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CT第2戦『Rip Curl Pro Bells Beach』終了!ジョン・ジョン&コートニーが優勝!

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PHOTO: © WSL/Cestari

地形が崩れたスナッパーロックスで開催出来ず、デュランバーでのQSのようなコンテストになってしまった2019年のCT開幕戦。
第2戦のベルズも前半はコンディションが良くないウィンキーポップでの進行と自然を舞台としたサーフィンコンテストの難しさを思い知らされていましたが、ウェイティングピリオドの最後に状況が一変。
「The 50 Year Storm」とWSLが新しいキャッチコピーを提示するほどの大きなウネリが入り、メイン会場のベルズ・ボウルズが覚醒。
現地時間4月27日にファイナルデイを迎え、50年以上も続く伝統のベルズ戦の歴史に新たなページが加わりました。

ファイナルデイは前日にセットで15ftと発表されていたサイズが6-8ftレンジに下がったものの、何本ものサーフボードとリーシュコードが餌食になった荒れ狂う海からオフショアで整った息を呑む美しいラインナップに変貌。

QFから始まったメンズサイドではジョン・ジョン・フローレンス(HAW)vsガブリエル・メディナ(BRA)というドリームマッチが実現。
事実上のファイナルと言われていたこの対戦は期待通りの激しい戦いとなり、最後にプライオリティを利用してセットを掴み、身体全てを預けるようなパワフルな弧を描くターンで8.00をスコアしたジョン・ジョンが勝利。
勝負が決まった後、小さくガッツポーズをして喜びを噛み締めていたのが印象的でした。

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ジョン・ジョン・フローレンス
PHOTO: © WSL/Dunbar

ジョン・ジョンはジョーディ・スミス(ZAF)とのSFでも追い込まれた後半にオープンフェイスでの自然を包み込むような気持ち良いビッグターン、エンドセクションへのハードなアプローチまで完璧にメイクして9.43をマークしてベルズでは初のファイナル進出。

今イベント最強のワイルドカードになったジェイコブ・ウィルコック(AUS)とクロスゲーム、返り咲き組みのライアン・カリナン(AUS)を土壇場で逆転して勝ち上がってきたフィリッペ・トレド(BRA)とのファイナルもジョン・ジョンは後半にエンジンがかかり、安定したライディングで逆転に成功。
最後はフィリッペがプライオリティを持った状況で時間が進み、最後にフィリッペが乗ったセットでのライディングは大歓声が上がり、際どかったものの、ニード6.98のシチュエーションで5.90と及ばず。
ジョン・ジョンが逃げ切る形で怪我から復帰したシーズン2つめのイベントで早くも優勝。

岸で待っていた「Hurley」のチームメイトでもあるフィリッペとハグを交わした後は同じハワイアンでルーキーのセス・モニーツと友人に担がれてベルズでの初のビーチ凱旋。
昨年はバリ戦の最中にフリーサーフィンで膝を負傷。シーズンを棒に振っていたジョン・ジョンでしたが、今年はWSLから特別にワイルドカードを与えられて出場。
開幕戦から良いリズムで3位。そして、今回の優勝でカレントリーダーの座も手に入れました。

「このイベントで優勝することが出来て最高の気分だよ。スモールウェーブのウィンキーポップから始まり、昨日のような巨大な波や今日のような完璧な波と変わっていったイベントは全く違う面や難しさがあり、特別だった。それに最後は恐ろしいフィリッペが相手だったからね。間違いなく、キャリアの中で最も困難なファイナルデイだったよ。昨日の巨大な波での2ヒート、今日の強敵との3ヒートは物凄いエネルギーが必要で、本当に疲れた。自分自身に集中してベストを尽くしたことが勝利に結び付いたんだと思う。それにこの優勝は家族とチーム抜きでは考えられないよ。この波でサーフィンさせてくれたトーキーローカルのみなさんに感謝。とても楽しかった」

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フィリッペ・トレド
PHOTO: © WSL/Cestari

2017年のJ-Bayでの優勝を境にスモールウェーブで最強の男から最高のレールワークの男と称されるようになったフィリッペ。
J-Bayに似たオープンフェイスのベルズ・ボウルズでのライディングに魅力された方も多かったのでは?

