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「改めて……ミック・ファニングという選手」- F+(エフプラス)

Text by つのだゆき / Photo by snowy

一夜明けて、昨日のジャンジャックのバーは人であふれ返った。
ミックが優勝したら、すべてのドリンクはウイルコ払いの予定だったらしい。ウイルコが優勝した時はミックが自宅で祝勝パーティ開いたからね。リップカールの皆さんは会社閉めてみんなで会場で応援、優勝の場合はそのままバーへなだれ込み、そうじゃなければ仕事に戻る、みたいな。まぁ、ファミリー企業だからこその粋なはからい。
先に行われたミックの引退パーティも出席者が口々に、最高のパーティだったと言っていた。そのパーティの様子は後日。F+フォトグのジョリさんから写真とレポート届いてるんで。

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写真は勝っても負けても現役最後のヒート、つまり昨日のファイナルに向かうミック。
人の列というか、お相撲さんよろしく、みんな触る触る。その中で、穏やかに微笑みを浮かべながら小走りにビーチに向かう。いろんな感情や思い出が押し寄せたんだろうけど、最終的にはこの微笑み。ミックらしいなぁ、本当に。何もかも超越した仏様的な神々しさというか、やり切った感というか、ちょっと違うステージにいる感じがする。

サメ事件の後、セミリタイアという形でベルズ以降オフを取ったミック。その時も同じように言ってたけど、決まった日にどこに行く、何をする、という生活からの解放を望んだ。ツアーありきの生活リズムからの脱却。わかるなぁ。いいなぁ、ミック。本当にうらやましい。

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ほとんどの選手が優勝すること、いい成績を残すことに集中する中で、数少ないトップの選手だけがワールドタイトルに集中する。ミックもそのひとり。最低限リクオリファイを目指すのではなく、優勝を目指すのではなく、ワールドタイトルに向けていくモチベーションが保てない、って、すごいよね。普通にやってればあと何年でも居たいだけCTには残れると思う。でもそれじゃワールドタイトルは取れないわけで、まだあれだけのサーフィンができるミックが、タイトルに向けての練習、管理を維持する意欲が持てない、ということは、彼がそこにどれだけのエネルギーと時間を費やしてきたのかが容易に想像できる、重い言葉だ。
ベタな言葉だけど、努力。人よりたくさん努力したものが勝つのが試合なんだと思う。勝てないのは、まだまだ努力が足りないのだ。今日一日、24時間のうち、何時間サーフィンがうまくなるための努力をしたか、できたか……そこまで考えつくしているものがトップに立つんだろう。だからこそ、そんなに長い間はそこにいられない。シンプルなことだけど、真理だと思う。


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