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ASPワールドツアー第9戦『Quiksilver Pro France』終了!



クリーンなファンウェーブから巨大なバレル、最後はストーミーコンディションと自然を舞台とするサーフィンコンテストらしい変化に富んだ今年のフランス戦。
現地時間10月5日に全てのスケジュールが終了し、ガブリエル・メディナ(BRA)をカレントリーダーとしたタイトル争いにもそろそろ先が見えてきました。

ファイナルデイは公式8-12ftレンジ。期間中最もサイズがあり、ジェットスキーのアシスト無しではゲッティングアウトもハードな状況でQFのH2からスタート。
ランキング3位のジョエル・パーキンソン(AUS)がR3、4位のミック・ファニング(AUS)がR5で敗れ、ガブリエルがQFで敗退。ファイナルデイに残ったケリー・スレーター(USA)の優勝に期待がかかっていましたが、ジョーディ・スミス(ZAF)とのQFで敗退。
ASPが発表したシナリオによると7位のミシェル・ボウレズ(PYF)までタイトルの可能性がある計算ですが、現実的に考えるとでケリーが負けた時点でガブリエルのワールドチャンピオン獲得が濃厚になったと言えるでしょう。

ファイナルはジョン・ジョン・フローレンス(HAW)とジャドソン・アンドレ(BRA)のカード。
40分のファイナルは波選びが難しく、スロースタート。両者共にロースコア止まりでしたが、中盤にジョン・ジョンがライトの波にテイクオフ。ストールからバレルに包まれ、7.17をスコア。
更に小さめのバレルからインサイドセクションまで上手く繋ぎ、5.00のバックアップスコアを重ねてジャドソンを引き離します。
後半、ソリッドなライトの波をキャッチしたジョン・ジョンは際どい位置からのエアードロップ、ボトムターンから一気にストールしての鮮やかなバレルライド(写真下)、抜けてからのフィニッシュまで完璧にメイクして8.83。トータル16.00でジャドソンをコンビネーションに追い込んで圧勝!





前日に今イベント唯一のパーフェクト10を含む圧倒的なパフォーマンスで沢山のギャラリーの心をつかんだジョン・ジョン。ファイナルデイは更にギャラリーの数が膨れ上がり、フランスでのサーフィン人気が一目で分かるほど。
同じハワイアンのフレディー・パターチアとチームマネージャーに担がれて表彰台へ向かう最中もビーチを埋め尽くしたギャラリーに囲まれてとても嬉しそうでした。

昨年のパイプマスターズ、前戦のローワー・トラッセルズとファイナルに進みながらも共に僅差で優勝を逃していたジョン・ジョン。3度目でやっと手に入れた優勝の感想は、「ストークしているよ。特にロワーズで僅差で負け、再びチャンスが巡ってきての勝利だったからね。この場所でこんなハードな波は初めてだし、ジャドソンはジョーディを相手にビッグバレル、ビッグターンで圧倒していたから、ファイナルでパドルアウトしていた時はナーバスになったよ。今はストークしているさ」と海から上がってすぐのインタビューに笑顔でコメント。

2012年のブラジル戦以来、ツアー2個目のトロフィーを手に入れ、ランキングも8位から5位にアップ!
同年代のガブリエルのタイトルが迫り、そろそろ真剣にタイトルのことを考え出したのか、どんな条件でもスコアをまとめることが重要なコンテストサーフィンと彼の持ち味であるクリエイティブなライディングのバランスが取れ、シーズン後半は一気に結果に結び付いています。

表彰台では、「タヒチでのケリーとのクロスヒート、ロワーズでのファイナル、2戦続けて敗退してからの優勝だから最高の気分さ。フランスはツアーでも好きなイベント、食べ物、人、素晴らしいビーチブレイク。(ギャラリーに向かって)みんなありがとう!最高だったよ!」と声を上げ、彼の一番の理解者でありファンである母親への感謝、サポートしてくれた人達へのメッセージなどを話していました。

ちなみにフランス戦の優勝はハワイアンでは2003年から3年連続で優勝したアンディ・アイアンズ以来。
きっとアンディも天でジョン・ジョンの成長を誇りに思っているでしょう。



2010年のルーキーイヤーにブラジル戦でケリーを倒して優勝。一躍時の人となったジャドソン(写真上)でしたが、その後はファイナルどころか毎年リクオリファイのギリギリラインに立たされ、2012年は怪我の影響などで遂にツアーから脱落。
2013年はWQSからやり直し、ポルトガルでのプライムの優勝をベースにポイントを稼いで2014年は返り咲きを果たしました。
そんな今年もR3止まりで再びツアーから脱落の危機が訪れていましたが、今イベントでは別人のように快進撃を続け、ファイナルデイはQFで同じブラジリアンのミゲル・プーポ、SFではジョーディをコンビネーションスコアに追い込んで圧勝。
WQSの方では好成績を重ねてランキング8位。WCTの方でもリクオリファイ圏内の20位まで上昇して両サイドから来シーズンへの道が開けてきました。

「最高の気分さ。QSの方で安全圏を確保しているから、楽しんでやったよ。一昨年と同じようなミスを重ねないように年初は自分にプレシャーを与えていたけど、今回は楽しんでキッズ(ジョン・ジョン)とファイナルを戦えた。出来れば優勝したかったけどね。ブラジリアンのみんな、ギャラリー、ASP、スポンサー、家族、マネージャー、全てに感謝したい!」とジャドソンは表彰台でのインタビューに答えていました。



冒頭でもお伝えした通り、タイトル争いはガブリエル、ケリー共にQFで敗退したため、前戦終了後と同じ6,500ポイント差。
もし、次のポルトガルでガブリエルが優勝すれば、他の選手の結果に関わらず、ガブリエルのタイトルが確定します。

「自分自身にプレッシャーをかけ過ぎないようにしている。自分の夢を叶えたい。自分の仕事に徹し、他のことは考えたくないよ。ポルトガルは言葉や食べ物がブラジルと同じだし、みんながサポートしてくれる。ポジティブな気持ちで向かうよ」とガブリエルはコメントを残していました。

次の第10戦は10月12日〜23日にポルトガル・ペニチェ「Supertubos」で開催される『Moche Rip Curl Pro Portugal』
その前にはプライム『Cascais Billabong Pro』が10月7日〜11日に行なわれます。
日本からも大原洋人が参戦予定です。



ASPワールドツアー第9戦
『Quiksilver Pro France』結果
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
2位 ジャドソン・アンドレ(BRA)
3位 ジョシュ・カー(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)
5位 コロヘ・アンディーノ(USA)、ガブリエル・メディナ(BRA)、ミゲル・プーポ(BRA)、ケリー・スレーター(USA)

2014年ASPワールドツアー
第9戦『Quiksilver Pro France』終了後のランキング
1位 ガブリエル・メディナ(BRA) 56,550pt
2位 ケリー・スレーター(USA) 50,050pt
3位 ミック・ファニング(AUS) 43,600pt
4位 ジョエル・パーキンソン(AUS) 43,100pt
5位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 41,950pt

ASP公式サイト



photo: ASP Covered Images

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