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ビリー&ページが最多優勝記録を更新!『cbdMD Jaws Big Wave Championship』

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PHOTO: © WSL/Miers

今シーズンからマウイ島・JAWSとポルトガル・ナザレでの2イベントに変わったWSLのビッグウェーブワールドツアー、BWT。

ナザレはジェットスキーで牽引するトーインを採用して映像形式のコンテストの要素も取り入れられるため、昨シーズンまでのようなパドルでのサーフィン、完全にジャッジだけのコンテストはJAWSでの1イベントのみになります。

昨年は11月26日に開催、今年は少し遅い12月12日に公式30-50ftのサイズで行われました。

今シーズンから100種類以上ある大麻由来成分の一種「CBD」を使用した製薬会社で、ジョン・ジョン・フローレンスの弟、ネイザン、ジェイミー・オブライエンもチームに入っている「cbdMD」がスポンサーとなった『cbdMD Jaws Big Wave Championship』

ビッグウェーバーとして最大級のタイトルはマウイ島ローカルのビリー・ケンパーとウィメンズはペイジ・アームが獲得。
ビリーは4度目、ページは3度目と共に自らの最多優勝記録を塗り替える歴史に残るイベントでした。

ウィネンズはペイジ・アームが3度目の優勝

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PHOTO: © WSL/Miers

JAWSでのウィメンズ開催は2016年が初で今回が4度目。

その内、2016年、2017年で優勝経験があるペイジはファイナルで最初の波にテイクオフ。
目の覚めるようなドロップからワイプアウトしたものの、ヒート最大のセットをジャッジが高評価。
ワイプアウトしても波のスケールでジャッジされるBWT、ページのように最大の波に怯まずに挑むんだサーファーが最大の名誉を与えられるのです。

ジャスティン・デュポン(FRA)が肩と右膝を脱臼するなどの負傷者が出た昨シーズンもそうですが、BWTイベント開催基準のJAWSはウィメンズサーファーにとって非常にリスキーなチャレンジ。ヒート中に一本もテイクオフ出来ない選手も多く、優勝したページでさえSFでは1ポイントにも満たないライディングで勝ち上がり、ファイナルでも一本しか乗っていないですし、ヒート中にハムストリング(ひざの後ろの腱)を負傷したほどでした。

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ペイジ・アーム
PHOTO: © WSL/Miers

「最高に嬉しいわ。今日は本当に難しいコンディションだった。最初のヒートではパドルアウトするとすぐに風が吹き、マウイらしくなると思ったのよ。3度の優勝、全て霞んでしまう。今は戸惑っているわ。アウトでは賢明な判断をしようと努力したの。最初の波でやられてしまったけどね。良い波を選ぼうと頑張った。私は自分以外の誰かに何かを証明するためにアウトに出たわけではないわ。この巨大な波に乗る感覚は究極よ。それが私が最も生きていると感じる瞬間なの。それは’もろ刃の剣’、良い面もあれば悪い面もあるわ。この波に乗るために身体と命を賭けているけど、上手く波に乗れた時の感覚に勝るものはないの」

今シーズンはマウイ島出身のページの次の世代、アニー・ライヘルトが18歳で初出場を果たし、いきなり3位となり、周囲を驚かせていました。
マウイ島の多くのサーファーがそうであるようにSUPやフォイルサーフィンもこなすウォーターガール。
数年後にはページを抜いて頂点になる可能性もありそうです。

ビリー・ケンパーが4度目の優勝

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PHOTO: © WSL/Brady

メンズはビリー・ケンパーがペイジを上回る4度目の優勝。
29歳のビリーは前日までオアフ島で『Billabong Pipe Masters』に参加しており、ヒート終了後にマウイ島に戻っての参加。
ファイナルでは全てのヒートのハイエストであるトータル21.26で2017年の勝者、同じマウイ島ローカルのイアン・ウォルシュを抑えていました。

「素晴らしい気分だよ。とても幸せさ。ファイナルまでの道のりは厳しい乱闘のようだった。毎朝早起きして懸命にトレーニングをこなし、妻と子供との時間などあらゆる犠牲を払ったんだ。その全てが今ここで報われた。これが私の誇りと喜びさ。JAWSのために血と汗と涙を流すよ。それにここは自分の裏庭であり、縄張りなんだ(笑)」

マスターズではトライアルで優勝して本戦でも最初のラウンドでCTランキングトップのイタロを倒してのラウンドアップ。残念ながらR3で負けたものの、翌日に開催された今イベントで優勝と超人的な活躍。
しかし、その裏にはトレーナーのカヘア・ハートとのハードなトレーニングの積み重ねがあることを忘れてはいけません。

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ビリー・ケンパー
PHOTO: © WSL/Miers

「どこに行くのにも母を連れていくんだ。今日も彼女をアウトに連れてきたのさ。彼女と兄弟のエリックが自分のことを守ってくれるし、この二人がいなければ今日の自分はいないよ。乱闘の後の本当に特別な時間だね。トリプルクラウンでは負けてしまって失望したけど、その後に凄いパフォーマンスが出来たと思う。もう言うことなしさ。自分のやりたいことが出来た。今日は自分の日だったね。ファイナルの時、絶対に2位では終わらないぞって自分に言い聞かせたんだ」

ファイナルのメンバーはビリー、イアンの他、ジョン・ジョンの弟、ネイザン・フローレンス(HAW)、マウイ島の若き天才ウォーターマン 、カイ・レニー、元BWTチャンピオンのマクアカイ・ロスマン(HAW)、2018年のナザレチャンピオン、チャンボことルーカス・チアンカと強豪揃い。

開始直後に巨大なバレルを抜けて7.83をスコアしたビリーに対してカイがビッグマニューバーで2本のアベレージスコアを重ね、一時トップを奪う場面も。中盤にはビリーが再びバレルにプルイン。この波は潰されながらも5.60がスコアされて再びトップに立ちます。
後半にかけてはネイザン、イアンが強烈なビッグドロップでビリーを追い詰めるなど、例年になくエキサイティングな戦いでした。

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巨大なバレルをメイクしてイベントのハイエストスコアを出したラッセル・ビルケ(AUS)
PHOTO: © WSL/Miers

『cbdMD Jaws Big Wave Championship』結果
1位 ビリー・ケンパー(HAW)
2位 イアン・ウォルシュ(HAW)
3位 ネイザン・フローレンス(HAW)
4位 カイ・レニー(HAW)
5位 マクアカイ・ロスマン(HAW)
6位 ルーカス・チアンカ(BRA)

ウィメンズ
1位 ペイジ・アーム(HAW)
2位 フェリシティ・パルマティアー(AUS)
3位 アニー・ライヘルト(HAW)
4位 カーラ・ケネリー(HAW)
5位 エミリー・エリクソン(HAW)
6位 ミカエラ・フレゴニーズ(BRA)

WSL公式サイト

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