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QS5,000『Nias Pro』を制したのは?

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(マーロン・ハリソン)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

過去に日本のサーフィン雑誌でも話題になった椰子の木をバックにしたパーフェクトなライト、二アス島のラグンドリベイで開催されていたQS5,000『Nias Pro』が現地時間6月26日に終了。

6月はインドネシアでのQS5,000が2戦続き、QSアジアリージョナルとオーストラリア/オセアニアの2022/2023ランキング、イコール2023年のCS(チャレンジャー・シリーズ)出場に重要な一ヶ月となりました。

日本でハイグレードのQSイベントが開催されなくなった一方、インドネシアで2戦も5,000が続いたことでアジアリージョナルのメンズでは日本人選手が2023年のCSから溢れてしまう可能性が出ています。
また、ここ数年復活の兆しが見えてきたオージー勢の若手の強さも際立ったインドネシアレッグでした。

ウィメンズはベテランのペイジ・ハレブ

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(ペイジ・ハレブ)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

ラグンドリベイは湾に回り込むウネリらしく波数は少ないものの、連日クリーンなグッドコンディションに恵まれ、ファイナルデイは公式4-8ftレンジ。
ラグンドリベイでの過去3回のイベント同様、バレルありのリッパブルなロングウォールの波で、QSの中で最も良いコンディションとも言われています。

ウィメンズサイドは元CT選手のペイジ・ハレブ(NZ)と若手のエラ・マカフレイ(USA)が対戦。
エラはSFでディープなバレルをメイクして9.77を出した選手です。

ファイナルは両選手共に序盤にバレルで潰される中、エラがターンでスコアを重ねてリード。しかし、バックハンドのペイジがパワフルなターンを繰り返し、7.50。すぐに6.20を重ねて主導権を握るとファイナル最大のセットでパーフェクトに近い9.00とハイスコアを塗り替えて圧勝していました。

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(ペイジ・ハレブ)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

「ポジティブに考えたかったけど、ここには多くの良いサーファーがいたし、波も最高だったので、何が起こってもおかしくなかったわ。このような結果になり、本当に嬉しい。母国の子供たちがキウイ(ニュージーランド人)でも国際大会で勝てることを知り、インスピレーションになればと願っている。そして、同じキウイのビリーと私は今年の残りの期間、国旗を高く掲げ続けたい」

QFではカイラニ・ジョンソン(IND)、SFではコビー・エンライト(AUS)を相手にコンスタントにハイスコアを出して勝ち上がったペイジ。
ニュージーランドは東京五輪の代表になったビリー・ステアマンドなど世界の舞台に立っているサーファーはとても素晴らしいものの、波が良い割に国際的なコンペティターが少ない国です。

『Nias Pro』結果
ウィメンズ
1位 ペイジ・ハレブ(NZ)
2位 エラ・マカフレイ(USA)
3位 コビー・エンライト(AUS)、松岡亜音(JPN)



メンズはマーロン・ハリソンが優勝

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(マーロン・ハリソン)
PHOTO: © WSL/Federico Vanno

メンズサイドでは2019年のニアスで優勝したジョーディ・マリー(ZAF)がクイーンズランド出身のマーロン・ハリソン(AUS)と対戦。

序盤はジョーディがバックハンドのターンでスコアを重ねて主導権を握ったものの、辛抱強く波を待ったマーロンがビッグバレルをメイクしてイベント唯一の10ポイントを出し、更に小さめのバレルで6ポイントを重ねて優勝。
ジョーディも最後まで諦めず、8.83を返しますが、プライオリティを持っていたマーロンが優勢となり、QS初優勝を決めました。

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(ジョーディ・マリー)
PHOTO: © WSL/Federico Vanno

「何を話していいか分からないね。観客のみなさん、ニアスに感謝するよ。本当に信じられない」

2022年のジュニアシリーズで優勝を含む多くの良い結果でトップに立っているマーロン。
実は姉のパイパー・ハリソンは2019年のニアスで優勝しており、今回弟が制したことが大きな話題になっていました。

『Nias Pro』結果
1位 マーロン・ハリソン(AUS)
2位 ジョーディ・マリー(ZAF)
3位 ジャガー・バーソロミュー(AUS)、キアン・マーティン(SWE)



日本人選手はウィメンズのみ上位


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(和井田理央の弟、和井田龍貴)
PHOTO: © WSL/Tim Hain

メンズでは普段から同じような波に乗っているインドネシア人はもちろん、オーストラリア/オセアニアの選手の活躍が前回の『Krui Pro』同様目立った一方、日本人選手はRound of 16進出の安室丈、西優司が最高位の9位でした。

ランキングの方も日本人最高位は西優司の6位が最高位。
残りは12月に台湾で予定されている3,000の『Taiwan Opne of Surfing』のみ(他に開催予定の噂はあるものの、現時点では未定)で、日本人のCS枠獲得も怪しくなってきました。

ウィメンズは松岡亜音がSFまで残り、3位でフィニッシュ。
ランキングでもトップ5に4名が入っています。

ウィメンズのQSは『Taiwan Opne of Surfing』の他、9月1日〜4日に静岡の御前崎で1,000『White Buffalo Omaezaki Pro』がジュニア併催で開催される予定。

なお、同時開催のプロジュニアは進行中。
『Krui Pro』で優勝した馬庭彩を始め、川瀬心那、都築虹帆、中塩佳那、松岡亜音が勝ち上がっています。
メンズはアメリカ国籍ながらタロウ・ワタナベがファイナルに残っています。

★追記

現地時間6月27日にプロジュニアが終了。

メンズはタロウ・ワタナベが優勝。
ウィメンズは松岡亜音が優勝、2位は馬庭彩、3位は都築虹帆でした。

QSアジアトップ5
1位 キアン・マーティン(SWE)
2位 和井田理央(IND)
3位 オニー・アンワー(IND)
4位 和井田龍貴(IND)
5位 ヴァルン・タンジュン(IND)

ウィメンズ
1位 野中美波(JPN)
2位 都築虹帆(JPN)
3位 松岡亜音(JPN)
4位 カイラニ・ジョンソン(IND)
5位 佐藤李(JPN)

QSオーストラリア/オセアニアトップ5
1位 マーロン・ハリソン(AUS)
2位マイク・クレイトン・ブラウン(AUS)
3位 ビリー・ステアマンド(NZ)
4位 ジャービス・アール(AUS)
5位 ソリ・ベイリー(AUS)

ウィメンズ
1位 ペイジ・ハレブ(NZ)
2位 ソフィー・マカロック(AUS)
3位 コビー・エンライト(AUS)
4位 エリー・ハリソン(AUS)
5位 ミア・ハパッツ(AUS)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

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