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CT第7戦『Billabong Pro Teahupoo』終了!


PHOTO: © WSL/Cestari

5度の最多優勝記録を持つケリー・スレーター(USA)が足の指の骨折のために不在、「J-bay」で素晴らしいパフォーマンスを披露して優勝したフィリッペ・トレド(BRA)が一転して最下位になるなど出端がくじかれてしまった今年のCT第7戦『Billabong Pro Teahupoo』
波の方もイベント期間中の予想が期待出来ないため、ウェイティングピリオドから僅か3日間で終了。

現地時間8月13日に迎えたファイナルデイは前日と比べて不安定なコンディション。
4名のタイトルコンテンダーを含むタヒチ・チョープーを舞台とした激しいバトルの行方は、カレントリーダーのウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)がR5、2位のジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、4位のオーウェン・ライト(AUS)がQFで敗退。
SFまで進んだジョーディ・スミス(ZAF)が3位から一気にトップの座に立ち、次のトラッセルズではイエロージャージを着用することになります。


PHOTO: © WSL/Cestari

イベントの方はジョーディを倒したジュリアン・ウィルソン(AUS・写真最上部・上)、タヒチでは3度目のファイナルとなるガブリエル・メディナ(BRA)がファイナリストに選ばれ、フロントサイドの利点を活かして最も良いポジションからバレルイン、カービングとの組み合わせでガブリエルが9.20を含むトータル17.87でジュリアンをコンビネーションに追い込んでいましたが、ジュリアンが後半に執拗なガブリエルのマークをかわして猛烈な追い上げを見せ、9.23。
終了間際に9.73を重ねて見事な逆転勝利を決めました。

「数年ぶりの優勝だね。この優勝は特別さ。最高の気分、全てを出し切ったよ。とても嬉しい。また優勝出来てほっとしたね。このイベントでは幸運にも多くのグッドウェーブに乗れた。自分にとって良い流れを感じたのさ。今年は良いスタートを切ったし、ここでタイトル争いに加わることが出来て嬉しい。まだ多くのイベントが残っている。楽しみながらツアーを回っているよ。これから先が待ち切れないね」

ジュリアンのコンペティターとしての強みは最後の一秒まで決して諦めない精神力。
今回のファイナルではそれが遺憾なく発揮されていました。

「素晴らしいファイナルだった。最初の9ポイントについては、自分の位置からは少し遠かったけど、とても良い波だった。何か特別なことを起こしたかったんだ。逆転にはまだ時間があったし、あの一本でヒートが大きく変わったと感じたね。私達には素晴らしいチャンスが与えられ、最後にもう一本特別な波に乗れて嬉しかったよ。最高のファイナルを戦ったギャビー(ガブリエル)には感謝したい。期待出来ない波予想にも失望せず、私達は驚くべき勝負を最後にすることが出来たと思う。特別な数日間、最後はベストコンディションに恵まれた。良い戦いが出来て本当に嬉しいよ」

タヒチでの初ファイナルを優勝で飾ったジュリアン。
CTでの優勝は2014年の『Billabong Pipe Masters』以来、約3年ぶり。
ランキングでも8位から5位にジャンプアップしてタイトル争いに加わることになりました。


PHOTO: © WSL/Cestari

今シーズン、すでに終了した7戦の全てで違う選手が優勝しているは珍しく、興味深い点でもあります。
ベルズで優勝したジョーディ(写真上)は長い間苦戦していたタヒチでの戦いを克服して他のタイトルコンテンダーを上回る結果を残し、初のイエロージャージを取得。

「まだ学ぶことは沢山あるよ。イベントの早い段階で理解を深めたかったね。ジョン・ジョン、ジェレミー、ケリー。彼らを見て学び続けている。トップに立てたことにはストークしているさ。まだ先は長いけど、トップに立つのは最高。今年は気分一新、何か新しいことをしたい。そして、最大の努力を続けるよ」

元CTサーファーのクリス・ギャラガーをコーチにして世界最高峰のサーフィンレースを戦っているジョーディ。
昨年はランキング2位でしたが、トップのジョン・ジョンとの差は離れていました。
今年はツアー10年目にして初のワールドタイトルが現実的になっています。


PHOTO: © WSL/Cestari

2010年にこの世を去り、彼自身タヒチでの最後のイベントを優勝で飾ったA.Iことアンディ・アイアンズに敬意を表して作られた「A.I. Most Committed Award」はファーストラウンドから素晴らしいバレルライドを披露してR3では9.70を含む18.70をスコアしたジョン・ジョン(写真上)が2013年に続き、2度目の受賞。

「このアワードは素晴らしいし、光栄だよ。一時代を築いたアンディ・アイアンズを見て自分は育ってきたんだ。彼が12ftのチョープーでエアードロップをメイクしてスタンディングでビッグバレルに入り、スピットアウトされる姿を見てきた。アンディが最後のハワイアンのワールドチャンピオンになった時、自分は若かったよ。昨年、自分がワールドタイトルをハワイに持ち帰った時の地元の反響は凄かったさ。アンディは常に自分のヒーロー。本当にこのアワードを貰えて嬉しいよ」

ランキングではウィルコがトップから3位に転落したものの、ジョン・ジョンの2位は変わらず。
ジョーディとのポイント差は僅か950。すでに捨て試合(CTでは全11戦の内、上位9戦のポイントでランキングが決まる)が2つありますが、ジョーディにとって最も怖い存在はジョン・ジョンでしょう。


PHOTO: © WSL/Cestari

今イベントで唯一のパーフェクト10をスコアしたガブリエル(写真上)はタヒチで3度目のファイナル進出。
2014年、ケリーを敗った時は新たな時代を感じさせ、その年にブラジリアンとして初のワールドタイトルを獲得。
2015年にはジェレミー・フローレス(FRA)とファイナルを戦い、2016年はSFでジョン・ジョンを相手に10ポイントを出すなど、ここ数年のチョープーでは最強の一人と言われています。

「再びファイナルに進めてジュリアンと戦えてストークしている。ここはバックハンドでは難しい波なのに、彼はイベントを通して上手くサーフィンしていた。良い仕事をしたと思うよ。自分自身はやっとゲームに戻れて、次のトラッセルズのことを考えている。ブラジルでは今日が父の日なんだ。ここにいる彼に良いプレゼントになったよ」

次の第8戦はカリフォルニアのローワー・トラッセルズで9月6日〜17日に開催される『Hurley Pro at Trestles』
大原洋人が2015年に続き、2度目のワイルドカードを獲得して出場します!


PHOTO: © WSL/Cestari

『Billabong Pro Teahupoo』結果
1位 ジュリアン・ウィルソン(AUS)
2位 ガブリエル・メディナ(BRA)
3位 コロヘ・アンディーノ(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)
5位 オーウェン・ライト(AUS)、ウィゴリー・ダンタス(BRA)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジョアン・ドゥルー(FRA)

2017 Men’s Championship Tour
『Billabong Pro Teahupoo』終了後のランキング
1位 ジョーディ・スミス(ZAF) 37,850pt
2位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 36,900pt
3位 マット・ウィルキンソン(AUS) 35,950pt
4位 オーウェン・ライト(AUS) 35,350pt
5位 ジュリアン・ウィルソン(AUS) 33,200pt

WSL公式サイト

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