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CT第4戦『Oi Rio Pro』開幕!



現地時間5月10日、今夏に南米初のオリンピック開催を控えたブラジルのリオデジャネイロでワールドツアー第4戦『Oi Rio Pro』が開幕!
大きなウネリの影響で昨年までの会場「Barra Da Tijuca」は使用不可能となり、今年は車で西へ約45分の「Grumari」に移動。
その影には人口600万人を越えるブラジル2位の都市リオデジャネイロが抱える深刻な水質汚染の問題も...。

明言は避けていますが、ケリー・スレーター(USA)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、カイ・オットン(AUS)が今イベントをスキップ。
次のフィジー戦を最後に引退を表明したタジ・バロウ(AUS)も欠場するなど開幕前から大きな動きがありました。

リオデジャネイロでは水質汚染の他にも蚊を媒介とするジカウィルスの流行、治安の悪さ(コナー・コフィンがイベント前に銃の発砲を目撃)など他の開催地に比べてリスクがあるのは確かですが、それらを相殺するほどの熱狂的なファンがいる魅力的な場所でもあります。
特にリプレイスメントを含めると36名の内、14名を占めるブラジリアンにとっては自国で旗を掲げる大きなチャンス。
昨年、圧倒的な強さで優勝したフィリッペ・トレドの活躍も記憶に新しいところです。



2年連続でワールドタイトルを獲得した「ブラジリアン・ストーム」が衰退している今シーズン。
その巻き返しにも注目が集まったブラジルでのイベント初日は、怪我から復帰、オープニングヒートを制したフィリッペを皮切りにイタロ・フェレイラ、アレホ・ムニーツ、リプレイスメントのルーカス・シルヴェイラ、ワイルドカードのマルコ・フィルナンデスと5名のブラジリアンが1位通過でR3へ。
その中でもイタロ(写真最上部・上)はバックハンドで大きなターンを2つ重ね、初日では唯一の9ポイントをマーク。更にフロントサイドでブローテール・エアーリバースからカットバック、リップと繋ぎ、7.50のバックアップを重ね、トータル16.50。
ハイエストスコア並びにハイエストヒートスコアでミゲル・プーポとリプレイスメントのビノ・ロペス、二人のブラジリアンを完璧に抑えていました。

「ブラジルに戻ってこれたのは本当に嬉しいし、素晴らしいサポートを受けているよ。とても良い感じだね。サーフボードも最高さ。最初の波で9ポイントを出せたことが大きな自信になったんだ」

昨年、ランキング7位でルーキー・オブ・ザ・イヤーという結果を認められ、「Billabong」と契約を結んでカリフォルニアのティミー・パターソンのサーフボードを使用しているイタロ。

スナッパーロックス、ベルズ、マーガレットリバーと3戦続いたオーストラリアレッグでは2度もセミファイナル進出を果たし、ランキングでは3位。ブラジリアンでは最も上位にいます。
彼の強みはビーチブレイクでもリーフブレイクでもコンスタントな成績を残せる器用さであり、試合運びの上手さも特筆すべき点です。





5名のブラジリアンの他にもルーキーやリプレイスメントの活躍が目立ち、デイヴィー・キャッスル(AUS)、ライアン・カリナン(AUS)、レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、アダム・メリング(AUS)がR3へ。
ナット・ヤング(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)もラウンドアップを決めた一方、エイドリアーノ・デ・ソウザ、ガブリエル・メディナの二人のワールドチャンピオン、カレントリーダーのウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)、マーガレットリバーで初優勝を決めたシーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)、五十嵐カノアなどはR2の敗者復活戦行きを強いられています。

H2でガブリエルとスチュアート・ケネディー(AUS)を相手に7.60を含む、トータル14.30。土壇場で2位からトップに立ってラウンドアップを決めたレオナルド(写真上)は、「良い波を見つけるのは難しい状況だったけど、ラッキーにも最初に一本を乗れることが出来たんだ。その後はバックアップの波を探したよ。スチュアートが見逃した波に乗った時、最初ミスったと思ったけど、あれもラッキーで、リードを奪うことに成功したのさ。ツアーの選手達はワールドタイトルや、来年も残るためのプレッシャーがある。でも、自分はただヒートに勝つことや、良いサーフィンを見せるだけだから、プレッシャー無く楽しんでいるよ」とコメント。

リプレイスメントで参加したマーガレットリバーでは、ケリー、エイドリアーノと二人のワールドチャンピオンを倒してQF進出を決めたレオナルド。バリエーション豊かな彼のサーフィンはジャッジの評価も高く、今イベントでも活躍が期待出来そうです。
ちなみにレオナルドのコーチは、マーガレットリバーに引続き、ケリーの側近であり、「Quiksilver」のチームマネージャーでもあるベリー。
長年の経験を持つベリーのアドバイスが良い結果に結び付いていることは言うまでもありません。



ブラジルらしい典型的なビーチブレイク、トリッキーなコンディションで合計18ヒート進行した初日。
ウィメンズのR1では、カレントリーダーのコートニー・コンローグ(USA・写真上)、2位のタイラー・ライト(AUS)を始め、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、ステファニー・ギルモア(AUS)、セージ・エリクソン(USA)、ルーキーのキーリー・アンドリュー(AUS)がR3進出を決めた一方、カリッサ・ムーア(HAW)が昨年の『US Open of Surfing』以来、8試合振りにR1を落とし、R2行きに...。

ウィメンズのハイエストスコアはリプレイスメントのブロンテ・マコーレー(AUS)、ワイルドカードのシルヴァナ・リマ(BRA)を相手に「スピード・パワー・フロー」の3拍子揃ったライディングで8.83をスコアしたコートニー。

「ヒートではいくつかのミスをしたけど、それが致命傷にはならずに済んだわ。次に進めて本当に嬉しいわね。最後の波に関してはプライオリティが3番目だったのに乗ることが出来た。対戦相手が逃したチャンスをものにするため、感情的になった。難しいコンディションだったけど、波に合せ、全てのセクションで出来る限りのことをしたの。それが功を奏し、本当に嬉しいわ」

オーストラリアレッグでは優勝に2位が2回。カレントリーダーだけが着用を許されるイエロージャージでブラジルでの2連覇を狙うコートニー。その先には初のワールドタイトルという大きなゴールが待っています。



ネクストコールは現地時間5月11日朝7時(日本時間の同日夜7時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南よりのウネリは弱まる傾向。
次のウネリは週末に入る予想。

WSL公式サイト

photo: WSL Covered Images

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