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CT第8戦『Hurley Pro at Trestles』開幕!


PHOTO: © WSL/Scholtz

オーストラリアレッグの快進撃でウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)が主役となっていたシーズン前半から一転してシーズン中盤は新世代の代表格、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)とガブリエル・メディナ(BRA)がエンジン全開で追い上げを開始。
第7戦のタヒチでは遂にジョン・ジョンがキャリア初のカレントリーダーの座を手に入れ、後半戦の注目はジョン・ジョンが初のワールドタイトルを獲得するか?という方向に変わってきています。
また、タヒチで完全優勝を成し遂げたキング・ケリー・スレーター(USA)がシーズン後半にどれだけランキングを上げてくるか(もしかしたら12度目のワールドタイトルの可能性も)に世界中のケリーファンが注目していることでしょう。

現地時間9月8日に開幕した第8戦『Hurley Pro at Trestles』はケリーが過去6度も制した場所。
舞台のローワー・トラッセルズは夏がベストシーズンで、少しでも波があれば常に混雑しているカリフォルニアを代表するブレイク。
初日は4-6ftレンジの新しい南西〜南南西のグランドスウェルが入り、前日に一足先に開幕したウィメンズCT第7戦『Swatch Women’s Pro』のR2終了後、規定である夕方5時までにR1の11ヒートが進行。


PHOTO: © WSL/Scholtz

カレントリーダーだけが着用を許されるイエロージャージを初めて身に付けたジョン・ジョン(写真最上部)は、ワイルドカードのブレット・シンプソン(USA)、ルーキーのデイヴィー・キャッスル(AUS)と対戦。
風の影響が入り、波数が少ないスローヒートで慎重にスコアに結び付く波を選び、3本で7.50を含むトータル14.17をマークして圧勝。
前戦のタヒチとは全く違うタイプの波で深いボトムターンからカービング、ブローテール・リバースと流れるフローでギャラリーを魅了していました。

「1位でここに来れたのは凄い嬉しいけど、今までと同じように戦うだけさ。このローワーズを貸切りでサーフィン出来るのは最高だね。膝はタヒチから直行して療養に集中したおかげで、もう問題無い。完治しているよ。今は海に戻れてストークしている。膝を負傷したのは初めてで心配だったけど、幸運にも悪くならなかったね」

タヒチ戦ではケリーとファイナルを争い、最後の波でワイプアウトの際に右膝を負傷。その膝にサポーターを付けての出場ですが、コメントの通り、心配は無さそうです。


PHOTO: © WSL/Rowland

ジョン・ジョン、そしてインターフェアを犯しながらもラウンドアップを果たしたガブリエルの活躍を尻目にウィルコはタヒチ戦に続き、またしてもワイルドカードにやられてしまい、R2の敗者復活戦行きに...。
今回のワイルドカードはサンクレメンテ・ローカルのグダスカス三兄弟の末っ子、ターナー(写真上)

ウィルコと同じグーフィーフッターのターナーはこの日一番のライトのセットにバックサイドでビッグターンを連発。「G-BROS」(グダスカス兄弟)のTシャツを着たビーチの応援団の興奮が伝わってくるような大騒ぎ。このライディングにイベント初の10ポイントがコールされ、6ポイント台のバックアップスコアと共にウィルコ、ルーキーのコナー・コフィン(USA)をコンビネーションに追い込んで圧勝。

「楽しかったね。最初に乗った2本はまあまあの波だったけど、スムースとは言えなかった。いつも波に乗る時はサーフボードから落ちないようになんてことばかり考えているんだ。でも、10ポイントの波は、今まで感じたことがないような興奮と集中力だった。そして、自分がこの舞台に値するってことを証明したいって強く思ったのさ。最高の気分だし、楽しんでいるよ。サンクレメンテを代表してまた次のヒートに挑めることに興奮している」

2014年にワイルドカードで出場した時もR1でケリー、ウィルコを倒して1位通過を果たしていたターナー。
2013年には兄のパトリックがR3でケリーを倒すなど、この兄弟は100%侮れない存在なのです。


PHOTO: © WSL/Rowland

スペインのQSで優勝してQSからのリクオリファイを固めてきた五十嵐カノア(写真上)はジュリアン・ウィルソン(AUS)、ライアン・カリナン(AUS)を相手に序盤は3位と苦戦を強いられていましたが、後半にプライオテリィを利用してライトのセットをキャッチ。7.67をスコアすると終了間際に再びライトの波でフィニッシュまでメイク。7.00を重ね、僅差ながらトップに躍り出て見事にラウンドアップを決めていました。

「序盤は波をあんなに待つつもりは無かったんだけど、大自然が自分を試すように我慢比べをさせたみたい。最後の5分で追い上げたよ。逆転してR3に進めてストークしている」

2016年のツアーで最年少18歳のカノア。同世代のサーファーでは決して得られない多くのことが彼を成長させています。

「時間の経過の早さに戸惑っているよ。2年前、’クイックシルバーハウス’のカウチで寝転びながら、トラビス、フレディー、ケリーを見ていたのを昨日のことのように思い出すんだ。彼らは常に側にいた。ツアーで戦うスターに憧れていたのさ。まさか、2年後に自分が同じ場所にいるとは驚きだよね」

現地の『F+』のつのだゆき編集長によるコラムにもある通り、この日はツアーのセキュリティのトップ、ウッディが亡くなった翌日。
カノアも彼とのエピソードをインタビューの最後に話していました。

その他にR1を1位通過したのは、ジョーディ・スミス(ZAF)、エイドリアン・バッカン(AUS)、ウィゴリー・ダンタス(BRA)、ジャック・フリーストーン(AUS)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、スチュアート・ケネディー(AUS)

一方、ケリーはハイスコアを出しながらも、それを上回ったフィリッペ・トレド(BRA)に敗退。スポット参戦のミック・ファニング(AUS)は9ポイント台を2本、トータル18.67のハイエストスコアを出した同郷のジョエルのヒートに重なり、敗退。ローカルのコロヘ・アンディーノは難しいコンディションになった最終ヒートで波選びに苦戦してR2行きを強いられています。


PHOTO: © WSL/Scholtz

ウィメンズ第7戦『Swatch Women’s Pro』は前日のR1でマリア・マニュエル(HAW)、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)、ローラ・エネヴァー(AUS)、カリッサ・ムーア(HAW)、ステファニー・ギルモア(AUS)がR3進出を決めた一方、カレントリーダーのタイラー・ライト(AUS・写真上)、コートニー・コンローグ(USA)などはR2の敗者復活戦行き。

R2ではタイラー、コートニー共に危なげない勝利。その他、カノアと共にスペインのQSを制したセージ・エリクソン(USA)、ジョアン・ディファイ(FRA)、ココ・ホー(HAW)がラウンドアップを決めています。

ネクストコールは現地時間9月9日の朝7時30分(日本時間9月9日夜11時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南西〜南南西のグランドスウェルのピークは9日〜10日になる予想。
コンテストが続行される可能性が高いでしょう。

WSL公式サイト

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