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ASPワールドツアー第10戦『Moche Rip Curl Pro Portugal』開幕!



フランス、ポルトガルと続くヨーロッパレッグ。フランス戦の後はポルトガルの首都リスボン近郊のリゾート地、カスカイスで開催されたプライムイベントに参加した選手が多かったのですが、プライムをスキップした選手は自国に戻って束の間のリフレッシュをしたり、次の目的地、ペニチェ「Supertubos」で調整を行なっていたようです。

大西洋に突き出した半島のペニシェは、カスカイスと違い漁業が盛んな土地。ストームの影響でウェイティングピリオドに入ってから2日間レイデイが続いていましたが、風が少しだけ改善した現地時間10月14日に開幕してR1の全てのヒートが終了。
公式4-6ftレンジのまとまり無いコンディションながら、地形の良さを感じさせるバレル、パワフルな波質でトップ34のメンバーは最高のパフォーマンスを披露していました。

今イベントの一番の注目は、すでに終了した9戦中、3勝。QF以上を4戦メイクしてカレントリーダーの座をキープしているガブリエル・メディナ(写真最上部)のブラジリアンとして初のワールドタイトル獲得。
オーストラリア、北米、ハワイで独占してきた世界最高峰のサーフィンレースの歴史が塗り替えられることになり、同時に1992年のケリー・スレーター(USA)のワールドタイトル最年少記録にも並ぶことになります。



幾通りもあるワールドタイトルのシナリオで一番シンプルなのは、ガブリエルがポルトガルで優勝すること。
もし、2位になった場合でもケリーが優勝しなければ最終戦のハワイに持ち越されることなくタイトルが確定します。
昨年はR1、R2共にワイルドカードに敗れたケリー。一方、ガブルエルも昨年はR2で姿を消しており、今年のトリッキーな波予想から判断しても荒れたレースが想像出来ます。

その両者。共にR1はトップシードとしてワイルドカードと同じ組み合わせでしたが、今回は彼らが脅かすことは無く、ラウンドアップ。
但し、ガブリエルとケリーの勝ち方は対照的で、まずケリーはH5でウィルコことマット・ウィキンソン(AUS・写真上)とローカルワイルドカードと対戦。
ヒート開始直後にフロントサイドとなるレフトの波でディープなバレルに包まれたウィルコが9.57をマーク。更に浅めのバレルで6.50を重ねたウィルコはトータル16.07で二人を引き離しますが、ケリーはニード8.75に追い込まれたシチュエーションで後半にレイトテイクオフからレフトのバレル(写真下)をメイクして9.67。初日のハイエストスコアを叩き出し、ケリーらしい逆転の仕方でR3へ。



そんなケリーを横目にビーチで集中する次ヒートのガブリエル。
今イベントのディフェンディングチャンピオン、カイ・オットン(AUS)と昨年のR1でケリーを倒したワイルドカードのジェイコブ・ウィルコック(AUS)を相手に一本目でバレル、更にビッグフローターからフィニッシュまで確実に決めて7ポイント台を2本まとめてR3へ。

「トリッキーな波だね。ポジション、タイミング共に良くなければいけない」とガブリエル。
タイトルに関しては、「プレッシャーは無いさ。逆にモチベーションになるし、とても良い刺激だよ」と話していました。

開幕戦での優勝から一貫してガブリエルに言えることは、必要な時に必要なスコアを出せる力が他の選手よりも圧倒的に優れているということ。特にこの日のような難しいコンディションの時に6〜7ポイント台を確実にスコア出来る強みが20歳にしてワールドタイトルを狙える最大の武器なのでしょう。

「彼は’ハイパー・コンペティティブ’さ。オレが彼の年齢の時にそうだったように、勝利への執念は誰よりも勝るね。彼はクレイジーなスキルを持っている。誰よりもサーフィンが好きで、上手くなりたいと思っているからさ」とガブリエルのことを話していたケリー。

フランス戦ではかつてのライバル、アンディ・アイアンズとの激しいバトルの話を持ち出したケリー。
ガブリエルとは20歳以上も離れていますが、アンディ以来のライバルと認めている証拠。
そして、20歳だったかつての自分の姿も重なっているのでしょう。



ガブリエルの他にもこの日はブラジリアンの活躍が目立ち、フランス戦で2位に入り、終了したばかりのプライムでは優勝したジャドソン・アンドレ(写真上)、フィリッペ・トレド、エイドリアーノ・デ・スーザ、ミゲル・プーポがラウンドアップ。
他にもタジ・バロウ(AUS)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、セバスチャン・ズィーツ(HAW)、ジョーディ・スミス(ZAF)、ジョシュ・カー(AUS)、オーウェン・ライト(AUS)が1位通過でR3へ。

ネクストコールは現地時間10月15日の朝7時30分(日本時間の同日午後3時30分)
オフシャルフォーキャストの「Surfline」によるとストームの影響で16日をピークに大きくサイズアップするものの、オンショアが強まり、厳しいコンディションになる予想。
15日にゴーサインが出されなければ、再開は週明けになりそうです。

ASP公式サイト



photo: ASP Covered Images

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