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オーストラリア・ゴールドコーストで開催された2019年CT開幕戦を制したのは?

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PHOTO: © WSL/Dunbar

現地時間4月8日、オーストラリア・ゴールドコーストで開催されていたCT開幕戦『Quiksilver Pro Gold Coast』&『Boost Mobile Pro Gold Coast』が終了。
ファイナルデイもバックアップ会場のデュランバーで進行。公式2-4ftレンジのアベレージのビーチブレイク。日中は風の影響も入り、まるでQSのような勝負でしたが、それも自然を相手にするサーフィンコンテストの宿命。

昨年9月に発表された男女賞金同額化の最初のイベント。
更に次世代の若い女性がサーフィンを楽しむことを目的とした『Rising Tides – WSL Girls Program』という女子サーファー支援のためのプログラムも開始。

そして、2019年のCTは2020年東京オリンピックの選手選考(トップ10、ウィメンズはトップ8)も兼ねており、今回の開幕戦はオリンピック出場とワールドタイトルの両方の第一歩になります。

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イタロ・フェレイラ
PHOTO: © WSL/Dunbar

メンズの『Quiksilver Pro Gold Coast』はイベント前半に驚異のライディングを披露して優勝候補の筆頭だったガブリエル・メディナ(BRA)が失速してQFで敗退。
ガブリエルの最大のライバル、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)は開幕戦としては自己最高記録のSFまで進み、まずは怪我から完璧に復帰したことを証明。
そのジョン・ジョンを倒したコロへ・アンディーノ(USA)とガブリエルと並ぶ優勝候補、イタロ・フェレイラ(BRA)がファイナルで対戦。

エアリアル勝負のクロスゲーム。コロヘが僅かにリードしてヒートは進行していましたが、ラスト2分、プライオリティを持っていたコロヘが見送った波にイタロがテイクオフ。決してポテンシャルがある波では無かったものの、バックハンドのフルローテーションをメイク。ニード6.93のシチュエーションで7.07がコールされ、逆転に成功。
ツアー4度目の優勝を決め、ビーチはもう恒例となっているブラジリアンフィーバーに...。
イタロは今年からシリーズ化したエアリアルに特化したイベント、『Red Bull Airborne』でもCT選手、世界トップのフリーサーファーを相手にフルローテーションを武器に優勝。
つまり、開幕戦を完全制覇したことになります。

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PHOTO: © WSL/Cestari

「今年最初のイベントで優勝するなんて信じられないよ。コロヘを倒すのは難しいと思っていた。特にこのような波で彼を倒せたのはラッキーだと感じている。素晴らしいビーチでのサポート。ここにいる全てのブラジリアンを愛しているよ。みんなの凄い応援が私達を支えていたんだ。再び’ジープリーダージャージ’を着ることが出来るのは嬉しいね。でも、シーズンは長いから先走りはしたくないさ。これから沢山のイベントに集中しなければいけない。まずは来週からのベルズだね。この3ヶ月、多くのトレーニングをこなし、シーズン最初のイベントで優勝。よっしゃー!」

昨年はアップダウンが大きく、最後はタイトルレースから脱落していたイタロでしたが、ベルズ、バリ島、ポルトガルと3勝を重ねた選手でもあります。
成功率が高いエアリアルを武器に今年も怖い存在になりそうです。

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コロへ・アンディーノ
PHOTO: © WSL/Cestari

2016年の開幕戦を含み、ブラジリ、マーガレットリバー。そして今回で4度目のファイナル進出となったコロヘ。
目前に迫ったCT初優勝を僅か2分前に奪われたものの、シーズンのスタートとしては素晴らしいポジションを得たと言えます。

「イタロとファイナルを戦えたことにストークしている。最後の波は見送ったんだ。ほとんどダメな波だと思ったからね。実際にあの波はヒザサイズだったから、また見送った感じ。でも、その波で彼はフルローテーションをしちゃったのさ。良くやったよな。最初のイベントで優勝を逃したけど、まだシーズンは長いし、素晴らしい結果だよ。あと2分早ければ優勝だったけどね。今回、アメリカ人サーファーが凄い活躍をして、それを見るのも嬉しかった。トップ3名の選手がツアーの全てのイベントを制してしまうのを見るのはうんざりだと思う。みんなが優勝するために一生懸命努力している。それはスポーツにとって最高のことだよね」

ちなみにオリンピックの選考はトップ10の国別2名が選ばれ、ハワイもアメリカに含まれるため、ジョン・ジョン、 コナー・コフィン、セス・モニーツ、シーバス、ケリー・スレーター、グリフィン、ジークと7名もライバルが存在。
今年はタイトルレースの他、このオリンピックの選考も大きな話題として取り上げられてきそうです。

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PHOTO: © WSL/Dunbar

ウィメンズは今年からメインスポンサーが変わり、イベント名も『Boost Mobile Pro Gold Coast』に変更。
不安定なコンディションにディフェンディングチャンピオンのレイキー・ピーターソン(USA)がR3、6度の最多優勝記録を持つステファニー・ギルモア(AUS)がQFで敗退。
そのステファニーを倒したキャロライン・マークス(USA)がパワフルなバックハンドターンをベースにスコアを重ね、ファイナルでは開幕戦で2度の優勝経験があるカリッサ・ムーア(HAW)を相手に7.33を含むトータル13.83。カリッサを追い込んでCT初ファイナルにして初優勝!

「今はとても感情的になっているわ。信じられない。言葉もないわ。このスポーツに名を刻むことが出来て最高よ。WSLには本当に感謝したい。このウィメンズサーフィンのイベントに参加出来るのはとても素晴らしい。カリッサはずっと前から、今でもヒーローよ。最初の優勝の相手が彼女だなんて最高。笑ってしまうのは、最初にこのイベントに参加したのはトライアルで、最初のヒートで負けてしまったの。だから、今同じイベントで優勝して驚いているの。私の人生の中で最高のイベント、最高の一週間だった。残りのシーズン、まだやるべきことは沢山ある。でも、今この瞬間を間違いなく楽しむつもりよ」

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キャロライン・マークス
PHOTO: © WSL/Cestari

昨年のルーキーイヤーから大活躍、3度の3位、ランキング7位と天才ぶりを見せていたキャロライン。
驚くのはまだ17歳だということ。
次のベルズでは黄色い’ジープリーダージャージ’を着てオッキーのようなダウンザラインを披露してくれるでしょう。

なお、最近は日本のメディアでも引っ張りだこの五十嵐カノア(JPN)はR4進出の9位でフィニッシュ。
カノアは後半からエンジンがかかるタイプなので、今後の活躍に期待しましょう!

5月にかけて3戦続くオーストラリアレッグ。
次の第2戦はベルズビーチを舞台とした『Rip Curl Pro Bells Beach』
4月17日〜27日に開催されます。

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PHOTO: © WSL/Cestari

『Quiksilver Pro Gold Coast』結果
1位 イタロ・フェレイラ(BRA)
2位 コロへ・アンディーノ(USA)
3位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジョーディ・スミス(ZAF)
5位 コナー・コフィン(USA)、セス・モニーツ(HAW)、ガブリエル・メディナ(BRA)、ウェイド・カーマイケル(AUS)

『Boost Mobile Pro Gold Coast』結果
1位 キャロライン・マークス(USA)
2位 カリッサ・ムーア(HAW)
3位 マリア・マニュエル(HAW)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)
5位 ステファニー・ギルモア(AUS)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、セージ・エリクソン(USA)、ジョアン・ディファイ(FRA)

WSL公式サイト





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