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『Billabong Pipe Masters』3日目 タイトル争いは3人に絞られた!



ワールドツアーの歴史上、初となる6名の選手でたった一つのタイトルを争うことになった最終戦『Billabong Pipe Masters』が4日間のレイデイを経て、公式8-10ftレンジの新しい北西〜北北西ウネリが入った現地時間12月16日に再開。

セバスチャン・ズィーツ(HAW)、メイソン・ホー(HAW・写真最上部)による10ポイントライドに加え、8つの9ポイントがスコアされるなど驚異的なバレルが姿を現した一方、バレルが閉じてしまうヒートが重なってしまうなど一日の中にオンとオフがあったこの日。

また、朝方にはビード・ダービッジ(AUS)が強烈なワイプアウトで骨盤2カ所を骨折して病院送り(写真下・後で病院のベットからピースサインの写真をInstagramにポスト)になるというパイプラインの地獄の部分を象徴する事故が発生。

マンオンマンのヒートを2つ同時に行なう「デュアルフォーマット」を使用してR3の12ヒート、3人ヒートのR4(1位がQFへ、2位と3位はR5へ)、敗者復活戦のR5・H3まで合計19ヒートをこなすマラソンデイとなり、予定されている明日のファイナルデイに向けてタイトル争いも大詰めを迎えることに!



タイトル争いをしている6名の選手。メインラウンドの前日、フリーサーフィン中のワイプアウトの際に脳出血。残念ながら欠場したオーウェン・ライト(AUS)がまず一人目の脱落者となり、R3ではミック・ファニング(AUS)が勝ち上がった時点でジュリアン・ウィルソン(AUS)のチャンスが消滅(ヒートにも敗退)してフィリッペ・トレド(BRA)もメイソンに抑えられて脱落。
ガブリエル・メディナ(BRA)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)は共に危なげなく勝ち上がり、タイトルはミックを含めて3名に絞られることに。

R3の中で最も注目されたミック(写真下)とトライアルから勝ち上がってきた2004年のパイプマスター、ジェイミー・オブライエン(HAW)とのカードは、ミックが前ヒートのケリー・スレーター(USA)とミシェル・ボウレズ(PYF)がプライオリティを持っていた時点でバックドアのバレルをメイクして8.47をスコア。
冒頭でもお伝えした通り、この波の後はオフになってしまい、ジェイミーは波を待ち過ぎたこともあってトータルでも2.70。ミックはスタートの一本で決めてしまった形に...。

「ジェイミーはこの波でいつもサーフィンしているベストなサーファー。彼とのヒートは常に困難さ。ミシェルとケリーに最初に波に乗らせてもらったのがラッキーだった。後はバックアップスコアを伸ばすことだけに集中していたよ。世界中を旅して一年の最後にここで多くの人達の注目を浴びるのはとても素晴らしい気分さ。母国のオーストラリアだけではなく、世界中から集まってくる人達に最高のショーを披露したい。同時にサポートしてくれているみんなに感謝するよ」



「デュアルフォーマット」では二つのヒートが重なると同時に、その後のヒートの選手も早くから海でスタンバイするため、ミックとジェイミーのヒートでは、前ヒートのケリー&ミシェル、後ヒートのジョン・ジョン・フローレンス(HAW)&タジ・バロウ(AUS)が重なるミラクルも。
ミックのコメントの通り、ビーチには沢山のギャラリーが集まり、世界トップの選手の驚異的なバレルライドを堪能。
生で見ると地響きするほどの波は大迫力。ブレイクする場所も近いため、このパイプラインはギャラリーとしても最高のステージと言えます。

更にR4ではミック、ケリー、ジョン・ジョンというスーパーヒートが実現。ヒート後半にはケリー、ミック、ジョン・ジョンが順番にパイプラインでディープなバレルをメイク、更に特大のバックドアにケリーがテイクオフするなど一年を通して見てもベストヒートと言える豪華さに。
このヒートはケリーとジョン・ジョンが先行していましたが、ラスト数分にミックがパイプラインでストールからディープなバレルに包まれ、両手を高々と上げて天を見上げて姿を現し、9.30をスコア。3位から一気にトップに躍り出てQFへ。



