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今年の『Hawaiian Pro』はブラジリアンが初制覇!


PHOTO:© WSL/Saguibo

2014年にガブリエル・メディナがブラジリアンとして初のワールドタイトルを獲得し、2015年にはエイドリアーノ・デ・ソウザが2年連続でそのタイトルをブラジルに持ち帰り、「ブラジリアン・ストーム」なる言葉まで生まれて勢いを増している近年のWSL。
その勢力は遠いハワイにまで及び、現地時間11月20日に終了したトリプルクラウン初戦『Hawaiian Pro』でフィリッペ・トレドがブラジリアンとして初制覇を成し遂げました!

舞台のハレイワ・アリイビーチパーク。前日に入ったノースよりのウネリがピークを迎え、サイズは十分にあったものの、相変わらず北よりの風が強く、バンピーで難しいコンディション。
更にハワイらしい鮮やかな虹の後にスコールも降る悪条件のファイナルに残ったのは、フィリッペの他、グリフィン・コーラピント(USA)、ウィゴリー・ダンタス(BRA)、ミシェル・ボウレズ(PYF)の4名。


PHOTO:© WSL/Heff

フィリッペは数少ないオープンフェイスを見つけ、美しい弧を描くターンで7.67をスコア。
シングルスコアではグリフィンが8.17を持っていたために油断は出来ないシチュエーションの中、後半に高さのあるフルローテーションエアー(写真上)をメイク。
ボードを壊しながらも、この1マニューバーに8.87がコールされ、16.54でグリフィンをかわして優勝。
ファイナル後半にはフィリッペの優勝を祝福するようにスコールが止んで晴れ間が広がり、会場は熱気に包まれていました。

インタビューでは最後のエアーについて訪ねられ、「あれは平均的な波だったよ。プライオリティを持っていたウィゴリーも見ていたけど、クローズアウトする波だったから、手を出さなかったのさ。リップにヒットした時にボードが折れた感触があった。嫌な音もして、’やばい!’と思ったけど、上手く一回転してスープに着地出来たんだ。ボードが折れる恐怖があったね。でも、ボードは大丈夫だったし、着地も出来た。神に感謝するよ」とコメントを残したフィリッペ。


PHOTO:© WSL/Keoki

今シーズンはJ-Bayとトラッセルズで優勝。
特に歴史に残る素晴らしいコンディションに恵まれたJ-Bayでは「スモールコンディションで最強の男」というフィリッペの見方を一変させるレールサーフィン、ビッグマニューバーを披露。
もし、今回のハレイワがオンショアのジャンキーな波ではなくても、結果は同じだったのかもしれません。

「最高の気分さ。2015年に2位になった時、ちょっと勝利の気分を味わったんだけどね。すでにワールドツアーのクオリファイは済ませているし、とてもリラックスしていたよ。戦略を立ててゲームに挑み、やるべきことが出来た。この波とあのエアー、神に感謝する。本当に楽しかったさ」


PHOTO:© WSL/Heff

今回のハレイワの結果によってQSのランキングにも変化があり、2位のグリフィン(写真上)が一気にランキングを5つ上げて2位。
シーズン前半からトップを独走しているジェシー・メンデス(BRA)、今回5位のトーマス・ヘルメス(BRA)、ヤゴ・ドラ(BRA)、ウィリアン・カルドソ(BRA)まではクオリファイを固めたと言っても良いでしょう。

「来年からのツアーに向けて今日の2位は大きな自信になるよ。すでにツアーにいる選手を何度も倒したからね。クオリファイに関しては、もう言葉がない。両親と共に本当に努力してきたんだ。15歳の時に約束してから、凄い時間を費やしてくれた両親に本当に感謝している。16歳の時に目標を作り、まずは6,000で勝って、17歳には10,000で勝ちたい。そして、19歳にはクオリファイを決めたいとね。つまり、目標を達成出来たのさ。それを誇りに思うよ」

カリフォルニア・サンクレメンテ出身のグリフィンはまだ19歳。
スタイリッシュなマニューバーとトリッキーなエアリアルが武器であり、今イベントのハイエストスコア9.77もメイク。
ファイナルでは3名のCTサーファーを相手に堂々した試合運びを見せていました。
スネークこと元CT選手のジェイク・パターソン率いる「Quiksilver」チームと仲が良く、名物の動画「Snaketales」にも度々登場。
しかし、本来は「Billabong」チームの一員であり、ハワイではモニーツ一家の側にいてアドバイスを得ていたようです。


PHOTO:© WSL/Keoki

トリプルクラウンのセカンドイベントは11月25日〜12月6日に開催される『Vans World Cup』
舞台はサンセットビーチに移動。
日本からは大原洋人、新井洋人が出場します。

『Hawaiian Pro』結果
1位 フィリッペ・トレド(BRA)
2位 グリフィン・コーラピント(USA)
3位 ウィゴリー・ダンタス(BRA)
4位 ミシェル・ボウレズ(PYF)

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト

WSL公式サイト

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