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「サーフィン王国オーストラリアの本気度」- F+コラム

Text by つのだゆき

本日はオンショア気味で昨日よりサイズダウンなのでオフ。
この先もどうもパッとしない予報なので、明日、明後日のちょっと上がったところでやるのかな、って感じ。
いつもお世話になっているアンジェラの家なんだけど、彼女がもうすっかり写真にハマってしまい、今や機材は私よりずっといいの使ってるし、写真を撮ろうという意欲もすごい。今思えば私も最初のころはそうだったな、と思う。今はどれだけ機材を少なくするかしか考えてなくて、今回はスナップ用のカメラはiPhoneという暴挙に出た。あのベルズの坂とかウインキーの階段とか考えたら、荷物持ちたくないもんな。年寄りの膝が持たんよ。

で、そのカメラ小僧のアンジェラがオフで波もよくなさそうだから、バードサンクチュアリに撮影に行こうという。もうね、すごい熱量(笑)。海に面した会員制の野鳥保護地区で、渡り鳥、主に水鳥の楽園のような感じ。車で入って鳥探すんだけど、南アフリカのエレファントパークっぽかったな。

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さて、昨日の世界は遠くなりにけりの補足だけど、離れちゃったのはCT選手ばかりではなく、次世代、次々世代のあたりも同じように離れたと感じた。それはイコールこの先しばらく後塵を拝するのかなぁ、ということになる。
この辺のローカルキッズやガールズは昔からレベルが高いけど、日本のトップ選手が束になってかかっても多分そこにすらいけないんじゃないかと思う。特に飛びの部分。まぁ、この辺では有名な注目選手ではあるんだろうけど、エアーの完成度が半端ないわけよ、どいつもこいつも。でもって、なんなら飛べるガールズもおりまっせ、みたいな。
昔よくいた飛び職人的なことではなくて、スピードに乗ったきわどいリップの延長線上にあるエアー。正確なレールワークを必要とする多彩な波があるこのエリアのサーファーたちなので、基本的レールワークはすでにできている。それだけに、よりタチが悪いように思う(笑)。

サーフィン王国オーストラリアが衰退した10年前ぐらいからかな、オーストラリア全土を束ねるサーフィンオーストラリアが本気で選手の育成に努力した結果が、ようやく出始めているんだと思う。この先しばらくオーストラリアからいい選手が出てきそうな感じがする。アメリカも同じ。第2、第3のケイトリン・シマーズが控えている感じだ。
このままブラジルのいいようにはさせない、という2大サーフィン先進国が本気になっている。

でも不思議なのはQSとかの試合の結果を見ている分には、日本もそんなに悪くはないのかな、という感じがするんだよな。特にジュニアなんかジュニア王国と言ってもいいぐらい日本のジュニアが活躍してると思う。でもそこから上にやってこない。普通ならそのトップジュニアが数年でクオリファイってルートなわけだけど、それがない。なんだろうね。試合はその場所で、その日の波で一番ジャッジが好きなサーフィンをした人が勝つから、うまい下手はちょっと違う話になるんだろうな、と思う。クソ波ばかりのQSから、CT予備軍のCS、基本的なサーフィンの技術が試されるようなちょっといい波のところに行くと刀折れちゃう感じなんだろうか。クソ波はうまいけど、誰もが実力を出せるいい波になるとその差が出ちゃうのかな。
CTのような波で世界と渡り合える日本人って、ちっとも思い浮かばないもんな。

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