ジョエル・チューダーとカニエラ・スチュワートの印象的な世代交代のシーンも! 『Longboard Classic New York』 | サーフィンニュース BCM | コンテスト

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ジョエル・チューダーとカニエラ・スチュワートの印象的な世代交代のシーンも! 『Longboard Classic New York』

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PHOTO:© WSL/Vankirk

2011年のCT以来の開催地として選ばれ、2xワールドチャンピオンのジョエル・チューダーの参加もあり、イベント前から注目されていた『Longboard Classic New York』
合計4イベントでワールドタイトルを決める2019年WSLロングボードツアーの3戦目、タイトル争いも明確になってきました。

会場はマンハッタンから約1時間離れたロングビーチ。
期間前半はグッドコンディションの日もあったものの、後半はサイズダウンしてファイナルデイはスモール&オンショアの難しい戦いへと変化。

開幕戦のヌーサ、第2戦目のスペインで2連勝していたアメリカ・フロリダ出身のジャスティン・クインタルはR5でイギリスのベン・スキナーに僅差で敗退。
ランキングに変動はないものの、独走していたジャスティンの早い敗退で、タイトル争いが面白くなってきました。

カニエラ・スチュワートがWSL初優勝

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カニエラ・スチュワート
PHOTO:© WSL/Miers

メンズのファイナリストはQFでアメリカのコール・ロビンソンを相手に9.07のハイエストスコアと16.90のハイエストヒートスコアを出し、SFで昨年のワールドチャンピオン、スティーブン・ソーヤー(ZAF)を倒したハワイアンのカニエラ・スチュワートとブラジリアンのジェフソン・シルヴァ。
両者共にWSLでは初のファイナル進出。

ファイナルはカニエラが7.57をスコアしてリードを広げ、更に6.77を重ねて圧勝。WSL初優勝を決め、最終戦の結果次第ではワールドタイトルの可能性も。
勝利後はハワイの仲間に囲まれ、喜びを分かち合っていました。

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PHOTO:© WSL/Vankirk

「初めて優勝した気分は最高だね。出来ればもっと優勝したい。今はただ興奮しているよ。ジェフソンは’サーフィン界の黒帯’、強敵を相手に二つの良い波を見つけるのは難しかった。だから、本当に信じられない。今朝目覚め、波を見て’今日はファイナルデイ、やってやろう’と思ったよ。コールとの対戦で9ポイントを出せたのは驚いた。それからスティーブンとの対戦。’彼はワールドチャンピオンだぜ’って思ったね。自分よりも遥かに多くの経験を持つ彼に勝ったことは大きかった。本当に素晴らしいことさ」

まだ18歳のカニエラはハワイでボンガ・パーキンス以来の逸材と言われ、2019年は『Mexi Log Fest』とポルトガルに初上陸したダクトテープで優勝。
そして、今回のWSLイベントでの優勝と権威あるタイトルを3つも獲得したことになります。

最終戦はヌーサ、スペイン、NYの6,000からグレードが上がり、10,000のポイントを獲得出来る『Taiwan Open World Longboard Champs』
12月1日〜7日に台湾の「Jinzun-Harbor」金樽漁港で開催されます。

ウィメンズは3戦続けて同じファイナリスト

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ホノルア・ブロムフィルド
PHOTO:© WSL/Miers

ウィメンズも開幕戦のヌーサ、第2戦目のスペインと2戦連続で同じ選手、クロエ・カルモン(BRA)が優勝。
それも2戦連続でホノルア・ブロムフィルド(HAW)が2位と同じファイナリストとなり、今回のNYでも二人がファイナルを戦うことに。

共に6ポイント台をベースとしたクロスゲーム、一進一退の攻防の末、ホノルアがファイナルのベストスコア6.73をマークして僅か0.19ポイント差で優勝。
ワールドタイトルを獲得した2017年以来の優勝を決め、タイトル争いは最終戦に持ち越されることになりました。

