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『Billabong Pipe Masters』開幕!CTニューシーズンが始まる!

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(五十嵐カノア)
PHOTO:© WSL/Brent

現地時間12月9日、2021年メンズCT開幕戦『Billabong Pipe Masters』が開幕!

前日のエピックコンディションでのワイルドカードトライアルと比べるとウネリは弱まり、バレルが少ないバックドア勝負。
少しのミスが勝敗を分ける綱渡りのような緊迫したレースがやっと戻ってきた...。
WSLファンには長かった1年でした。

ワイルドカード枠はレオナルドが獲得

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(レオナルド・フィオラヴァンティ)
PHOTO:© WSL/Brent

怪我人によるワイルドカードの枠を巡って行われたレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)とマイキー・ライト(AUS)によるマンオンマンヒートは、1対1のタイのままこの日に持ち越しとなり、本戦の前に最終ヒート行われ、レオナルドが勝利。
2021年シーズンはレオナルドがこの枠を得ることに成功しました。

「信じられないような朝だったし、シーズンのスタートを切るには最高だった。今年は深刻な1年だったよね。3ヒートで必要なポイントを全て獲得しなければならなかった。自分のキャリアは浮き沈みが激しいものだったけど、今は100%自信がある。このまま素晴らしい状態が続くことを願っているよ」

なお、敗退したマイキーはリプレイスメントとして他の選手が怪我やその他の事情で欠場した場合、出場可能なスポットを得ており、パイプラインにも出場していますが、R1はリズムを掴めずに3位。敗者復活戦を戦うことになります。

初日は目立った番狂わせなし

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(イタロ・フェレイラ)
PHOTO:© WSL/Heff

初日はR1(Seeding Round)の全てのヒートが終了。
2019年のワールドチャンピオン、イタロ・フェレイラ(BRA)を始め、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ケリー・スレーター(USA)などパイプラインに強い選手が順当にラウンドアップ。
オープニングヒートに登場した五十嵐カノア(JPN)も、カノアらしいクレバーな試合運びで1位通過。
まずはニューシーズンの一歩、幸先良いスタートを切っています。

「リーダージャージを着てこの場所に戻れて嬉しいよ。今年は’明日は来ないかもしれない’ということを学んだよ。今は夢に生きて、今を楽しんでいる」

すでに彼の象徴になっている黒いサーフボードを駆り、バックドアでバックサイド・エアーリバース、終了間際にパイプラインのバレルを抜けて強さを見せたイタロ。
コロナ禍ではポルトガルのナザレで歴史的なビッグウェーブにチャージするなど新たなステージにも挑戦していました。

ニューブランドを纏ったJJF

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(ジョン・ジョン・フローレンス)
PHOTO:© WSL/Heff

長かったオフシーズンの一番のストーブリーグの話題となっていた「Hurley」の問題。
中でも破格の契約金だったジョン・ジョンが「Hurley」を離れたのは衝撃的なニュースでしたが、自身で立ち上げた「Florence Marine X」のトランクスを早くも纏い、裏庭でもあるパイプラインでローカルナレッジを活かしたサーフィンを披露。
デイヴィッド・シルヴァ(BRA)、コナー・コフィン(USA)を相手に危なげなく勝利を決め、ニューブランドにも縁起の良い幕開けになりました。

「この瞬間のために1年間準備してきたんだ。トレーニングをしたり、新しい道具を試したりする時間が沢山あった。ハワイで夏の間、あまりサーフィンをしないで過ごした後、ここに戻って良い波をキャッチするこの瞬間を待っていたよ」

コロナ禍ではサーフィンよりも趣味のセーリングに精を出していたジョン・ジョンでしたが、冬になってノースショアのシーズンになってからはスイッチが入り、入念に調整を行なっていたようです。

ケリーはフィッシュボードでシーズンをスタート

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(ケリー・スレーター)
PHOTO:© WSL

毎回、ボード選びに注目が集まるケリーはオールブラックの5'6"、ツインフィッシュを持って28回目のパイプマスターズにパドルアウト。
スローヒートながら終わってみれば7.33とヒートで最も良いスコアを出して完勝。
7度の最多優勝記録を持つ彼にとってR1はウォーミングアップのようです。

「昔、バックドアでツインフィンに乗っていたデーン・キアロハに敬意を表したい。いつも何か違うデザインを探そうとしているんだ」

コロナ禍はオーストラリア、カリフォルニア、バリ島で過ごしていたケリー。
ハワイには僅か2日前に到着。2021年2月で49歳になるのに関わらず、まだ12度目のワールドタイトルを熱望されているのは、彼ならではの宿命。
ニューシーズンが得意のハワイから始まることでその確率が高くなりそうだという意見も多く出ています。

ローカルボーイがワールドチャンピオン二人を倒す

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(ジョシュア・モニーツ)
PHOTO:© WSL/Heff

この日最大のハイライトはトライアルで19.20という驚異的なスコアを出して優勝したジョシュア・モニーツ(HAW)がガブリエル・メディナ(BRA)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)を倒したことでしょう。

波数が少ない難しいヒートでローカルナレッジを活かしたジョシュアはバックドアで小さいながらクリーンなバレルをメイク。
ロースコア止まりだった二人のワールドチャンピオンを抑えて1位通過を果たしていました。

「これはクレイジーだよ。2人のワールドチャンピオンとヒートを戦うなんて初めてさ。彼らを間近で見ていてとても面白かったし、勝ててかなり満足している。今は楽しくて自信が湧いてきたさ」

第一子を産んだばかりの姉、ケリア・モニーツがリモートでジョシュアや、セスのことを語るなどコロナ禍ならではの趣向があったこの日。
ちなみにオッキーやトム・キャロスなどのレジェンドも自宅からリモートで参加。
ツアーの新しい形が見え始めていると感じた一日でもありました。

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(ジャック・ロビンソン)
PHOTO:© WSL/Heff

その他、1位通過でR3行きを決めたのは、ヤゴ・ドラ(BRA)、フィリッペ・トレド(BRA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、カイオ・イベリ(BRA)、グリフィン・コラピント(USA)、ジャック・フリーストーン(AUS)

ルーキーのジャック・ロビンソン(AUS)、マシュー・マクギリヴレイ(ZAF)、モーガン・シビリック(AUS)、返り咲き組みのコナー・オレアリー(AUS)、フレデリコ・モライス(PRT)、ミゲル・プーポ(BRA)などもラウンドアップを決めています。

ネクストコールは現地時間12月10日の朝7時(日本時間の11日午前2時)
午前中はクリーンな4-6ftレンジの波が予想されているので開催のチャンスはありますが、基本的にはサイズダウン傾向。
次のウネリは13日〜14日にかけて入る予想。

なお、前日にお伝えした『Maui Pro』開催中のホノルアベイで起きたシャークアタックですが、被害者の方が亡くなったと発表。
被害者の家族や友人、マウイのサーフィンコミュニティーの皆様に心よりお悔やみ申し上げます。

『Maui Pro』はホノルアベイでの開催を止め、ハワイの違う場所で途中ヒートから行われる予定です。

WSL公式サイト



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