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『US Open of Surfing Huntington Beach presented by Shiseido』を制したのは?

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PHOTO: © WSL/Morris

現地時間9月26日、パンデミックで中止になった2020年を経て2年ぶりに開催された『US Open of Surfing Huntington Beach presented by Shiseido』が終了!

今シーズンは2022年のCTクオリファイを決めるCS(チャレンジャー・シリーズ)の初戦となり、開催期間も夏からCT終了後の秋に移動。
野外イベントでのマスク着用が義務ではないカリフォルニアはコロナ前のような賑わいで、ファイナルデイはカリフォルニアのサーファーが優勝したこともあり、大盛況のうちに幕を閉じました。



ウィメンズは15歳のケイトリン・シマーズ

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(武器であるバックハンドが冴えていたケイトリン)
PHOTO: © WSL/Morris

前日と同じような公式3-4ftレンジのサイズで行われたファイナルデイ。
ウィメンズはSFからスタート。

『US Open of Surfing』直前にオーシャンサイドで開催されたウィメンズQS3,000『Nissan Super Girl Surf Pro』でファイナルに残ったケイトリン・シマーズ(USA)がCTサーファーで『US Open of Surfing』を2度も制覇したことがあるコートニー・コンローグ(USA)を完璧に抑えてファイナル進出。

ガブリエラ・ブライアン(HAW)とのファイナルでもケイトリンの勢いは止まらず、強烈なバックハンドで7.17。更に6.73のバックアップスコアを重ねてして主導権を握ります。
ニード7.83に追い込まれたガブリエラの元に逆転に十分な波は入らず、ケイトリンが15歳にしてメジャーイベント制覇に成功。
ケイトリンは2019年の『US Open of Surfing』のジュニアイベントで優勝しているため、この場所で2階級制覇を達成したことになります。

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(15歳にしてメジャータイトルを獲得)
PHOTO: © WSL/Morris

「この幸せを言葉にすることは出来ないわ。全てが自分の思い通りになったことに興奮している。潮が上げていたので、前回のヒートのように20分も波を待つようなことは出来なかった。とにかく早いスタートを切ることを心掛けたわ。本気でクオリファイは目指していない。フランスとポルトガルでは楽しんでサーフィンしたいと思っているの」

CSはカリフォルニア、ポルトガル、フランス、ハワイの4戦で行われ、その他に2020年のQSイベントの上位3イベントのポイントをカウントしてランキングが決定。
メンズは上位12名、ウィメンズは上位6名が2022年のCTクオリファイの条件です。

「今年の私の考え方は何も変わっていないし、いつも通りにやっているだけで上手くいっているの。前回のイベントではプロジュニアで優勝したので、今回メインイベントで優勝出来てとても嬉しいわ。ガブリエラはイベント全体で活躍していたので、勝てて本当に良かった」

表彰台では終始緊張気味だったケイトリン。
まだ15歳ということで本気でクオリファイは目指していないということですが、CSのフォーマットから考えるとすでに10,000ポイントを獲得したために残り試合を全て出場しなくても6位以内に入る可能性は十分にあります。

グリフィン・コラピントが初優勝

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(グリフィン・コラピント)
PHOTO: © WSL/Morris

メンズサイドはQFからスタート。

コロへ・アンディーノ(USA)が無名の選手に敗退する番狂わせがあった他は、ジェイク・マーシャル(USA)、グリフィン・コラピント(USA)、五十嵐カノアが順当に勝ち上がっていました。

SFではカノアがグリフィンと対戦。一本目で7.17を出したグリフィンのワンサイドゲームとなり、オレンジ色で揃えた応援団も興奮。
実は今回の対戦は2018年の『US Open of Surfing』のファイナルのリマッチ。その時はカノアが優勝していたのです。
更にQFで倒したリアム・オブライエン(AUS)は2019年の『US Open of Surfing』のSFで敗退した相手でもあります。

ファイナルでもグリフィンのリズムは崩れず、ラスト10分にはジェイクが7.33、グリフィンが7.57と僅かに上回るパフォーマンスを披露。
更にグリフィンはフロントサイドでダメ押しとなる7.63をスコアして圧勝。

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(グリフィン・コーラピント)
PHOTO: © WSL/Morris

2018年からCTで活躍しているグリフィンですが、実はQSでの優勝経験はなく、最後に優勝したのが2016年のジュニアイベント。
そのことを聞かれると「優勝まで長かったね。16歳の時にプロジュニアで優勝したのが最後で、それが重荷になっていたんだ。今回のコンテストでは最初から不思議な直感があり、全てが上手くいくと思っていたよ。良い感じだったんだ。両親、兄、友人、祖父母など、感謝すべき人は沢山いる。多くの人に支えられ、彼らのおかげで今の自分があるんだ」

2015年、大原洋人が『US Open of Surfing』を制覇した年にジュニアイベントで優勝をしていたグリフィン。
サンクレメンテ出身ながらハンティントンビーチには特別な思いがあることでしょう。

「勝っても負けてもいつも笑顔でいられる。全てが良い思い出さ。自分のキャリアの中で最大の勝利であり、人生の中でも特別な瞬間だよ。ここにいる皆さんと共有できたことを嬉しく思う」

会場付近で警察が武装した男を射殺



ファイナルデイの前日、午後3時15分頃、会場のハンティントンビーチで事件が発生。

ピア南側の歩道で3人の警察官が白いTシャツとジーンズの男を追跡、警察は命令に従わなかったとして、至近距離から男を射殺するというニュースが入っています。
すでにコンテストは終了していましたが、会場には多くの観客が残っており、目撃者がSNSでこの様子を投稿しています。

なお、WSLはこの事件に「大会終了後にハンティントンビーチのイベント会場付近で発生した事件を把握している。選手とスタッフは全員無事で、説明を受けている」と声明を発表しています。



次のCS第2戦は10月2日〜10日にポルトガルで開催される『MEO Vissla Pro Ericeira』
その後にはCS第3戦『Quiksilver Pro France』&『ROXY Pro France』が10月16日〜24日に開催。
パンデミック前のCTヨーロッパレッグと同じルートを追うことになります。

『US Open of Surfing』結果
1位 グリフィン・コラピント(USA)
2位 ジェイク・マーシャル(USA)
3位 ノーラン・ラポザ(USA)、五十嵐カノア(JPN)
5位 キャラム・ロブソン(AUS)、コロへ・アンディーノ(USA)、リアム・オブライエン(AUS)、ルーカス・シルヴェイラ(BRA)

ウィメンズ
1位 ケイトリン・シマーズ(USA)
2位 ガブリエラ・ブライアン(HAW)
3位 ココ・ホー(HAW)、コートニー・コンローグ(USA)
5位 キャロライン・マークス(USA)、ソーヤ・リンドブラッド(USA)、脇田紗良(JPN)、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)

WSL公式サイト

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