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『Puerto Escondido Challenge』初日



南半球レッグ、北半球レッグを合わせて全8戦用意されている今シーズンのビッグウェーブツアー、通称BWT。
開催の基準は25ft以上で風などの条件が揃った時で、昨シーズンは7戦中、3戦にゴーサインが出され、グレッグ・ロング(USA)が2度目のグランドチャンピオンを獲得していました。

今シーズンの南半球レッグの舞台はメキシコ、チリ、ペルー。
現地時間6月20日にメキシコでの『Puerto Escondido Challenge』にイエローアラート、21日に72時間(3日後)の開催を告げるグリーンアラートが発令され、24日に開催。
通常は一日でイベントを終えるBWTですが、コンディションを考慮して初日はR1の4ヒートのみ進行。
SFとファイナルは翌日に持ち越しになりました。

舞台は昨シーズンからBWTのイベントに加わったものの、開催は初となるメキシコのパイプラインと呼ばれるプエルト・エスコンディード。
ビーチブレイクとは信じられないようなクオリティの高いバレルが特徴で、レフトのバレルがメイン。
しかし、25-35ftの巨大なウネリが入ったこの日はライトのバレルもあり、選手達は両サイドにチャージを仕掛け、サーフィンの本質を改めて感じさせた一日でした。



R1は1ヒート6名で4ヒート行われ、上位3名がSFへ。
ベスト2ウェーブの内、ハイスコアが2倍されるBWT独自のフォーマットでハイスコア並びにハイエストスコアをマークしたのは、ジェイミー・ミッチェル(AUS・写真最上部)で、唯一のパーフェクト10と9.03でトータル29.03。
10ポイントの波はパイプラインで言えばサードからセカンドリーフでのバレルライドに近く、レフトの波にバックサイドでグラブレールからハイラインでメイクした時はMCも大興奮でした。

「4ヒート目となる自分達の出番は風が悪くなることが心配されたけど、逆に今日のベストコンディションになったね。潮が引いてグラッシーなフェイスとウネリもピークを迎えていたのさ。最初はライトの波に乗り、メイクまでもう少しだった。あれで良いリズムを掴み、レフトにテイクオフ。まさかメイク出来るとは思わなかったけど、上手く抜けたんだ。信じられないようなバレルでのサーフィン。歴史的な一日になったね」

普段はオーストラリアのバーレーヘッズでライフガードを務める一方、パドルボードの世界ではケリー・スレーター(USA)並のキャリアを持つジェイミー。
オアフ島とモロカイ島をパドルボードでレースする『Molokai to Oahu Paddleboard World Championships』で10度のタイトルを獲得。
更にビッグウェーブサーフィンの世界では6シーズンぶりに開催され、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)が優勝した『Quiksilver in Memory of Eddie Aikau』で堂々の4位。
トドスサントスのチャージでは「XXL Big Wave awards」にノミネートされた経験もある真のウォーターマン。
ヒート終了後はパートナーと生まれたばかりの娘に勝利のキス。インタビューでは家族の力も今回の結果に影響を与えたと答えていました。



昨シーズン、33歳にして2度目のBWTタイトルを獲得したグレッグ(写真上)は、R1でアルビー・レイヤー、カイ・レニーの二人のハワイアンと共にラウンドアップ。ライトのバレルもメイクして快調な滑り出しになりました。

「凄い良い波だし、ここでの知識があれば、沢山のピークがあったね。今日はここで使用する通常のサーフボードよりも遥かに長いサイズを選んだ。この巨大な波に乗るにはボリュームが必要さ。それは自分にとって新たな試みだった。もし、ヒートで波に乗ることが出来なければ意味が無かったけどね。自分の戦略はクリーンな場所を探して動き回ること。それで4本の波に乗ることが出来たよ」

リーフブレイクと違い、ブレイクの位置が一定ではないプエルト・エスコンディード。
アウトに向かってのチャンネルもなく、一本のミスが長時間のロスを生むことも...。
更にファーストヒートは試験的な部分もあって僅か1本しか乗れない選手もいたほどでしたが、グレッグは難なくクリアしていた印象でした。

その他にSF進出を決めたのは、グラント・ベーカー(ZAF)、マクアカイ・ロスマン(HAW)、カルロス・ブール(BRA)、グレッグの兄、ラスティ・ロング(USA)など。



オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると現地時間6月25日は南南西ウネリのピークが過ぎてサイズダウン傾向となる予報。
ライブ中継は午前7時30分(日本時間の同日夜9時30分)から配信予定です。

WSL公式サイト

photo: WSL Covered Images

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