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『Fiji Women’s Pro』2日目 サリーが鼓膜を破りながらもチャージ!



南太平洋に浮かぶフィジー・タバルア島でのウィメンズワールドツアー第5戦『Fiji Women’s Pro』は現地時間6月2日も進行!
初日のR1を取りこぼした12名による敗者復活戦のR2から再開され、3人ヒート(1位はQFへ。2位と3位はR4へ)のR3の全てのヒートが終了。
舞台のタバルア島「Cloudbreak」は新しい南西のグランドスウェルが入り、前日と同様に後半は南東からのサイド気味の風が強まる傾向。
チャレンジングなコンディションにアクシデントも...。

R2ではニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)、ココ・ホー(HAW)、サリー・フィッツギボンズ(AUS・写真最上部)、マリア・マニュエル(HAW)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)が勝ち上がった一方、返り咲き組のシルヴァナ・リマ(BRA)、セージ・エリクソン(USA)、ワイルドカードのマエダ・マヒナ(HAW)、怪我で欠場のステファニー・ギルモア(AUS)の代理で2戦続けてツアーの舞台に上がっているキーリー・アンドリュー(AUS)などが敗退。

このR2でサリー(写真下)がヒート後半にインサイドのクローズセクションでワイプアウト。その際に左耳の鼓膜を破ってしまいヒート終了後はしばらく動けない状態に...。
キャンセルも考えられたのですが、ドクターの忠告を押し切って包帯を巻いてR3に登場。



R1でクロスゲームを演じたローラ・エネヴァー(AUS)とのリマッチは前半に7ポイント台を2本まとめてリードを握ります。
ヒート終了間際、R1と同じようなシチュエーションでローラ、サリーの順番でセットを掴み、共にバックハンドでパワフルなアクションを披露。ローラ9.10、そのローラよりも際どいセクションに当てたサリーが9.60をスコアしてこの勝負はサリーがリベンジを果たしてQFへ。

「タフな一日だったわ。ファーストヒートで左耳の鼓膜を破ってしまい、感覚がおかしく痛みも伴う厳しさだった。大好きなフィジーでのサーフィンをこんな状況で止めたくなかったし、次に挑んだの」

彼女のサーフィンを見る限り鼓膜が破れているとは思えないようなバランスだったのですが、その件については、「私も初めての経験だけど、片耳だけだったのがラッキーだたのかも。最初はバランスが崩れ、衝撃もあった。アドレナリンが出て涙や色々なものが混ざったけど、なんとか戻ることが出来た。良い経験にもなったわよ。医療チームのおかげもあるわね。次に進めて嬉しいわ」

今イベントのディフェンディングチャンピオンでもあるサリー。
ウィメンズワールドツアーのイベントで最もハードな波で勝つには彼女のようなポジティブな姿勢と強い心が絶対条件なのでしょう。
鼓膜を破ってまで戦う姿に心を打たれたファンも多かったのでは?



サリーとローラによる白熱した戦いの後はハワイアン対決へ。
ここではバレルライドで9.17をスコアしたタティアナ(写真上)がカレントリーダーのカリッサ・ムーアとココ・ホーを抑えてQFへ。

「とても魅力的で大好きな場所よ。1週間に及ぶフリーサーフィンでは全ての選手が海にいたし、フラストレーションが溜まっていたの。だから、私と他2名でサーフィン出来るのは本当に嬉しいわ。カリッサはタフな相手だから倒せてストークしている。’Cloudbreak’では波に乗るか乗らないかを確実に決断しなければいけない。上手く言えないけど、私はこんな波で育ってきたから、全く怖くないの。クレイジーなのよ(笑)」

亡きA.Iことアンディ・アイアンズと同郷のカウアイ島出身の19歳。環境が同じならば資質も似てくるのか、バレルライドが得意なことはもちろん、インタビューの答え方さえもA.Iに被る部分が多々あります。
R2でもバレルのスキルを見せつけ、テイクオフからディープなバレルに包まれ、9.73のハイエストスコア並びに18.23のハイエストヒートスコアをマークしていた彼女。
この夢の舞台を心から楽しんでいる印象。ファイナルデイがバレル勝負になれば、ルーキーイヤーでの優勝もあり得そうです。

その他、QF進出を決めたのは、コートニー・コンローグ(USA・写真下)、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)



ネクストコールは現地時間6月3日の朝7時30分(日本時間の同日早朝4時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南西のグランドスウェルは一旦弱まり、4日には6-10ft。トリプルサイズのソリッドな南西のグランドスウェルが入る予報。

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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