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QS10,000『Ballito Pro』終了!



コンペティターなら誰もが憧れるワールドツアー。その舞台に上がるためにはQSランキングの10位以内に入る必要があり、その戦いは年々熾烈になっています。
ASP(アソシエーション・オブ・サーフィン・プロフェッショナル)改め、WSL(ワールド・サーフィン・リーグ)としてスタートした今シーズンは昨シーズンまでの1スターから6スター、最高がプライムという7段階のグレードから5段階に変わり、形式も1,000、1,500、3,000、6,000、10,000と優勝のポイントに変更。
その最高グレードとなる10,000で結果を残すことは最も重要であり、クオリファイへの近道でもあります。

そして、全9戦用意されているQS10,000の3戦目が南アフリカのダーバンから車で約30分北上した「Ballito」で開催され、現地時間7月5日に終了。
長年スポンサーを努めていたアパレルブランドの「Mr Price」から「Billabong」に変わり、フェスティバルとの併催で多くのギャラリーを集めた今年。
トリッキーなコンディションに『J-Bay Open』の前に参加したトップ34のメンバーの大半が早々と敗れ、ファイナルデイに残ったベスト8はイタロ・フェレイラ(BRA)を除くと全てQSの選手でした。

前日のR4の舞台となったビーチとリーフが混じったライトのポイントブレイク「Surfer’s Beach」で争われたQFからファイナル。
オープニングヒートには注目の五十嵐カノア(USA)が登場してアレホ・ムニーツ(BRA・写真下)と対戦。格上との戦いに全力を尽くして前半はリードを握っていたカノアでしたが、アレホが8ポイント台を2本まとめ、後半に逆転。
5位でフィニッシュしたカノアは5,200ポイントを得て84位から一気に26位にジャンプアップ!クオリファイに向けて大きな前進となりました。



カノアを下したアレホはSFでもリズムを崩さず、同じブラジリアンのカイオ・イベリを抑えてファイナルではデイヴィー・キャッスル(AUS)と対戦。
クセのある「Surfer’s Beach」の波に見事に調和したフロー。スピーディーかつパワフルなターンを重ね、7.83。後半には9.33をマークしてデイヴィーをコンビネーションに追い込んで圧勝!
ニューキャッスルでの6,000に続き、QSでの今シーズン2勝目を決めてランキングでも3位からトップに躍り出ています。

「とても嬉しいよ。そして、ビーチに集まってくれたギャラリーの皆に感謝したい。このトロフィーは自分のことを応援してくれた弟に捧げたい。彼は素晴らしい人物であり、本当にサーフィンに集中している。そんな彼を見本にしているんだ。サポートしてくれた全てのブラジリアンにも感謝したい。ここバリトーは大好きさ」

今イベントでは彼の弟、サンティアゴ・ムニーツも活躍してQF進出の5位に入賞。
敗退後はアレホのサポートに回り、優勝が決まった後、ビーチに戻ったアレホと真っ先に抱き合って喜びを分かち合っていました。

「4年間、CTで戦い、昨年はブラジリアンの夢が叶った。私達の聖像に対して、まだやるべきことは沢山あるけど、もし言うべきことがあるとすれば、あなたに感謝し、信じている」

ワールドツアーから脱落し、QSからやり直している今シーズン。
怪我人が多いためにツアーの方にもワイルドカードですでに3戦出場しており、次の『J-Bay Open』もインドネシアの秘境で大怪我をして顔の骨折と脳挫傷して欠場するジェレミー・フローレス(FRA)の代理が決まっていますが、正式なツアーのメンバーに戻るには、これから北米、ヨーロッパ、ハワイと続く長い戦いを勝ち抜く必要があります。



2010年、千葉・志田下で開催された4スターで優勝し、翌年のワールドジュニアで優勝。
オーストラリア・シドニー周辺では最もレベルが高いノースナラビーン出身の若い選手に大きな期待が寄せられていましたが、その後は目立った成績を残せず、次から次に出てくる年下の選手に埋もれていたデイヴィー(写真上)
24歳になった今年はニューキャッスルでの6,000で9位。今回の2位でポイントを稼ぎ、39位から6位に急上昇しています。

「とても良いイベントだったよ。バリトーの滞在はいつも最高さ。良い人達に囲まれ、波も良い。彼女と良い時間を過ごせたね。サポートしてくれたみんなに感謝する。南アフリカの人達はいつも歓迎してくれるんだ」

ちなみに今イベントを制したアレホを始め、QS10,000はフィリッペ・トレード、アレックス・リベイロと全てブラジリアンが優勝。
フィジーではブラジリアン・ストームが一旦衰退した感がありましたが、QSの方ではその勢力を維持しています。



なお、今イベントには大原洋人、新井洋人の2名が参加。
大原洋人はR1で敗退。新井洋人はR2敗退と今回も日本人選手の良いニュースは入りませんでした。

南アフリカでは7月8日から世界を代表するライトの波、Jeffreys Bayを舞台としたワールドツアー第6戦『J-Bay Open』が開幕。
すでに選手達はスタンバイしており、Instagram上で数々の写真がポストされています。
ワールドカードはフィジー戦で活躍したデーン・レイノルズとローカルトライアルを勝ち上がった「Quicksilver」が推している20歳のスレイド・プレストウィッチ(ZAF)の2名。

フィジー戦を欠場したジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジョーディ・スミス(ZAF)、ブレット・シンプソン(USA)、ブラジル戦前にタヒチで左手と脊椎を骨折したミシェル・ボウレズ(PYF)も復帰します!
(ミシェルは最新の情報でフリーサーフィン中にフィンで足の裏を切り、4針を塗っています)

『Ballito Pro』結果
1位 アレホ・ムニーツ(BRA) 
2位 デイヴィー・キャッスル(AUS)
3位 カイオ・イベリ(BRA)、ミッチ・コルボーン(AUS)
5位 五十嵐カノア(USA)、イタロ・フェレイラ(BRA)、サンティアゴ・ムニーツ(ARG)、ソリ・ベイリー(AUS)

WSL公式サイト

photo: WSL Covered Images

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