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F+(エフプラス)コラム「2016年CTルーキー」

All photo by snowy / text by つのだゆき



初戦のコールドコースト、クイックシルバープロが終了、2016シーズンが、1年間のタイトル争いに向けて滑り出した。





男子優勝マット・ウイルキンソン、女子優勝タイラー・ライト。
来週のベルズ、リップカールプロではこの二人がゴールデンジャージーということになる。



今シーズンのルーキー、あるいはけが人のリプレイスで入っている選手で、普通に通用しそうなのはウエイド・カーマイケル(写真上)かね。ルックス含め、マット・ウイルキンソン的なパワーサーファーで、CT選手たちの中に入れてもまるで見劣りしないカービングがいい感じ。



ケリー、ジョンジョンに勝ったスチュアート・ケネディ(写真上)も、あのヒートのように思い切り行ってやって、それがうまく回ればいいかも。その辺はジャック・フリーストーン(写真下)、ライアン・キャリナンやデイビー・キャスルス、コナー・コフィンも似たような感じ。



逆にどうにもこうにもな感じなのは、カイオ・イベリ? 何でこの人QSチャンプ?? って感じ。GFが女子選手のアリッサ・クイゾンなんだけど、どっちもどっちなサーフィンかなぁ、と思う。



日本中のF+ファンがきっと聞きたいと思っているんだろうな、と思うのがカノア・イガラシ(写真上)の評価ね。これはこの試合のスポンサーがクイックシルバーということもあって、ライブ番組のコメンテイターの間でも再三話題に上がっていて、柔らかい口調ではあるけど、昨年ビーチブレイクでだけ勝ってクオリファイした選手が、チョープーやフィジーやパイプをどう滑るのか、興味深い……みたいな話を何度かしてたね。

応援するイコールほめる、持ち上げる、フォローする……ではない、ということを踏まえてもらって、正直な印象を書こうと思う。

ぶっちゃけ、世界のメディア的にはだめだろうな、っていう見方をされている……というより日本人の血が流れている、という以外は話題にはなっていない。それも私が日本人だからあえて相手が話題にしてくるだけで、外人メディア同士では話題にあがらない。
ジュニアイベントや、QS、フリーサーフィンで何度か、そして今回CTの中に入れてみて彼のサーフィンをみたけど、おそらくサーフィンそのもので勝ってクオリファイしたというよりは、そのコンスタンシーで勝ってきたんだろうな、と思う。いつでも自分の仕事ができて、7点2本をポケットから出せる選手。相手がつぶれれば確実に勝つ。これ、コンペティターとしてはある意味最強ではある。たいていの場合、先に7点2本出されれば相手はつぶれる。
非常に冷静で頭のいい選手なんだな、というのも印象的だった。
ハイエイトレベルのエクセレントレンジが必要な時に、ファーストターンでオフレール系の大きな派手な技で仕掛けようとする。
これ普通なら、あ〜あ、こわれちゃった〜って感じなわけだけど、おそらく彼は壊れていなかったろうなと思う。今自分がハイエイトを出せるとしたら、まずそれを決めて、そこから後をきちんとまとめなくては出ない、ということを明確にわかっていただろうと思うし、その状況判断の正確さと、それに対応する能力は、コンペティターには必要不可欠なことなので、それがカノアの才能だと思う。あとはサーフィンだけだけど、あそこまで出来上がってると大変だろうな、とも思う。

ガブがグロム時代からこういう選手だった。で、とてもCTのレベルではないサーフィンでクオリファイしてきた。あ〜、ダメダメ、と思ったけど、見るたびにうまくなっていて、それにも驚かされたし、それゆえに今のガブがある。

これからがカノアのサーフィン人生の本当の勝負時だと思う。チャンスはすでに与えられているわけだから。

F+(エフプラス)公式サイト
http://www.fplussurf.com/

【過去のコラム一覧】
◆元flow⇒現“F+(エフプラス)”コラムがスタート!(2016年3月4日 更新)

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