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アンディが3年連続のワールド・チャンプに決定!!

現地時間11月8日(月)。ブラジル・フロリアノポリスのJoaquinaにて開催中のWCT第10戦「ノバシン・フェスティバル 2004」において、ハワイ・カウアイ島のアンディ・アイアンズがASPワールドツアー(WCT)における3年連続のワールド・チャンピオンの栄冠を獲得し、タイトル争いに決着をつけました! アンディ以外で唯一ワールドタイトル獲得の可能性を残していたジョエル・パーキンソンがRound3で惜しくも敗退してしまったことを受け、アンディのツアー・ポイントにおけるリードは誰にも手の届かない確実なものとなりました。この日はRound3に続いてRound4の全ヒートが行われ、クォーターファイナル以降のヒートは翌日へと持ち越されました。

この日も Praia da Vila の浜辺には4-5ftでレギュラー・グーフィー両方のピークがあるまずまずの波がありました。そして海辺に並ぶ何千人もの観客たちを祝福するかのように、美しく晴れた一日となりました。

■ワールド・タイトル争いはアンディで決着
Round1で地元ワイルドカードのラファエル・ベッカーに敗退しているアンディのこの日は、そのベッカーに対するリベンジ・マッチ(Round3で再びベッカーと対戦)から始まりました。26歳のアンディのコンディションは素晴らしく、バックサイドでのギリギリのリエントリーや大きなエアドロップ気味のフローターで9.1Pという見事なスコアを叩き出しました。そしてパーコ(=ジョエル・パーキンソン)のRound3のヒートが近づき、誰もがパーコのヒートを待ち遠しく思い始めました。現在ツアー2位につけるパーコがブラジリアンのワイルドカードであるタニオ・バレットに負けるとは誰も予想していませんでしたが、ヒートが始まると全ての注目はアンディに集まり、2004年のワールドタイトルが決定した瞬間のアンディの感激した様子を見ることとなりました。

今年は南アフリカと最近ではフランスでもWCTに優勝し、さらに2度の準優勝と3度のセミ・ファイナル進出と、信じがたいほどに安定した成績を残したことで、アンディはこの日、大きな報酬を得ることとなりました。ASPのワールド・タイトルを3年連続で獲得したことがあるのはわずか3人。アンディは、4度もタイトルをとっているマーク・リチャーズ(オーストラリア)、そして6度もチャンピオンとなったケリー・スレーター(アメリカ・フロリダ)といった、輝かしい面々の仲間入りをしたのです。

「去年とはまったく違うね。」とアンディは群がる取材陣に向けてコメントしました。「ケリーとパイプラインでファイナルを争うことは""最終決戦""って感じだったけど、今年はここブラジルでただパーコを見守っているだけで良かったんだから。もちろんパーコは当然あのヒートに勝つと思ってたし。夢に見る以上にスゴいことだよ。3度もワールド・タイトルを取れるなんて、思ってもみなかったことさ。1度タイトルを取っただけでも最高の気分を味わってたから、もしも仮にあの日で僕のプロ・サーファーとしてのキャリアが終わってしまったとしても、自分的には充分に満足してたくらいなんだ。去年、ケリーを相手にタイトルを守れたことはホントに驚きだった。今年は今まででも最高の年だったよ、マジで。プレッシャーはそれほどでも無かったし、スゴく楽しんで出来た。
パーコはヤバいよ。だって赤ちゃんが生まれるんで2大会も欠場してるんだから。もし彼があの2大会にも出てたとしたら、どうなってたことか。今年の結果は彼の来年に向けての弾みになると思うよ。これから長いこと、パーコはワールド・タイトルを争う一人になるはずだから、また挑戦を受けたいね。」

■Round3でパーコの夢は消える
パーコにとっては、今年のタイトル争いでアンディに追いつくための道のりは実に厳しく長いものでしたが、23歳の彼は決然と勝負に向かいました。ワイルドカードのタニオ・バレットを相手にしたRound3では、何本かの良い波に乗ったものの、2度ほどミスをしてしまい、それが高くついて、相手よりも高いスコアが出せませんでした。最終的にパーコはあと8.46Pのライディングが足りませんでした。

「最後のヒートでは運が無かった。」とパーコ。「動揺してしまって、やるべきことが出来なかったんだ。自分に対してちょっとがっかりだね。多くの人たちの期待を裏切った気がする。肩の荷が重かったって訳じゃないんだけど、やらなきゃいけない理由があると感じていたのに。ある意味、オーストラリアの期待を裏切ってしまった。
そうだね。欠場した2大会に出ていたら・・・とは思うよ。でもエヴィ(=欠場している間に生まれたパーコの娘)は世界中の何物にも代えられない。もちろん、あと2大会あったら状況は変わってただろうね。来年は12以上の大会があるから、今度こそやらなきゃ。決していいポジションにつけてたわけじゃないことは解ってたけど、いくつかの奇跡が起きたから、タイトルを勝ち取ることを期待してたんだ。自分で望んでいただけに、この大会で優勝出来なくてがっかりだ。でもアンディにはおめでとうと言いたい。彼にとっては素晴らしい年だったし、たくさんの結果を残しているんだから。」

ワイルドカードのバレットはこの日、記念に残る活躍をしました。この""大物キラー""は、パーコにストップをかけたのみならず、Round4ではローカル・ヒーローのネコ・パダラッツをも劇的に退けたのです。ネコとバレットのヒートはシーソー・ゲームとなり、逆転の連続でしたが、勝ち目が無いと思われていた伏兵のバレットが、残りわずかというところで必要だった6.77Pのライディングをものにしたのでした。

