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『Quiksilver Pro Gold Coast』五十嵐カノアがR3へ!



現地時間3月13日、オーストラリア・ゴールドコーストのスナッパーロックスで開催中のCT開幕戦『Quiksilver Pro Gold Coast』は公式4-6ftレンジ、ヘッドオーバーサイズの東よりのウネリ、風の影響が入った難しいコンディションでR2の10ヒートを消化。

R1を取りこぼした昨年のワールドチャンピオン、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、ローカルのジョシュ・カー(AUS)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、エイドリアン・バッカン(AUS)、ジャドソン・アンドレ(BRA)などレッドジャージ着用のトップシードの選手が勝ち上がった一方、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、ケリー・スレーター(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、カイ・オットン(AUS)が敗れる波乱も...。
ルーキーの五十嵐カノア(写真最上部・下)、ライアン・カリナン(AUS)、コナー・コフィン(USA)の活躍も目立った一日でした。

MCのジョー・ターペルから「レペゼン(代表)東京」と紹介されたカノア。
R1ではタジ・バロウ、ジョシュ・カーと二人のベテランオージーに圧倒された感がありましたが、ツアー2年目のキアヌ・アシング(HAW)とのR2は落ち着いた試合運びで序盤に7.17をスコア。リードを奪われながらも、後半に5.10のバックアップスコアを重ねて逆転に成功。僅か0.01の差でキアヌを上回り、R3進出を決めました!



CTで二つのヒートをこなしたけど感想は?との問いには、「とても厳しいよ!」と笑いながらまずは一言。
「今までの人生でこんなナーバスになったのは初めてさ。ビーチには凄い数の観客がいるし、ここで起こることは全て桁違い。この3ヶ月間、本当にナーバスになっていたよ。まずはヒートを勝てて、これからのヒート、サーフィンキャリアの自信になった。本当に嬉しいね。最高のサーフボード、仲間達からのこれ以上ないほどの素晴らしいサポートのおかげだよ」

ワーキングホリデーや数多くある日本食レストラン、お土産屋などで日本人が多いゴールドコースト。
カノアは憧れのスター選手の一員であり、ビーチでは休む暇もなく声をかけられるそうです。

「サポートには感謝しているし、プレッシャーも受け入れている。そんなコンテストが大好きだしね。演技をしてスコアを出すことが楽しいんだ。アメリカからも日本からも大きなサポートを受けている。日本から自分を応援しに来てくれている人もいるんだ。プレッシャーにはなるけど、それさえも楽しんでいるよ」

記念すべき初のCTでの勝利者インタビューに答えていたカノア。試合運び同様、18歳とは思えないほど落ち着いていました。
ちなみにカノアの弟の名前は今回の対戦相手と同じキアヌ。カノア自身もハワイアンに間違えられることが多そうです。
兄弟は仲が良く、インタビュー後は頼もしい兄にキアヌが駆け寄っていました。
次のR3の相手はベテランのジェレミー・フローレス(FRA)です。



朝方に行なわれたH3では、ケリーがリプレイスメントのスチュアート・ケネディー(AUS・写真上)に敗退。
ルース&パワフルなターンでメンズではここまでのハイエストスコアとなる9.50をスコアしたスチュアートは、キャリア最高の大金星をあげていました。

「素晴らしいサーファーであるビード・ダービッジの代理として参加したのは妙な気持ちさ。リプレイスメントの宿命として全てのイベントでトップシードと最初に顔を合わせることになる。気分を高めるために激しい音楽を聞いてから、自分が練ったゲームプランを遂行したのが功を奏したね」



自身のサーフボードブランド『Slater Designs』で挑んだケリー(写真上)の出鼻をくじいたのは、皮肉にもケリーが関わる『FIREWIRE SURFBOARD』の「ダニエル’トモ’トンプソン」シェイプのサーフボードを愛用しているスチュアート。

昨年まではトモと共に8年間実験を重ねたノーズが角張った異色のデザインのサーフボードを駆る姿が目立っていましたが、今回はノーマルなデザインをベースにケリーが開発に携わったバットテールのモデルを使用。
一方、ケリーは明らかに他の選手よりもファットなデザインのサーフボードを使用しており、現地の『F+』のつのだゆき編集長によると浮力があり過ぎで合っていなかったのこと...。
一部では「ケリーはすでに引退しているも同然。少なくとも開幕戦を見る限りでは...」との声も聞かれるほどです。

今シーズンはオーウェン・ライト(AUS)がシーズン前半のキャンセル、まだリハビリに入ったばかりのビード・ダービッジ(AUS)も復帰の目処が立っていないため、スチュアートはリプレイスメントとして参加する機会が多いと予想されます。
レノックスヘッズ出身のダークホースの存在は他の選手にとって脅威になりそうです。



R2を勝ち上がったルーキーの内、最もスコアを出していたグーフィーフッターのライアン(写真上)
怪我から復帰したばかりとはいえ、ジョーディを倒したのは大きな自信に繋がることでしょう。

ヒート終了後のインタビューでは勝因を聞かれ、「ベストな波を掴んだだけさ。自分でも呆然としている。CTでの初勝利はとても良い気分。明日は良い波になり、勝ち進めることを望んでいるよ」

MRことマーク・リチャーズ、ルーク・イーガン、マット・ホイなどを生み、フリーサーファーのクレイグ・アンダーソンも住んでいるニューキャッスルがホームのライアン。
彼らからのバックアップについては、「マークは家に尋ねてきて話したこともある。ルーク・イーガンからは色んなことを教えて貰い、ホイはいつも海にいるし、クレイグは親友さ。沢山の仲間がサポートしてくれているよ。とても素晴らしいコミュニティがあるんだ」と話していました。

R2はルーキーのカイオ・イベリ(BRA) vs ジャック・フリーストーン(AUS)、マット・バンティング(AUS) vs コロヘ・アンディーノ(USA)の2ヒートが残っています。

ネクストコールは現地時間3月14日の7時30分(日本時間の同日6時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると東よりのウネリのピークは朝となり、ゆっくりと弱まる傾向。
風は改善する見込みなので、コンテストは続行しそうです。

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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