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『Drug Aware Margaret River Pro』 タイラー今シーズン2勝目!



現地時間4月15日、西オーストラリア州のマーガレットリバーで開催中のCT第3戦『Drug Aware Margaret River Pro』が3日間のレイデイを経て再開。
ウィメンズはファイナルデイ、メンズはQFまで進行してオーストラリアレッグはクライマックス直前!

この日も会場はメインの「Surfers Point」で、ライト・レフト共にあるグッドコンディション。
イベント前半に影響が気になっていたサイドオフ気味の風も入らず、クリーンなフェイスをキープ。朝から日没まで19ヒートをこなすマラソンデイになっていました。

一足先に終了したウィメンズはQF、SFと9ポイント台をマークして危なげなく勝ち上がってきたカレントリーダー並びにディフェンディングチャンピオンのコートニー・コンローグ(USA)とランキング2位につけるタイラー・ライト(AUS)がファイナリスト。

開幕戦を制したタイラーと第2戦のベルズで優勝したコートニーのファイナルはスロースタート。
そして、失速したコートニーに対してピークを最後に持っていくことに成功したタイラー(写真最上部・下)のワンサイドゲームでした。

特に勝負の鍵となったのは、一本目でタイラーが8.93をスコアして移動したプライオリティを活かせず、次の波も譲ってしまったコートニーの判断ミス。その波でタイラーはテイクオフからバレルに包まれ、抜けてからの大きなカットバック。フィニッシュまでメイクして9.60をマーク。僅か2本でコンビネーションに追い込まれたコートニーは全ての波でタイラーを上回ることが出来ず、タイラーの強さだけが際立っていました。



「コートニーが今日の全てのヒートで9ポイントを出していたのは承知していたから、興奮し過ぎないように慎重に波の選択をしてターンを重ねたの。夢のような波ばかりだったわ。精神的に楽なイベントだった。ハッピーなことばかり考え、本当にストークしている。この優勝に貢献してくれた多くの人に感謝したい。そして、一日を振り返るとそこには家族の愛があった。みんなで勝ち取った勝利ね」

マイクロことグレン・ホールのコーチの元で最高のスタートを切ったタイラー。
脳出血でツアーから離れている兄オーウェンのためにも手に入れたい初のワールドタイトル。
今回はオーウェンの姿は会場にありませんでしたが、弟マイキーは波を見渡せる丘の上でスタンバイ(フリーサーフィンで足を骨折して担ぎ役はマイクロに交代)して一番最初にハグを交わしていました。



今回は優勝を逃したコートニー(写真上)でしたが、オーストラリアレッグは2位、優勝、2位と圧倒的な数字で、カレントリーダーだけが着用を許されるイエロージャージを死守したコートニー。

「オーストラリアレッグでこんな良い結果を残せるなんてストークしているわ。タイラーは素晴らしいパフォーマンスをしていたし、彼女の勝利を称えたい。本当は優勝したかったけどね。ファイナルでは最後に自分を取り戻して2本目の波を乗った時はストークしていたわ。このジャージを持って次のブラジルに向かえることにもストークしている」

5月10日からスタートするブラジル戦のディフェンディングチャンピオンでもあるコートニー。
彼女もまたドラマがあり、初のワールドタイトルに全てを注いでいる一人です。

ランキングでは前回のベルズ終了後と比べて4位までは変わらず、コートニーとタイラーの差が大幅に縮まっています。
昨年、10戦中、4勝で3度目のワールドタイトルを獲得したカリッサ・ムーア(HAW)はオーストラリアレッグを全て3位でフィニッシュしてランキングも3位につけています。



R4からQFまで進んだメンズは、開幕から2連勝でカレントリーダーのウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS・写真上)がR5でナット・ヤング(USA)とのグーフィーフッター対決にまさかのコンビネーションの大敗...。

「オーストラリアレッグは自分にとって信じられないような結果になった。今日の結果については残念さ。スローヒートで、貴重な一本でもミスをしてしまったよ。オーストラリアレッグでのリードは予想外。ストークしている。全てが良い方向に転換して良い気分さ。今回の9位が今シーズンの底になれば良いね」

シーズン7年目にして初めて巡ってきたワールドタイトル獲得のチャンス。
スーパーコーチ、マイクロを筆頭としたウィルコ、タイラー、ローラのチームと幸運のお守りである赤いラグビーボール’エルモ’は次のブラジル戦でどんな戦い振りを披露するのか?
楽しみにしておきましょう。

SFのマッチアップは、ジョエル・パーキンソン(AUS)vsジュリアン・ウィルソン(AUS)、イタロ・フェレイラ(BRA)vsセバスチャン・ズィーツ(HAW)
ジュリアンはQFでこの日のハイエストスコア9.50をマークしてリプレイスメントのレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)をコンビネーションに追い込んで圧勝。
イタロも9ポイントを出して調子は良さそうでしたが、ファイナルデイはサブ会場の「The Box」で行なわれる可能性もあり、そうなるとこの手のバレルが得意のジョエルが有利になってきそうです。

ちなみにケリー・スレーター(USA)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)を倒して大活躍だったレオナルドは5月23〜30日に千葉で開催されるQS6,000『Ichinomiya Chiba Open』に参加するとのこと。
チームメイトの五十嵐カノアも一緒に来日する可能性がありそうです。



ネクストコールは現地時間4月16日の7時00分(日本時間の同日8時00分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると新しい南西ウネリが入る予報。
風も合う見込みなので、ファイナルデイになる可能性が高いでしょう。

『Drug Aware Margaret River Pro』結果
1位 タイラー・ライト(AUS)
2位 コートニー・コンローグ(USA)
3位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)、カリッサ・ムーア(HAW)
5位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)、ローラ・エネバー(AUS)、ビアンカ・ベイタンタグ(ZAF)、ステファニー・ギルモア(AUS)

WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Drug Aware Margaret River Pro』終了後のランキング
1位 コートニー・コンローグ(USA) 26,000pt
2位 タイラー・ライト(AUS) 25,200pt
3位 カリッサ・ムーア(HAW) 19,500pt
4位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW) 18,200pt
5位 ステファニー・ギルモア(AUS) 15,600pt

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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