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CT第4戦『Oi Rio Pro』開幕!


PHOTO: © WSL/Poullenot

オーウェン・ライト(AUS)の感動的な復活劇から始まった2017年のワールドツアー。
スナッパーロックス、マーガレットリバー、ベルズと続いたオーストラリアレッグでは昨年初のワールドタイトルを獲得したジョン・ジョン・フローレンス(HAW)がマーガレットリバーで優勝、残り2戦は3位。2位のジョーディ・スミス(ZAF)に3,800ポイント差をつけてトップの座を固め、タイトル保守に向けて素晴らしいシーズンスタート。

シーズン中盤はフィジー、J-Bay、タヒチとツアーでも特に注目される最高の舞台が続きますが、その前に世界で最も熱狂的なファンが集うブラジルで第4戦『Oi Rio Pro』が開催。
ウェイティングピリオド初日の現地時間5月9日にメンズ・ウィメンズ共にR1が行われました。

今年は昨年までのブラジルのリオデジャネイロ「Barra Da Tijuca」から東へ約100km以上離れたサクアレマへ移動。
ハイグレードのQSの舞台にも選ばれたことがある上質のビーチブレイク。初日は4-6ftレンジの十分なサイズながら、ブラジルらしいトリッキーなコンディションにいくつかの番狂わせも...。

トップ34の内、8名を占めるブラジリアン。今回は腰痛を理由に直前に欠場を発表したケリー・スレーターの代理とワイルドカードで2名が加わるため10名と約3割がブラジリアン。
オープニングヒートに登場したガブリエル・メディナは敗れたものの、次のヒートのエイドリアーノ・デ・ソウザを始め、フィリッペ・トレド、イアン・ゴウベイアが1位通過でR3へ。


PHOTO: © WSL/Poullenot

また、この日最も白熱したジョン・ジョン(写真最上部)とトライアルを勝ち上がってワイルドカードを得たヤゴ・ドラ、ミゲル・プーポのカードは、後半にヤゴがバックサイドで高さのあるフルローテーション(写真上)をメイク。9.27をマークしてトップ通過したジョン・ジョンに僅か0.03ポイント差まで迫り、ギャラリーを盛り上げていました。

2名のブラジリアンを抑えたジョン・ジョンでしたが、ブラジルは2012年にCT初優勝、昨年も優勝と2度のタイトル獲得。
ワールドチャンピオンでもある彼は特別であり、インタビューを受けている間、まるでアイドルのように女性ファンが’ジョン・ジョンコール’を入れる場面も。
今回はブラジル用にセッティングされたと思われるOiのテーマカラーにも似た鮮やかな色のサーフボードで登場。
それもブラジリアンファンの心をつかむ計算の一つなのかもしれません。

「こんなにギャラリーに応援してもらえて最高だね。皆がサーフィンに情熱を注ぎ、凄い興奮している。ヒートではどこにポジションすれば良いか分からずナーバスになったよ。レフトの方が少しクリーンだけど、ライトの方がチャンスは多かった。勝ててストークしているよ」

昨年のブラジルでの優勝はリオでのオリンピックに重なっていましたが、2020年の東京オリンピックではサーフィンが初めて種目として採用。その件を訪ねられると、「サーフィンがオリンピックで行われ、国を代表して戦うことは素晴らしいことだね。もし、その場にいたら楽しみたいよ」と話していました。


PHOTO: © WSL/Poullenot

2015年に自国ブラジルで完璧なパフォーマンスを披露して優勝したフィリッペ(写真上)は、ルーキーのイーサン・ユーイング(AUS)、フレデリコ・モライス(PRT)と対戦。
オーストラリアレッグでフォーカスしていたマニューバー中心のライディングに加え、ブラジルでは特にジャッジ受けが良いエアリアルも取り入れ、両者を寄せ付けずに圧勝。
自国での2度目の優勝に向けて幸先良いスタートを切りました。

「ブラジル最高!この観客の前で演技することが大好きなんだ。皆が凄い大きなエネルギーを与えてくれ、それが確実に自分のモチベーションになるのさ。波もあるし、とても面白いね。ここは子供の頃、アマチュアのイベントで沢山戦った経験がある。QFで肋骨を折って、医者にサーフィン出来ないとまで言われながら、ファイナルに進んだ特別なイベントの思い出もあるんだ。そんなこともあって、今自分がここに立っているのを本当に特別に感じている。そして、ブラジルのギャラリーは素晴らしいね」

ジョン・ジョンがロス・ウィリアムス、ウィルコがグレン・ホール、フレデリコがリチャード・マーシュなど元CT選手がコーチを務めることが多い近年のツアーですが、フィリッペのコーチは自身の父親。サクアレマの特徴も熟知しており、今回の勝利も彼のアドバイスが助けになったそうです。

その他にR1を1位通過してR3行きを決めたのは、イタロ・フェレイラ(BRA)のリプレイスメントで参加しているナット・ヤング(USA)、ジェレミー・フローレス(FRA)、ジョシュ・カー(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、ミック・ファニング(AUS)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)
五十嵐カノア(USA)も今シーズン初のR1通過を果たしています。


PHOTO: © WSL/Poullenot

ウィメンズの方は3年振りに開幕戦を制したステファニー・ギルモア(AUS・写真上)がカレントリーダー。
サリー・フィッツギボンズ(AUS)、タイラー・ライト(AUS)が少し離れた位置から追っていますが、3名共にR3行きを決めています。
その他、セージ・エリクソン(USA)、ベルズを2年連続で制したコートニー・コンローグ(USA)、ココ・ホー(HAW)、ジョアン・ディファイ(FRA)がラウンドアップした一方、カリッサ・ムーア(HAW)、ディフェンディングチャンピオンのタイラー・ライト(AUS)は敗者復活戦のR2行きを強いられています。

「戦略を立ててそれを成し遂げようとする一方、変化に合わせることも必要。状況が大きく変わることもあるから。最初はアウトで大きなセットを待っていたけど、セットが止んでしまったの。ここの波はパワーがあるから、大きめのサーフボードが調子良いわね。R1を通過出来たことは嬉しい。次のR3が楽しみよ」

タイラーが圧倒的な強さで初のワールドタイトルを獲得した昨年と違い、シーズン前半は良い流れに乗っているステファニー。
レイン・ビーチェリーと並ぶ7度目のワールドタイトル獲得なるか?
早くも期待が高まります。

ネクストコールは現地時間5月10日朝7時(日本時間の同日夜7時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南よりのウネリは弱まる傾向ながら十分なサイズが残る予報。
11日はサイズダウンが進み、12日〜13日は新しい南〜南南西ウネリが入ることが予想されています。

WSL公式サイト

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