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2021年ワールドチャンピオンが「Rip Curl WSL Finals」で決定!

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PHOTO: © WSL/Heff

ハワイから始まり、オーストラリアで4戦、サーフランチ、メキシコと全7戦で争われた2021年CT。
今シーズンはランキングトップ5が最後にカリフォルニアのローワー・トラッセルズに集まり、「Rip Curl WSL Finals」というプレーオフのようなイベントでワールドチャンピオンを決める初のフォーマットを使用。
その決戦の日は9月14日。公式4-6ftレンジ、最大で6-8ftレンジのサウススウェルが入ったローワー・トラッセルズは朝から白熱したヒートが続き、ケリー・スレーター、ミック・ファニングが同時にMC席に並ぶという豪華さ。
WSLのお膝元で開催されたこともあり、オリンピックとは違う盛り上がりを見せていました。

ちなみに新型コロナウイルスのワクチン接種率が約52%と進んでいるカリフォルニアでは観客を入れることが認められており、それもマスクなし。
今回はワールドチャンピオンが決まるとあって先日のQSよりも多くのファンが集まっていました。

カリッサ・ムーアが5度目のワールドタイトルを獲得

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PHOTO: © WSL/Nolan

ウィメンズのトップ5は以下の通り。

・カリッサ・ムーア(HAW)
・ステファニー・ギルモア(AUS)
・ジョアン・ディファイ(FRA)
・タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)
・サリー・フィッツギボンズ(AUS)

ジョアンがステファニーを倒し、サリーがタティアナが待つマッチ3に進出。
クロスゲームを制したタティアナが最後にカリッサと3ヒートのタイトルマッチを行い、最初のヒートはタティアナが勝利。
しかし、カリッサがヒート2で爆発して並ぶと最後のヒート3でもそのリズムを崩さず、8ポイント2本で圧勝。
東京オリンピックの金メダルだけではなく、ワールドタイトルも獲得する偉業を成し遂げたのです。

「長い1年、とても長い1日だったわ。今日は思ったようなスタートができず、挽回しなければならなかった。最初のヒートで負けた時は落ち込んだわ。次のヒートではベストを尽くし、勝つことが出来た。世界タイトルを海の中で獲得したことがなかったので、今回は特別よ。これ以上ないほど嬉しいわ」

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(カリッサ・ムーア)
PHOTO: © WSL/Heff

今シーズンは全7戦の内、全てSF以上。これは今シーズンのツアーでカリッサだけ。
その内、3イベントでファイナルに進み、優勝は1回と驚異的な強さで最終戦を待たずに「Rip Curl WSL Finals」進出を決めていました。
更に遡ると2019年のマーガレットリバー戦から全てSF以上をメイク。10シーズン連続で20ヒート以上の勝利を収めたWSL記録も更新することに成功。

ワールドタイトル獲得は2011年、2013年、2015年、2019年。
そして、2021年で5度目。
ウィメンズの最多記録はステファニー・ギルモア(AUS)とレイン・ビーチェリー(AUS)が持つ7度なので、あと2回で並ぶことになります。



ガブリエルが3度目のワールドタイトルを獲得

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PHOTO: © WSL/Nolan

メンズのトップ5は以下の通り。

・ガブリエル・メディナ(BRA)
・イタロ・フェレイラ(BRA)
・フィリッペ・トレド(BRA)
・コナー・コフィン(USA)
・モーガン・シビリック(AUS)

最初のマッチアップではタイトルを獲得すればアメリカ人では2011年のケリー・スレーター以来、カリフォルニアのサーファーでは1990年のトム・カレン以来となったコナーがルーキーのモーガンを鮮やかに封じ込め、次のマッチアップでは唯一トラッセルズのイベントでの優勝経験があるフィリッペが勝利。
東京オリンピックの金メダリスト、イタロとの対戦でもフィリッペは安定した強さでガブリエルが待つタイトルマッチへ。
タイトルマッチでもフィリッペは決して悪くなく、解説のケリーが「ビデオゲームサーフ」「6ポイントの波で10ポイントライドじゃない?」と称するほど完璧でしたが、ガブリエルのサーフィンがネクストレベルだったという表現が当てはまるほどで、2ヒートで9ポイントを出して一つもフィリッペに譲らずの圧勝でした。

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(ガブリエル・メディナ)
PHOTO: © WSL/Nolan

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(フィリッペ・トレド)
PHOTO: © WSL/Heff

「タイトルはサーフィンにおける最大の目標さ。夢を叶えるのは簡単ではない。だからこそ、今日は特別な日だし、一生忘れないよ。自分の子供にもこの日のことを伝えることが出来る。今年は非常に厳しく、精神的にも困難な年だった。一生懸命トレーニングをして忍耐強く自分のサーフィンと向き合わなければいけなかった。このタイトルを手に入れるために沢山サーフィンしたよ」

「Rip Curl WSL Finals」開催前に行われたニューヨーク・タイムス紙のインタビューでは「一年間の努力が9月の1イベントで決められてしまうのはフェアではないよ」という不満を漏らしていたガブリエルでしたが、いざ蓋を開けてみれば下馬評通りの優勝。それも文句なしの3度目のワールドタイトルを獲得。
これはトム・カレン、アンディ・アイアンズ、ミック・ファニングに並ぶマジックナンバー3のワールドタイトルで、ウィメンズを合わせると史上6人目のサーファーです。



ガブリエルの言葉通り、トップ5が1イベントでタイトルを決める「Rip Curl WSL Finals」は賛否両論ありますが、コロナ禍で何度もスケジュール変更があった今シーズンの最後に特別な一日を設け、それも観客を入れての活気あるイベントを開催出来たのは大きな意味があったと思います。

カリフォルニアでは9月17日〜19日にオーシャンサイドでウィメンズQS3,000『Nissan Super Girl Surf Pro』がライブなども併催されるフェス形式で開催。
更に9月20日〜26日にはハンティントンビーチであの『US Open of Surfing』が2年ぶりに復活。
日本の資生堂がスポンサーとなり、チャレンジシリーズの第1戦として開催されます。

WSL公式サイト

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