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記念すべき初の『Surf Ranch Pro』はガブリエル&カリッサが優勝!

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PHOTO: © WSL/Cestari

メンズはフィリッペ・トレド(BRA)&ガブリエル・メディナ(BRA)、ウィメンズはステファニー・ギルモア(AUS)&レイキー・ピーターソン(USA)の一騎打ちの様相となった2018年のワールドタイトルレース。
早ければ最終戦を待たずに確定してしまうヨーロッパレッグの前の重要なイベント、CT第8戦『Surf Ranch Pro』がカリフォルニア内陸部の「LEMOORE」にあるケリー・スレーターのウェーブプール「サーフランチ」で4日間に渡って開催され、現地時間9月9日にファイナルデイを迎えました。

約10年を費やして完成させ、2015年の年末にケリー自身の動画によって世界に公開されてから約2年半。
昨年は試験的なコンテストとしてCT選手を招待しての『Future Classic』が行われ、今年5月にはリージョナル対抗のチーム戦『Founders’Cup of Surfing』が開催された「サーフランチ」ですが、CTの舞台となるのは初。

この二つのイベントを元にウェーブプールならではのフォーマットを採用してスケジュール通りに進行。
途中、WSLの方のサーバーがダウンするトラブルもありましたが、それも今回の『Surf Ranch Pro』の注目度が高かった証拠でしょう。

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予選ラウンドでは最初にレフト、ライトを1セットにして各選手2回のランを行い、それぞれのベストスコアでランキングを決定。
予選ラウンドの最終チャンスとなる3回目のランは最下位の選手から順に行われ、メンズ8名、ウィメンズ4名がファイナルラウンドに進出。
ファイナルラウンドはレフト、ライトを1セットにしたランが3回行われ、同じくそれぞれのベストスコアでランキングを決定。

700ヤード(約640m)の「サーフランチ」の波は全てパーフェクトですが、そこでハイスコアを出すにはターンとバレルだけのコンビネーションにプラスαが必要。
各選手共にフロントサイドの方がスコアが高く、バックサイドでいかに上手くやるかが勝負の重要な鍵となり、更にカウントダウン形式で発生する波の独特の緊張感、通常の会場とは違うスタジアム的な観客の視線など様々な要素をクリアした選手が強さを発揮。

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PHOTO: © WSL/Rowland

メンズはタイトルレースの渦中にいるフィリッペ、ガブリエルが予選ラウンドから観客を巻き込んで別格のパフォーマンスを披露。

観客がウェーブを起こすほど盛り上がる中、フィリッペはライトの波でエアーリバースを2回に最後はアーリーウープ、全て着地のタイミングは完璧で11.8秒のバレルまでメイク。
5人中一人のジャッジは10ポイントもつけたこのライディングがイベントのハイエストスコア9.80になったものの、予選ラウンドからネックになっていたレフトでスコアを伸ばせず、両サイドでスコアを揃えたガブリエルに軍配が上がりました。

昨年の『Future Classic』でも圧倒的なライディングで優勝をしていたガブリエルは「サーフランチ」で2度目の優勝。
CTではタヒチに続く2連勝を決めました。

「再びサーフランチで優勝出来て最高だね。フィリッペのポイントに近づけたのも嬉しいよ。フィリッペは危険な相手。恐らく、サーフランチでベストな彼に勝てたのは特別だね。もう、言葉もないよ。ここでは自由にサーフィンした。自然の海でのサーフィンとは全く違うけど、勝つことが出来た!今までのサーフィンした中で最もハイパフォーマンスな波をみんなで楽しめて最高だったよ。残り3イベントも楽しくなるだろうね」

予選ラウンドをトップで通過、ファイナルラウンドでも前半にスコアを揃えてしまったガブリエル。
特にレフトの波ではロデオ気味のダブルグラブ・アーリーウープをメイクして9.13をマーク。
ファイナルラウンドに進んだ選手の中で唯一、バックサイドでも8ポイント台を出したのが勝因と言えます。

