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F+(エフプラス)コラム「ケリー絶不調問題」

Text by つのだゆき / Photo by snowy



バタバタと連日続いたコンテストもちょっと休憩。次は早くても金曜日、土曜日、遅くとも土曜日、日曜日。
メンズラウンド3の後半には大番狂わせ、英語でいうところのメジャーアップセットってのが出まくりだったけど、その中でもやはり話題になっちゃうのはケリー。序盤2試合を25位、13位って、一桁間違ってないですか? って感じの成績。本人もここ十何年もこんなことがなかったからわからない、と言っているけど、ホント、ケリーのコンペ人生で初めてなんじゃないのかね、こんな不調。インタビューでは試合で自信が持てていないと言っていたけど、まさにそんな感じ。全体的に弱い。相手にヤバいと思わせるようなオーラゼロ。勝った相手のミシェル・ボレーズなんて、やってて負ける気がしなかったんじゃないのかなと思う。
あのレベルになると、自分のサーフィン、自分の道具に自信が持てないと勝てない。これでいい、と割り切れないので、迷った末に判断ミスも起きるし、結果ベストウエイブを取られてしまう。
CTというレベルは、波取りの勝負でもある。いい波に乗って、120%攻めて、不用意なワイプアウトを犯すような選手はやっていけない。チャンスを逃さずに、8点の波を取ったら必ず8点以上を出すことのできる選手が勝つ。相手にいい波に乗られたら負けだ。
自分の調子に不安があったり、迷いがあったりしたら、こういう正確さ比べのようなゲームにはついて行けない。
ケリーはまさに今、ここが足りないんだと思う。100%と思って準備した結果が歯車が合わないスタート。あれ、おかしいぞ、と思うことでまたおかしくなっていく。まさに負のスパイラル。



こうなると周囲は、ビジネスに入れ込みすぎなんじゃないかとか、さすがに年齢には勝てないんじゃないか、とか、もう引退じゃないかとか、何かとやかましくなるわけだけど、私個人的には、このまま引き下がるような性格ではないと思うので、絶対やめないと思う。負けてやめるなんて、ケリーの辞書にはないはずだ。1月のボルコムパイプで優勝した時の感じをイメージしようとしている、とも言ってたけど、ずいぶんCTでの優勝からは遠ざかってるからな。
フリーサーフィンを含め、少しづつは良くなってきているように見えるので、マーガレットリバーでは3度目の正直となってもらいたいところ。ま、すでにマーガは行かないんじゃないか、なんて噂も飛び交ってるわけだけど。





ラウンド3の後半終了後に行われたレジェンドヒートはバートン・リンチ(写真上)とダミアン・ハードマン(写真下)のワールドチャンピオン同士の一騎打ち。これがまた見せたね。ふたりともまだまだかなりうまいし。バートンはあの黄色い板が目立ってて、フリーサーフィンの時に誰かな、と思うぐらいうまかったわけだけど、ちょっとびっくりだったね。でもこういうレジェンドヒート的な昔の人のライディングをしばらくぶりに見るといつも思うけど、スタイルって変わらないんだね。手足の動きとか体勢とか、現役時代と何ら変わらないから。

F+(エフプラス)公式サイト
http://www.fplussurf.com/



【過去のコラム一覧】
◆元flow⇒現“F+(エフプラス)”コラムがスタート!(2016年3月4日 更新)

◆F+(エフプラス)コラム「2016年CTルーキー」(2016年3月17日 更新)

◆F+(エフプラス)コラム「ベルズがスタート」(2016年3月24日 更新)

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