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PHOTO:© WSL/Vankirk

「これが’三度目の正直’本当に嬉しいわ。小さいなライトの波がコンスタントだったので、狙っていたの。自分なりのマニューバーをして上手くいったのよ。WSLイベントで重いシングルフィンに乗るのはこれが初めて。10歳の時に初めてログを削って貰った時から’Two Crows board’に乗っている。今年は楽しんで友人と戦う最高の時間を過ごしているわ。NYで優勝出来てとても嬉しい。この勢いを台湾でも維持したいわね」

2017年にワールドタイトルを獲得。
モデルのようなスタイルで今やロングボードツアーの顔となっているホノルア。
トップのクロエとのポイント差は僅か1,500。
台湾での最終戦は非常に面白くなりそうです。

なお、スペインで3位となり、ランキング8位まで上昇した井上鷹はR3で敗退。浜瀬海もこのラウンドで姿を消し、日本人最高位はR4で進んだ小山みなみでした。

ジョエル・チューダーが見せたWSLイベントへの主張

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ジョエルとカニエラ、世代交代の瞬間
PHOTO:© WSL/Miers

今イベントの目玉でもあった2xワールドチャンピオン、ジョエル・チューダーの参加。

ジョエルは10年以上前にASP(現WSL)のコンテストから去り、ロングボードの本来の姿をリバイバルさせるためにシングルフィン、ノーリーシュ、シェアライド可能など独自のフォーマットを使用したダクトテープという招待制のコンテストを主催。
今や世界中で開催され、WSLのロングボードイベントよりも注目されるようになっています。

WSLは今年からそのダクトテープをサポートしてジョエルとの関係を築いたのか、NYに彼を招くことに成功したものの、ジョエルが見せたサーフィンはダクトテープのフォーマットそのもので、シングルフィンにこだわった芸術的なライディングにスコアを出すのが意味がないと感じさせるほど。

ため息が出るような美しいスタイルに加え、最後はカニエラ・スチュワートとのヒートでダクトテープでは当たり前のシェアライド。そして、お互いのサーフボードをチェンジする妙技も披露。これはWSLではインターフェアとみなされ、ジョエルは敗退。
しかし、ジョエルはカニエラとコンタクトしてわざと行ったため、全く気にすることなくビーチに戻ると二人はハグを交わしていました。

「誰もが勝者を好むけど、多くの人は負けるのが嫌いだよね。まだ凄く若い頃、ドナルド・タカヤマが’いいか、アウトに出たら、クールに決めるか、カッコ悪く見えるかのどちらかだ。お前はクールに決めたいだろ?って言われたことがある。もし、負けるなら戦わず、’いたずらっ子’に見えるようにしなさいとも言われたよ。若い頃から学んでいたことをしたまでさ」

ジョエルとカニエラ。

過去にマリブで開催されたチャリティイベントでも対戦したことがある二人の関係は深く、実は2012年に亡くなったジョエルの師匠であり、シェイパーでもあるドナルド・タカヤマの弟、マイケル・タカヤマがカニエラのシェイパーでもあるのです。
ジョエルはそんなカニエラに勝負を挑まず、自分流の世代交代の方法をあえてWSLイベントで見せたのでしょう。
更にそのカニエラが優勝したとなると運命を感じざるを得ません。




今回のジョエルを象徴する二つの動画


ジョエル・チューダーがヒートで披露したフィンファースト、その後のフローも素晴らしい







カニエラ・スチュワートとのヒートでは最後にわざとインターフェアを犯してサーフボードを交換、ジョエル流の世代交代の示し方





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『Longboard Classic New York』結果
1位 カニエラ・スチュワート(HAW)
2位 ジェフソン・シルヴァ(BRA)
3位 スティーブン・ソーヤー(ZAF)、トニー・シルヴァニ(USA)

ウィメンズ
1位 ホノルア・ブロムフィルド(HAW)
2位 クロエ・カルモン(BRA)
3位 ケリア・モニーツ(HAW)、レイチェル・ティリー(USA)

WSL公式サイト

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