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ASPワールドツアー第5戦『Fiji Pro』終了!

 

全11戦で争われる2014年のASPワールドツアー。前半戦の鍵となる第5戦『Fiji Pro』がフィジー・タバルア島で開催され、現地時間6月6日に終了。
10ftオーバーのビッグスウェルに恵まれ、パーフェクト10が連発した2012年、2013年と違い、今年は3-4ftレンジのアベレージサイズで10ポイントも無し。ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)とガブリエル・メディナ(BRA)が出した9.87がイベント中のハイエストスコアでした。

今回のコンディションで影が薄くなったケリー・スレーター(USA)は2年連続のタイトルをQFであっけなく手放し、他にもミック・ファニング(AUS)や、R5でジョエル・パーキンソン(AUS)が敗退するなどトップシードが次々と姿を消すことに...。
その一方で勝ち上がってきたのは今シーズンを象徴する新しい顔ぶれ。
開幕戦を制してオーストラリアレッグをトップで駆け抜けたガブリエルを始め、マーガレットリバーでツアー初優勝、更にブラジルで2勝目を上げたミシェル・ボウレズ(PYF)、そのブラジルでファイナルを戦ったコロヘ・アンディーノ(USA)など。

 

ファイナルデイは早朝のファーストコールの後、公式3-4ftレンジのクリーンな「Cloudbreak」ですぐにSFからスタートし、ナット・ヤング(USA・写真上)がミシェルを下し、まずは一つめのファイナルの切符を手に入れていました。
続くH2はガブリエルvsコロヘのカード。同じ20歳同士ながらツアーでは1年先輩で優勝経験もあるガブリエルが序盤から主導権を握り、9.07を含むトータル15.24でコロヘをコンビネーションに追い込んで圧勝。

ファイナルはナットとガブリエルのグーフィーフッター同士のカード。
序盤はプライオリティを持ってじっくりと波を待つナットとは対照的にガブリエルがテイクオフを繰り返し、7.33をスコア。
10分以上経過してからようやく波に乗ったナットはバレル&ターンのミックスで8.17をマークしますが、すぐにガブリエルがナットにアンサーするようにテイクオフ。アウトでリラックスしたスタイルからディープなバレルを抜けた後、1ターンからインサイドでも小さめのバレルをメイクして9.87!
勢いが止まらないガブリエル(写真下)はカービングからミドルセクションでバレルに包まれ、フィニッシュまでキッチリとメイク。
8.53とバックアップスコアを塗り替えてトータル18.40。ナットをコンビネーションスコアに追い込み、最後はフリーサーフィンのように「Cloudbreak」の波を楽しみ、余裕の勝利。
今シーズン2勝目を決め、タイトル争いでもケリーを引き摺り下ろしてトップに立ちました!

 

勝利が確定した後、コーチ兼、ボードキャディー兼の父親と固い握手を交わし、ホッとした表情を見せていたガブリエル。
優勝直後のインタビューでは、「とても嬉しいし、ストークしている。みんなのサポートを受け、ハードワークが報われたよ」とまずは一言。

R3敗退となったブラジル戦で一度は譲ったカレントリーダーの座を奪い返し、2位のミシェルと3位のケリーに約2000ポイントの差をつけたタイトル争いに関しては、「まだ僅差だよね。ケリーは良い結果を重ねているし、ミシェルは2勝している」とコメント。
次の舞台である「J-bay」については、「今まで行ったことは無いんだ。だから早めに行って練習したり、ボードを試す予定。とりあえずはブラジルに帰って準備するよ。まだ1ヶ月あるから再びハードワークをこなすつもりさ」と話していました。

2011年を最後(ガブリエルはこの年の後半にクオリファイしているために未経験)にツアーから外れ、2012年は6スターに格下げ。2013年はイベント自体も行なわれなかった「J-bay」での戦い。ウィメンズを含めてイベント数が増えた今年、真っ先に「J-bay」が復活したことはトップ34の多くが喜んだことでしょう。

ナットとのファイナルについては、「ナットはタフな奴さ。負けたくないと思う気持ちが強く、彼はプライオリティを持ってインサイドで待ち受けていた。彼が良い波を狙っていたのは分かったから、その前に良い波を乗ろうとトライしたんだ。彼は良い奴だし、良いファイナルになったよ。9ポイント台の波もそうだけど、インサイドのバレルに入っている時は前が見えなかったからナーバスになったね。抜けた後で良かったと感じたよ。フィジーは大好きさ。優勝も出来たしスペシャルだね」とコメント。

これでガブリエルとミシェルが共に2勝を分け合い、捨て試合を考えるとポイント以上にガブリエルが有利な展開ですが、優勝こそ無いものの、ここまで全てQF以上で最低が5位のケリーの存在を忘れてはいけません。加えて、「J-bay」、タヒチ、トラッセルズと続く3連戦の過去の勝率を考慮するとミシェルよりも怖いのは確実にケリーと言えます。

「ワールドチャンピオンになったブラジリアンはまだいない。これはチャンスなんだ。絶対に無駄にはしたくないね」と最後にガブリエルの心強い言葉も残しておきます。

 

昨年のベルズ、ポルトガルと今回のフィジーを合わせて3度のファイナル進出を果たしたナット(写真上)
’三度目の正直’で優勝を決めたかったことでしょう。

「全てのイベントに言えることだけど、自分より良い位置で波を待たせないようにしている。それがヒートで勝つ作戦。でも、このファイナルではそれが出来なかった。その結果、彼に良い方向となり、リズムにも乗らせてしまったのさ。自分自身、サーフィンの調子は良かったけど、チャンスを得ることが出来なかったよ」とファイナルを振り返ったナット。

ファイナルデイに残った同世代の選手のことについては、「若い奴らが打ち破り、結果を残し初めている。時間はかかるけど、ツアーのみんなに良いことだと思う」と話していました。

次のワールドツアー第6戦は7月10日〜21日に南アフリカの「J-bay」で開催される『J Bay Open』
WQSでは6月16日〜22日にメキシコで6スター『Los Cabos Open of Surf』が開催され、日本からも大野修聖、大橋海人、大原洋人などが参加予定。
6月30日〜7月6日にはプライム『Mr Price Pro Ballito』が南アフリカで開催されます。

 

ASPワールドツアー第5戦
『Fiji Pro』結果
1位 ガブリエル・メディナ(BRA)
2位 ナット・ヤング(USA)
3位 ミシェル・ボウレズ(PYF)、コロヘ・アンディーノ(USA)
5位 ミック・ファニング(AUS)、ケリー・スレーター(USA)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)

2014年ASPワールドツアー
『Fiji Pro』終了後のランキング
1位 ガブリエル・メディナ(BRA) 30,950pt
2位 ミシェル・ボウレズ(PYF) 28,750pt
3位 ケリー・スレーター(USA) 28,600pt
4位 タジ・バロウ(AUS) 26,750pt
5位 ジョエル・パーキンソン(AUS) 26,400pt

ASP公式サイト



photo: ASP Covered Images

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