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日本が団体金メダル獲得!!『2018 Urban Research ISA World Surfing Games』最終日

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1990年以来、28年ぶりに日本で開催された年齢オープンのISA世界選手権『2018 Urban Research ISA World Surfing Games』
42カ国、197名のサーファーが愛知県田原市、通称「伊良湖」のロングビーチを舞台に1週間に渡ってメダル獲得や自国に誇りを持って正々堂々と戦い、9月22日に最終日を迎えました。

2020年東京オリンピックの出場資格に直接関係が出てくるのは来年のISA世界選手権からですが、すでに2年後に迫ったサーフィン界で初の舞台を前に各国共に様々なスタンスで選手を選び、中でも開催国の日本、元CT選手のビード・ダービッジをコーチに採用してオリンピックでは最も力を入れているオーストラリア、フランス、ニュージーランド、南アフリカはCT選手や元CT選手を投入。

一方、選手の上限であるメンズ3名ウィメンズ3名の枠に満たず、ブラジルのようにCT選手(イアン・ゴウベイア)ながら僅か1名で参加する国もありましたが、それもオリンピックと同じ「参加することに意義がある」というISAの精神であり、メダル獲得とは違う意味が込められていました。

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一足先に終了したメンズは日本代表「波乗りジャパン」の五十嵐カノア&村上舜(写真上)の2名の選手がファイナルに進出。
優勝はアルゼンチンのサンティアゴ・ムニーツでしたが、日本は二つのメダルを獲得。

これはISA世界選手権の54年の歴史で初めてのことであり、オリンピック効果もあって地上波のニュースや情報バラエティなどでも取り上げられるほど注目されていました。
更に日本が得意とする国別対抗リレー「Aloha Cup」でもスペインに続く2位で銀メダルを獲得。

ウィメンズはリパチャージR7で全て敗退したため、団体のメダルは他国の結果に左右される状況で迎えた最終日。
通過した低気圧の影響で南西ウネリが強まり、コシ〜ムネサイズ。朝の内はまとまり無いコンディションながらファイナルに向けて波質は良くなり、リパチャージ10を終了した時点でポイント差から団体での日本の金メダルが確定!
ISA世界選手権、団体の初のメダルが金という素晴らしい結果に!

表彰台では波乗りジャパンのPRキャラクター「ピカチュウ」と共に最高の名誉を受け取った日本代表。
ちなみに五十嵐カノアはメンズのファイナルの後、会場を離れて次の目的地へ移動。
自らのInstagramで以下のポストを残しています。

「We have officially won the Gold Medal, history has been made... 日本チームが金メダルを取りました!ワールドゲームでの初のメダル! しかも金です!つぎはオリンピックで金メダル! wish I was still there」

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2017年のISA世界選手権では団体5位だった日本でしたが、2020年東京オリンピックの効果で選手達の士気が高まり、開催国としても誇れる結果を残しました。
団体での2位はウィメンズのファイナルで9ポイント台を2本スコア。トータル18.64で2位以下をコンビネーションスコアに追い込んで圧勝したCT選手のサリー・フィッツギボンズ(写真上・下)の国、オーストラリア。
サリーは2008年のポルトガル戦以来、2度目の優勝。

「オーストラリアに金メダルを持って帰ることが出来る。最高の話題になるわね。10年間共に戦っている仲間とサーフィンしたことも重要だったし、みんなが一生懸命だったわ。我が国の緑と金の旗を振りながらヒートを共に戦ったことは素晴らしい。そして、日本のファンは本当に最高、最大のサーフィンファンだと思う。日本のみんなの前で戦えてとても楽しかったわ」

ウィメンズもペイジ・ハレブ、ビアンカ・ベイタンタグ、ソフィア・ムラノヴィッチ、ジャスティン・デュポン、ポーリン・アドゥと強豪が揃った今年のISA世界選手権でしたが、CTの中でもタイトルコンテンダーであるサリーの実力は桁違いの印象でした。
2020年東京オリンピックではCTの上位選手が出場権を与えられるため、更にハイレベルな戦いが予想されます。
その中でウィメンズではCT選手がいない日本代表がどのように戦うのかが大きな課題になりそうです。

「このイベントでは幅広い世代のウィメンズサーファーが参加していた。オーストラリア代表は2020年に向けて勢いを見せるわ。オーストラリア代表に選ばれた選手は誇りに思うでしょう」

サーフィン大国オーストラリアにとってオリンピックでのメダル獲得は国を挙げての取り組みになっています。
今のところ日本にとって一番のライバルはオーストラリアと言えるでしょう。

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今回のISA選手権の結果により2020年東京オリンピックの参加資格にも関係する2019年にリマで開催される『Pan American Games』の参加資格を得た選手はアメリカのサマー・マセド、ゾーエ・マクドガル。
ゾーエ・マクドガルと同じ9位でフィニッシュした12歳のケイトリン・シマーズは年齢制限によって今回は見送り。
サーフィンを初めて僅か4年とは思えない彼女は2020年東京オリンピックの次のオリンピックの候補と言われています。

メンズではアルゼンチンのサンティアゴ・ムニーツ、アメリカのケビン・シュルツ、ペルーのルーカ・メシナスが参加資格を得ています。

最後にISA会長のフェルナンド・アギーレ氏からメッセージ

このイベントはサーフィンの歴史にとって本当に重要な機会だった。日本チームが新たな強豪国として台頭してきたんだ。
スポーツの世界で強豪国でもある日本。豊かなサーフィン文化があり、2020年東京オリンピックが間近に迫った最高のタイミングで金メダルを獲得した。
日本の海岸線での素晴らしい波やウィメンズサーフィンの進歩、世界的な舞台に立った新しい才能など多くの理由で記憶に残った2018年のイベントだった。
田原市、地方の組織委員会、全ての支持者。アーバンリサーチを筆頭に全てのスポンサーに感謝したい。
いよいよオリンピックの出場資格に直接関係する来年のイベントを楽しみにしておきましょう!

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『2018 Urban Research ISA World Surfing Games』
団体結果
1位 日本
2位 オーストラリア
3位 アメリカ
4位 南アフリカ

メンズ個人結果
1位 サンティアゴ・ムニーツ(ARG)
2位 五十嵐カノア(JPN)
3位 ルーカ・メシナス(PER)
4位 村上舜(JPN)
...9位 大原洋人(JPN)

ウィメンズ個人結果
1位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)
2位 ペイジ・ハレブ(NZL)
3位 ビアンカ・ベイタンタグ(RSA)
4位 サマー・マセド(USA)
...11位 黒川日菜子(JPN)
...13位 橋本恋(JPN)
...16位 川合美乃里(JPN)

国別対抗リレーレース
「Aloha Cup」
1位 スペイン 45.22pt
2位 日本 44.96pt
3位 コスタリカ 42.57pt
4位 アメリカ 41.73pt

[特設ページ]
https://www.bcm-surfpatrol.com/isawsg2018/

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photo:ISA

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