「ケリーとジョン・ジョン、二人の素晴らしいチューブライダーを相手にパドルアウトして来る波に対してベストを尽くしただけさ」

ミックはこのコメントの後、個人的に重大な問題があったことを伝え、その先の言葉が見つからず、インタビュアーのピーター・メルもそれを察して早々とインタビューを切り上げる場面も...。

実は昨晩に兄が亡くなってしまい、その深い悲しみを乗り越えてイベントに参加。
R3で8.47をスコアした時も。そしてR4で逆転を決めたパイプラインのバレルを抜けた時も天を見上げていたのは、そのためだったのでしょう。

R4終了後は全てを理解しているケリーがミックの勝利を称え、ミックのタイトルを応援するともコメント。
しかし、R5を勝ち上がったケリーはQFでミックと対戦することになり、ここからは気持ちが入れ替わって優勝を狙うと話していました。





R4ではガブリエル、エイドリアーノ(写真下)も1位通過でQFへ。タイトル争い、最新のシチュエーションによると一番有利なのはミック。
次のQFでミックが敗退した場合でも、エイドリアーノはSF進出の3位以上、ガブリエルは優勝が必要。
ミックがSFに進出した時点でガブリエルは脱落し、エイドリアーノはファイナル進出の2位以上が必要。
ミックとエイドリアーノは組み合わせの上下に分かれているため、ファイナルの直接対決までもつれ込む可能性もあります。



ガブリエルとエイドリアーノ。

同じブラジリアンでタイトル争いをしている二人でも気持ち的には差があり、昨年ワールドタイトルを獲得したガブリエルは、エイドリアーノよりも条件が悪いこともあって逆にプレッシャーを感じずに少人数のパイプラインを楽しみ、それが良い方向に向かっている印象。
一方、エイドリアーノは10年間追い求めてきた初のワールドチャンピオンの座がようやく目の前に迫り、数年前にジェイミーに頼み込んでパイプラインの目の前の家に滞在させてもらい、アドバイスを受けながらこの波を克服。重ねてきた苦労もあり、ヒート前は誰よりも強い気迫を感じます。

「今日は自然からの恵みを感じている。2つのヒートを勝ち上がれて本当に嬉しいよ。QFに進み、ワールドタイトルの夢がまだ続いているのは信じられない気持ちさ。コーチや友人、ワールドタイトルレースにチャンスを与えてくれているスポンサーにも感謝したい。ミックのことは良く見ている。さっきのスーパーヒートでは多くのことを学んだ。凄かったよ。ジョン・ジョン、ケリー、そしてミック。みんなのことをリスペクトしている。あれは一年のベストヒートだったよね。10ftのパイプで彼らが素晴らしいショーを見せてくれた。ビーチで見れただけで嬉しかったよ。このまま勝ち進んでコンテストを終えたいね」

最後にポルトガル語でインタビューを締めくくる前は、影の立役者であるジェイミーに感謝の言葉を残し、ジェイミーもInstagramでエイドリアーノに対するメッセージをポストしていました。

R5の残りヒートはジョシュ・カー(AUS)vs2010年のパイプマスター、ジェレミー・フローレス(FRA)のカード。
勝ち上がった相手がQFでエイドリアーノと対戦します。
QFのその他の組み合わせは、ガブリエルvsC.J、ミックvsケリー、メイソンvsアダム。



ネクストコールは現地時間12月17日の早朝7時30分(日本時間の18日午前2時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると北西〜北北西ウネリはゆっくりとダウン傾向となる予想。
ウネリの向きを考慮してもバックドアがメインの勝負となりそうです。

なお、脇田貴之&辻裕次郎による日本語放送は日に日にゲストが豪華となり、この日はケリーやジョン・ジョンのシェイパー、ジョン・パイゼルなどがMCブースに来て裏話を聞かせくれていました。

WSL公式サイト

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト



photo: WSL Covered Images

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