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オリンピック意識が如実な「ファウンダーズカップ」新フォーマット採用なるか?(WSMコラム)

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PHOTO: @ WSL/KENNETH MORRIS


今年2018年5月5~6日の二日間に渡って開催予定となっている「Founders Cup of Surfing(ファウンダース・カップ・オブ・サーフィン)」。
11×ワールドチャンピオンのケリー・スレーターによるウェイブプール「サーフ・ランチ」を使ったWSL(ワールドサーフリーグ)初のモダンウェイブプール活用のイベントです。

すでに大きな話題となっていて、今季ワールドツアーで日本国籍に変更した五十嵐カノアを含む出場サーファーの発表や観戦チケット料金なども発表されています。
ただ、サーフ・ランチ活用のパブリックイベントとしては、9月に開催されるCTイベントが初になると考えられていたのに、突如として5月にスペシャルイベント開催になるのか不思議でした。

そこでファウンダーズカップ開催の理由を考えてみました。理由の一つとして挙げられるのが、サーフ・ランチの商業化が迫っているという点。

今年2018年にはフロリダで初となるサーフ・ランチ利用の商業ウェイブプールが建設され、来年2019年にはオープン予定となっています。
そのため、集客のための宣伝としても、いかにサーフ・ランチの人工波が素晴らしいのかをアピールする必要があると考えられます。

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PHOTO: @ WSL/Morris


もう一点は、東京五輪でのサーフ・ランチ活用について。すでにWSLのソフィー・ゴールドシュミットCEOが公言している通り、WSLとしてはオリンピックの舞台でサーフ・ランチを活用してアピールしたい意向。
その証として、今回のファウンダーズカップでは出場サーファー発表のリリースをチェックすると従来のWSLとは異なる点があります。

その点とは、ジョンジョン・フローレンスとカリッサ・ムーアが「USA TEAM」というところ。現在もこれまでも、WSLでは「ハワイ」と「アメリカ本土」は別リージョンの扱いをしています。
でしたが、今回のファウンダーズカップに関しては「ハワイ」チームがなく、ジョンジョンとカリッサが「アメリカ」チームとなっているのです。
ハワイはアメリカの一つの州であり、オリンピックでも別リージョンになることはないので、いかにオリンピックを意識したイベントであるのか分かりますね。

オリンピックを意識しているという事は、WSLに求められるのはサーファー以外のスポーツファンが見ても熱狂でき、誰もが納得しやすいジャッジ基準のフォーマットでのイベント開催が必須。
昨年テストランとして開催されたフューチャークラシックでは、人工波がマシンウェイブである事からターンでは差が付きづらく、バレルに入っている時間が長いほどスコアが付いたなどといった話がありましたが、サーファー以外には少しインパクトに欠けるかなとの印象を受けました。

誰が見ても勝者に納得といった分かりやすい新たなフォーマットを取り入れての開催になるのかにも注目して楽しみにしたいイベントではないでしょうか。

公式サイト「Founders Cup of Surfing



World Surf Movies
http://world-surf-movies.com

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