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CT最終戦『Corona Open Mexico』を制したのは?

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(ファイナリスト)
PHOTO: © WSL/Heff

もし、世界中を自由に飛び回れる時代であれば、真っ先にこの場所をサーフトリップのデスティネーションにしたい。
そんな妄想を膨らませたサーファーが多かっただろうメキシコ「Barra de la Cruz」のライトハンダー。

タヒチ戦が急遽キャンセルになったことで2021年シーズンの最終戦になった『Corona Open Mexico presented by Quiksilver』はウェイティングピリオド初日から4日連続で進行しました。

現地時間8月13日に公式4-7ftのエピックコンディションでファイナルデイを迎え、ロボことジャック・ロビンソン(AUS)、ステファニー・ギルモア(AUS)が優勝。
特にロボはこの結果によってリクオリファイのラインを一気に上回ったため、彼のサーフィン人生にとっても大きな意味がある勝利となりました。

ルーキーのロボが初優勝

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(最終戦で念願の優勝を決めたロボ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

かつてウエスタンオーストラリアの神童と呼ばれ、鳴り物入りでCT入りを果たしたロボでしたが、ルーキーイヤーは思うような結果を残せず、このイベントの前はランキング25位とリクオリファイのラインを下回っていました。
しかし、メキシコでは和井田理央と対戦したRound of 32での9ポイントライドを始め、彼の持ち味であるスタイリッシュなフロントサイドが合い、リズム良く勝利を重ねていました。

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(チームメイトのドラに担がれるロボ)
PHOTO: © WSL/Heff

「やっと勝てたよ。どこから話していいか分からない。クオリファイを果たした時の感覚に似ていて、今はまだ結果を受け入れ始めている段階さ。全てが上手くいくように色々なことをしたよ。ドラ一家、妻のジュリア、家族、スポンサー。彼らなしでは成し遂げられなかった。ここに来る前からエネルギーを持ち続けようとしていた。ある特定のゾーンにいる時は多くを語らない。今週はそのゾーンにいて、みんなのサーフィンのレベルよりも上に立っているとどのヒートでも感じたね。今回の優勝は息子を亡くしたトロ・サーフトリップ(地元のサーフガイド)のトロさんに捧げるよ。本当に悲しい。彼に大きな愛と祈りを送りたい」

ダークホースのデイヴィッドが2位

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(バックサイド・ハックで初ファイナル進出を決めたデイヴィッド)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

Round of 32ではエイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、QFではガブリエル・メディナ(BRA)と二人のワールドチャンピオンを倒し、ツアー2年目にして初のファイナル進出を果たしたデイヴィッド。彼もまたイベント前にランキング27位とリクオリファイのラインを下回っていましたが、今回の結果によって14位にジャンプアップ。
ツアー残留を決めています。

「ツアー初のファイナルで2位になれて、本当に嬉しい。ジャック、おめでとう!エイドリアーノとガブリエルに勝ったのはクレイジーだった。2位になれて本当に嬉しいし、ここバラ・デ・ラ・クルスで応援してくれたみんな!ありがとう!」

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(引退するエイドリアーノを担ぐチームブラジリアン)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

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(ありがとう!エイドリアーノ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

ステファニーがCT通算32勝目

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(流れるようなサーフィンで魅了したステフ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

ファイナルのロボとデイヴィッドのポイント差は僅か0.02。
ウィメンズサイドはステファニーとマリア・マニュエル(HAW)が争い、僅か0.56差と非常に見応えある勝負でした。

ステファニーはQFでタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、SFではカリッサ・ムーア(HAW)を倒し、ウィメンズ初のメキシコ戦でCT通算32勝目を上げることに成功。
今年はスナッパーロックスがツアーから外されただけに、久々に見た彼女のフロントサイドの流れるようなカービングが印象的でした。

「最高の気分よ。マリアはイベント全体を通して私が最も強いと感じた選手だった。彼女は正しい波に乗り、とても美しいサーフィンをしていたわ。ファイナルでは彼女がパドリングで私を追い越すたびに、背中に’AI FOREVER’と書かれていて、マナ(特別な力)を持っているように感じたの。厳しいファイナルを勝てて最高の気分よ」

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(優勝は2019年のホノルアベイ以来)
PHOTO: © WSL/Heff

ステファニーは前日の時点で「WSL Final」のトップ5が確定しており、カリッサ、タティアナの他、ジョアン、サリーとワールドタイトルを争うことになります。

「コンテストで優勝したのは久しぶりね。トラッセルズでのファイナルに向けて、今日はランキングを1つでも上げて、当日に一つでも戦うヒートを減らしたかったの(笑)。今回のメキシコは素晴らしかった。2006年の男子のイベントを見たわ。スナッパーがツアーから外されたので、次はここがベストな候補地ね。タヒチが中止になり、これが最後の大会になったと知らされた時、ツアーを戦う世界最高峰のサーファーより上にいかなければいけないというプレッシャーがあった。この場所は信じられないほど素晴らしく、まるでホームでもある。最高よ」

AI FOREVER

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(AI FOREVERを纏ったマリア)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

2006年、ここで開催されたリップカールサーチイベントで優勝した今は亡きA.Iことアンディ・アイアンズ。
同じカウアイ島出身のマリアは今回名前の場所にAI FOREVERと入れて試合に挑み、A.Iが乗り移ったようなライディングで快進撃を続けていました。

WSLが公開しているリクオリファイラインだと1つ順位が下ですが、これから始まるCSでカバーする可能性があり、またリプレイスメントの1番目のポジションのため、来年もツアーでマリアの姿を見ることはありそうです。

「ここにいることをとても光栄に思うし、WSLファミリーにも感謝している。信じられないような良い波とサーファー。この舞台に立てたことを嬉しく思う。ステフが私のベストなサーフィンを引き出してくれて、とても楽しかっわ。この1週間、とても感情的で、毎ヒート後に泣いていたの。ちょっとしたことでマナを感じていたと思うわ」

トップ5によるタイトル争い「Rip Curl WSL Finals」は9月9日〜17日のウェイティングピリオドを用意してカリフォルニアのローワー・トラッセルズで開催されます。



CT第7戦『Corona Open Mexico』結果
1位 ジャック・ロビンソン(AUS)
2位 デイヴィッド・シルヴァ(BRA)
3位 レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、マテウス・ハーディ(BRA)
5位 ガブリエル・メディナ(BRA)、コナー・コフィン(USA)、フレデリコ・モライス(PRT)、イタロ・フェレイラ(BRA)

ウィメンズ
1位 ステファニー・ギルモア(AUS)
2位 マリア・マニュエル(HAW)
3位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)、カリッサ・ムーア(HAW)
5位 ジョアン・ディファイ(FRA)、コートニー・コンローグ(USA)、イザベラ・ニコルス(AUS)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)

「WSL Final」進出のトップ5


・ガブリエル・メディナ(BRA)
・イタロ・フェレイラ(BRA)
・フィリッペ・トレド(BRA)
・コナー・コフィン(USA)
・モーガン・シビリック(AUS)

ウィメンズ
・カリッサ・ムーア(HAW)
・ステファニー・ギルモア(AUS)
・ジョアン・ディファイ(FRA)
・タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)
・サリー・フィッツギボンズ(AUS)

WSL公式サイト

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