シーズン。メンズでベスト8入りしたメンバーの中にもルッカ・メシナス(PER)、サミュエル・プーポ(BRA)と二人のルーキーが残っています。
ジョン・ジョンはQFで同じハワイアンのセス・モニーツと対戦。これも面白い勝負になりそうです。

ネクストコールは現地時間2月2日の朝7時50分(日本時間の3日午前2時50分)
北西ウネリが続き、風も合う予報なので、コンテストも進行しそう。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

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