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PHOTO: © WSL/Rowland

第7戦のタヒチで「Rip Curl」のチームメイト、オーウェン・ライト(AUS)をブザービートで倒し、ランキング3位から2位に浮上したガブリエル。
今回の優勝でトップのフィリッペとのポイント差を6,300ポイントから4,100ポイントに縮め、得意のヨーロッパレッグへ。
その前にメキシコで休暇を楽しむそうです。

なお、予選ラウンド3位でファイナルラウンドに進んだ五十嵐カノア(JPN)はファイナルラウンドでも活躍。
Run3のレフト終了時点で3位、最後はレフトの波でディープなバレルをメイクしたケリーに抜かれて4位でフィニッシュ。
今回のポイント(4位は通常イベントの3位と同等)でランキングを7つ上げて9位に浮上。
一つの目標であるトップ10入りを果たしています。

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PHOTO: © WSL/Cestari

ウィメンズは予選ラウンドからトップのカリッサ・ムーア(HAW)がファイナルラウンドでも両サイドでスコアを出し、ライトの波ではウィメンズのファイナルラウンドで唯一の9ポイント台を2回も続けてマーク。
予選ラウンド4位だったステファニー・ギルモア(AUS)の追い上げをかわして昨年のフランス戦以来の優勝。
ランキングでも5位から4位に浮上しています。

「Surf Ranch Proでの優勝はとても嬉しい。この新しい施設で勝ったことは名誉ね。大変なシーズンだけど、まだ2イベント残っている。本当に優勝出来てストークしているわ。今年はタイトルレースに加わっていないから、最大の目標は調子良くシーズンを終わらせてリクオリファイを果たすこと。良いパフォーマンスをして来年の自信に繋げたいわ」

タイトルレースではステファニーとレイキーの順位は変わらず、ポイント差は5,200ポイントから6,915に広がっています。
メンズは3戦残っていることもあり、まだまだ分かりませんが、ウィメンズの方はフランスとハワイの残り2戦。
ステファニーが王手をかけたと言えそうです。

ちなみに今イベントのトロフィーのモチーフは「サーフランチ」のアイコンであるトラクター。
この変わったトロフィーのアイディアは遊び心満載のケリーなのかもしれません。

次のCT第9戦『Quiksilver Pro France』は10月3日〜14日にメンズ・ウィメンズ併催で開催されます。
昨年CTを引退したジョシュ・カーがイベントのディレクターを務め、チッパ・ウィルソン、アルビー・レイヤーなど豪華なメンバーを招いての「Air Invitational」も行われます。

CT第8戦『Surf Ranch Pro』結果
1位 ガブリエル・メディナ(BRA) 17.86
2位 フィリッペ・トレド(BRA) 17.03
3位 ケリー・スレーター(USA) 16.27
4位 五十嵐カノア(JPN) 15.77

ウィメンズ
1位 カリッサ・ムーア(HAW) 17.80
2位 ステファニー・ギルモア(AUS) 16.70
3位 レイキー・ピーターソン(USA) 16.57
4位 キャロライン・マークス(USA) 14.77

2018 Men’s Championship Tour
『Surf Ranch Pro』終了後のランキング
1位 フィリッペ・トレド(BRA) 49,785pt
2位 ガブリエル・メディナ(BRA) 45,685pt
3位 ジュリアン・ウィルソン(AUS) 37,125pt
4位 イタロ・フェレイラ(BRA) 31,825pt
5位 オーウェン・ライト(AUS) 29,485pt

2018 Women’s Championship Tour
『Surf Ranch Pro』終了後のランキング
1位 ステファニー・ギルモア(AUS) 61,175pt
2位 レイキー・ピーターソン(USA) 54,260pt
3位 タティアナ・ウェストン・ウェブ((BRA) 41,415pt
4位 カリッサ・ムーア(HAW) 41,235pt
5位 キャロライン・マークス(USA) 37,000pt

『Surf Ranch Pro』公式サイト

WSL公式サイト

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