「去年もこの大会に出て、ワイルドカードとして何も失うものは無かったんだ。」とバレット。「Imbituba のビーチはサンタ・カタリナの中でも好きなポイントなんだ。ここで友達みんなの応援を受けてとてもリラックスして試合が出来た。スゴくハッピーだよ。」

■アンディ、Round4でトム・ウィタカーに敗退!
ワールド・タイトル授与と地元への記者会見の後、アンディはRound4でのトム・ウィタカーとの対戦のために海へパドル・アウトしました。そして序盤ではアンディがリードしていましたが、相手のウィタカーがこのヒートのベスト・スコアとなる7.5Pを出すと、その後はほとんど波も割れず、現在ツアー・ランク26位のウィタカーが、新チャンピオンに初めて土をつけることとなったのでした。

「みんなには、俺が新チャンピオンに勝つ最初の人間になるかも知れない、なんて話してたんだけど、アンディ相手じゃ自信は無かったさ。」とウィタカー。「一本乗って、上手くいった。波が無くて間延びしたヒートだったけど、ラッキーにもいい波を取ることが出来て、『フラットになれ!』っていう僕の祈りが通じたってわけさ(笑)。」

アンディがビーチに戻ると、パーコとその仲間のオージーであるネイサン・ヘッジとによるビールのシャワーが待っていました。普段のアンディらしくもないことですが、負けたにもかかわらず彼はハッピーで、心ここにあらずといった感じで祝福を待っていたということを、アンディも認めました。

「今日はいろんなことがあり過ぎたよ。」とアンディ。「トムは上手かったけど、とにかく全てが終わって嬉しいんだ。これで街に繰り出すことも出来るし、お祭り騒ぎだっておかまいなしさ。今夜は弟(=ブルース・アイアンズ)とガールフレンドと一緒にご馳走を食べて、パーコや仲間たちとパーティーに出かけるつもりさ。たぶん二日酔いになるだろうけど、今までに無いほど最高の二日酔いになるだろうね。」

■ケリーが今年の初優勝に向けて集中
かつて6度ワールド・チャンプとなっているケリー・スレーターは今日、ブラジルの現ワールド・ジュニア・チャンピオンであるアドリアノ・デ・ソウザとオージーのダレン・オラファティとに勝ちました。この「ノバシン・フェスティバル」のディフェンディング・チャンピオンでもあるケリーの調子は万全で、今シーズンのWCT初優勝に向けて明らかに集中しています。

「実はいい波がたくさんあったんだ。正しい波を選びさえすればね。」とケリー。「波のコンディションは去年と良く似てて、いい感じだよ。」

ケリーは待ちに待ったクォーター・ファイナルでウェスタン・オーストラリア出身のタジ・バロウと対します。タジはこの大会でオージーのトビー・マーチンとキーレン・ペロウを破っています。

「アンディがあんな形でタイトルを獲得するなんて、不思議な感じだね。」とタジ。「2人の最高の選手がこのコンテストから脱落してる。もちろんアンディとパーコのこと。つまり残った僕らにはチャンスが開けてきたわけで、テンションが上がって来てるんだ。」

■前節優勝のルーク・イーガンは地元のレナン・ホシャに敗退
以前WCTでツアーを回っていたこともあるブラジリアンのレナン・ホシャは、昨年のImbitubaの大会ではワイルドカードとして出場し3位となっていますが、この日の朝、WCT前節の優勝者であるオージーのルーク・イーガンに勝ちました。ヒート開始前にはたくさんの波が入っていましたが、開始のホーンが鳴ってしまうと、海は二人に味方せず、両者ともにハイスコアを出すことが出来ませんでした。そんな中、ホシャは2本合計(満点は20.0P)でたったの9.17Pながら、Round4に進出。そしてホシャは更に午後のRound4でもう1人のオージー、リッチ-・ロベットを破り、明日のクォーター・ファイナルのHeat1での、仲間のブラジル人ワイルド・カードでかつてのWCTスターであるファビオ・ゴウヴェイアとの対戦に駒を進めたのでした。

「この大会でワイルド・カードとして世界のベスト・サーファーたちと対戦することを待ち望んでいたんだ。」とホシャ。「ホームポイントでサーフ出来るなんて嬉しいね。いい感じなんだ。ルークに勝てるなんて夢の様さ。もう10年もの間、ルークは世界のベスト・サーファーの1人なんだから、とてもハッピーさ。そして今度はリッチ-にも勝てたし。去年はセミ・ファイナルまで行ったから、このまま行ってそれよりもいい結果を出したいよ。」

クォーター・ファイナル以降の経過につきましても、情報が入り次第お伝えしていく予定です。
お楽しみに!

Round4の全ヒートの結果は以下の通り。

Nova Schin Festival WCT Brasil 2004

■Round 4結果
H1:
Renan Rocha(BRA)13.07
Richard Lovett(AUS)10.27

H2:
Fabio Gouveia(BRA)16.0
Paulo Moura(BRA)13.6

H3:
Peterson Rosa(BRA)14.66
Armando Daltro(BRA)7.1

H4:
Tom Whitaker(AUS)13.4
Andy Irons(HAW)8.47

H5:
Kelly Slater(USA)13.5
Darren O'Rafferty(AUS)9.37

H6:
Taj Burrow(AUS)15.0
Kieren Perrow(AUS)13.5

H7:
Tanio Barreto(BRA)12.84
Neco Padaratz(BRA)12.6

H8:
Nathan Hedge(AUS)14.93
Cory Lopez(USA)14.0

photo: ASPTostee

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