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「CTは残すはタヒチ1試合。ファイナルファイブの座席を占う」 - F+コラム

Text by つのだゆき

エフプラスコラム
(Photo by THE SURF NEWS/Kenji Iida)

釣ヶ崎海岸、志田下では国内最大のQS3000開催中で、続けてプロジュニア、アンダー16、アンダー12のチャレンジイベントなど10日間ベタでの大会に次ぐ大会、コンテストゴールデンウイークとなっている。隣接の会場では一宮サーフィンフェスティバルが行われていて、トークショーやフラ、吉本タレントが会場をにぎわせてくれるネタステージなど、夏のビッグイベントで盛り上がっている。詳細は以下で。

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そんなわけで国内は早くも夏の騒ぎ真っ盛りなわけだけど、CTのほうは残すところタヒチ1試合。ファイナルファイブの座席もだいぶ埋まってきた。
メンズはフィリッペ・トリード、イーサン・ユーイング、グリフィン・コラピントが確定、今現在残り2席にいるのがジョアオ・チアンカ、ヤゴ・ドラで、このふたりはタヒチの結果によっては入れ替わる可能性がある。
その入れ替わりを狙うのがガブリエル・メディーナ、ジョンジョン・フローレンス、ジャック・ロビンソンあたり。タヒチという会場を考えると、この3人はガチな優勝候補なので、ラスト2席が入れ替わる可能性は十分にあるという、ちょっと興味深い展開になっている。
女子のほうはすでに4席が埋まり、カリッサ・ムーア、タイラー・ライト、キャロライン・マークス、モーリー・ピックラムが確定、現在5位のケイトリン・シマーズをレイキー・ピーターソン、ステファニー・ギルモアが追う形だ。ステファニーは昨年も逆転で5位に滑り込んでのワールドタイトルという経験をしているので、虎視眈々と狙っているだろう。

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(Photo by WSL/Alan Van Gysen)

ちょっと遅くはなったけど、Jベイ。
いや~、フィリッペ、相変わらずすげ~な。サーフィンは忙しくて目が回るしうるさいけど、やってることのディテールをよく見ると、もうしょうがないほど加速加速。
トップ抜いて板をベタっとフラットにするんだけど、そこで失速しないんだよな。そこからのレールの入れ方が早い早い。ロスタイムほぼなし。だからちゃんと加速しながら降りてこられる。あれだけ早いと板がフラットになっても失速はほとんどないだろう。バタバタ忙しくて好きなサーフィンスタイルではないけど、技術としては今あれできてるのはひとりなのかな、と思う。

このフィリッペの失速しないサーフィンにジャッジが点を出しているので、こちら方向に進んでいくのだろうけど、その対極にイーサン・ユーイングとかグリフィンのスタイルがあると思う。レールワークで失速させずに見せるタイプ。私はこちらのサーフィンのほうが好みだけど、ジャッジはスタイルなんかお構いなしなので、美しくなかろうが忙しかろうが、失速しないでポケットでやることやってればいい、という感じだ。

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(Photo by WSL/Beatriz Ryder)

あのフィリッペの板を投げ出すようなトップアクションで板が前にすっ飛んでる途中で無理やりレール入れる感じの動作って、もしかしたらエアーの着地からのレールの入れ方と同じことなのかもしれない。スープを使わないレイバックからの立ち上がり、みたいな(笑)。なんかとにかく、あのフィリッペの絶対コケない粘り腰というか、胴体の柔らかさというか、う~ん、と感心しきりだった。世界のサーフィンはすごいところに行っちゃってるな。

五十嵐カノア。ハーフカットの時も今回の3位も、あまり結果がついてきていない今シーズンを、要所要所でしっかり帳尻合わせてくる勝負強さはさすがだなと思う。そういう勝負強さというのも実力のうちではある。

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