「ジョン・ジョンにやられたのは今年2度目さ。今日のような歴史的に残るような波のファイナルを戦えたことを嬉しく思う。みんなこの波でのファイナルに残ることを心から望んでいたんじゃないかな。世界のベストサーファーとの対戦は最高だったよ。ジョン、コートニー、マリア。ここにいるみんなにおめでとうと言いたいし、みんな凄かった。この数日間は見ているだけでも楽しかったさ。最後に本来のベルズビーチでサーフィン出来て本当に楽しかったよ」

開幕戦ではR4でジョン・ジョンに敗退していたフィリッペ。
すぐに訪れたリベンジのチャンスは逃したものの、ランキングでは4位まで浮上。
今年もタイトルレースに絡む可能性は高いでしょう。

なお、ビッグスウェルにサイモン・アンダーソンのサーフボードまで持ち出したケリー・スレーター(USA)は5位でフィニッシュ。
五十嵐カノア(JPN)は2戦連続で9位、ランキングは10位とまずまずの位置です。



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ベルズで3度目の優勝 コートニー・コンローグ
PHOTO: © WSL/Cestari

開幕戦は早々と敗退して9位。
ベルズでもR1を落としてR2に回るなどスロースタートだったコートニー・コンローグ(USA)がファイナルでマリア・マニュエル(HAW)を倒してベルズで3度目の優勝。

難しいコンディションだった前日のQFでも誰よりも大きくアグレッシブなライディングで観客をうならせ、ファイナルではメンズを含めて唯一のパーフェクト10をマーク。
スピード、パワー、フロー。三拍子揃った素晴らしいサーフィン。カメラが捉えたケリーとガブリエルも完璧に観客側になり、彼女を賞賛しているようでした。

「凄いイベントだったわ!最初は海とリズムが合っていなかったから、楽しみながらリズムをとるようにしたの。一日波を見て気持ちを落ち着かせようと努力したわ。再びベル鳴らすことが出来るなんて最高だわ。これを手に入れるのは簡単ではないものね。今まで鳴らしてきた全てのベルに特別な思いがある。そして、今回の優勝は間違いなく素晴らしいわ」

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コートニー・コンローグ
PHOTO: © WSL/Cestari

2016年、2017年とベルズで2連覇を果たした後、2018年は怪我で欠場。
1年空いてしまったものの、3回連続でトロフィーを手に入れてベルを鳴らしたことを考えると現在のウィンメンズツアーで最もベルズに強いのはコートニーだと言えます。

ちなみに今年は古巣の「BILLABONG」を離れ、「Sea Tiger」という自身のブランドを立ち上げている最中。
まだベールに包まれていますが、彼女の趣味である絵が関わっているようです。
カリフォルニア発のブランドだけに今後の動向に注目しておきましょう。

@seatiger



なお、今年のオーストラリアレッグはマーガレットリバーの前にバリ島・クラマスでの第3戦を挟むことになります。
日本の大型連休の後、5月13日〜25日に開催される『Corona Bali Protected』をお楽しみに!

CT第2戦『Rip Curl Pro Bells Beach』結果
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
2位 フィリッペ・トレド(BRA)
3位 ライアン・カリナン(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)
5位 ケリー・スレーター(USA)、ジェイコブ・ウィルコック(AUS)、ガブリエル・メディナ(BRA)、イタロ・フェレイラ(BRA)

ウィメンズ
1位 コートニー・コンローグ(USA)
2位 マリア・マニュエル(HAW)
3位 レイキー・ピーターソン(USA)、キャロライン・マークス(USA)
5位 ココ・ホー(HAW)、カリッサ・ムーア(HAW)、ステファニー・ギルモア(AUS)、ブリッサ・ヘネシー(CRC)

2019 Men’s Championship Tour
『Rip Curl Pro Bells Beach』終了後のランキング
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 16,085pt
1位 イタロ・フェレイラ(BRA) 14,755pt
3位 ジョーディ・スミス(ZAF) 12,170pt
4位 フィリッペ・トレド(BRA) 11,120pt
5位 ガブリエル・メディナ(BRA) 9,490pt

2019 Women’s Championship Tour
『Rip Curl Pro Bells Beach』終了後のランキング
1位 キャロライン・マークス(USA) 16,085pt
1位 マリア・マニュエル(HAW) 13,885pt
3位 コートニー・コンローグ(USA) 12,610pt
4位 カリッサ・ムーア(HAW) 12,545pt
5位 ステファニー・ギルモア(AUS) 9,490pt

WSL公式サイト

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