『Vans World Cup』3日目 パーフェクト10が出た! | サーフィンニュース BCM | コンテスト

TOPNEWS > コンテスト
NEWS / BCMサーフィンニュース

コンテスト

『Vans World Cup』3日目 パーフェクト10が出た!



ハワイアンスケールではスモールコンディションが中心となったハレイワの『Hawaiian Pro』とは一転して冬のノースショアらしい豊富なウネリに恵まれているトリプルクラウンの第2戦『Vans World Cup』
コンテスト3日目はハイサーフアドバイザリーレベルの巨大な北西ウネリが入った現地時間12月3日に行なわれ、R3の全てのスケジュールが終了。
32名に絞られ、残すはファイナルデイのみ。リアルなサンセットビーチの波を制するのは誰なのか?

優勝候補の筆頭として挙げられるディフェンディングチャンピオンのミシェル・ボウレズ(PYF・写真最上部)が9.60を含むトータル18.60のハイエストヒートスコアをマーク。
膨大な水の量が動くサンセットビーチの波に強靭な足腰から繰り出されるパワフルなターン。太いトラックを残しながらボトームからトップへ。ここでこなすことが難しい基本中の基本でスコアを伸ばし、2位でラウンドアップしたマット・ウィルキンソン(AUS)でさえコンビネーションに追い込み、圧勝。

「今日は特別な日なんだ。10年前に亡くなった友人のマリク・ジョワイユの命日。毎年12月2日は仲間で集まって彼の話をするんだよ。彼のためにベストを尽くしたよ。自分によって良いヒートだったね。今日のような波を期待していたんだ。ヒートに勝ててストークしている」

ミシェルのコメントにある通り、この日は10年前にパイプラインで亡くなったタヒチ・チョープーを代表するサーファーで「Billabong XXL」の常連、マリク・ジョワイユの命日。
なお、トリプルクラウンではハレイワ、サンセットビーチ、パイプラインの3イベントでハイエストヒートスコアを出した選手にハワイアンエアラインの250,000マイルが貰える「Hawaiian Airlines Best-In-Class」というボーナスがあり、『Hawaiian Pro』で18.24をマークしたコナー・オレアリー(AUS)を抜いてミシェルが現在のトップ。
世界中を飛び回っているミシェルにとって、このボーナスは魅力的なのでは?



トータルスコアではミシェルがトップながら、シングルスコアでは今イベント初の10ポイントがQSランキングトップのジャック・フリーストーン(AUS・写真上)によってマーク。
ナット・ヤング(USA)、メイソン・ホー(HAW)、アリッツ・アランブルー (ESP)という強豪揃いのカードで前半にビッグマニューバーで7.67をスコアしていたジャックは、中盤にテイクオフからダブルアップしてきた波にストール、バレルインして完全に姿を消してからメイク。最後はスタイリッシュなターン。MCが思わず声を上げる素晴らしいライディングに5人のジャッジが全て揃った10ポイントがコール。

「特にこんな大きなサイズの時、あれだけの良い波を掴むのは本当に難しいことさ。ラッキーなポジションにいたんだよ。ナットとアリッツがプライオリティを持っていたけど、彼らはあの波を見ていなかった。すぐに乗ることを判断してそれが完璧な形の波だったんだ」

元ウィメンズCT選手のアラーナ・ブランチャードとの熱烈な関係が話題になっているジャック。アラーナが運気を上げたのか、ジュニア時代を過ぎてからくすぶっていた成績が今年は一気に上向き、クオリファイは確実。来年はワールドツアーのライブ中継の最中にアラーナと一緒の姿が頻繁に見れるかもしれません。
ちなみにジャックと仲が良く一緒にQSを回っているミッチ・クルーズ(AUS)はロングボードのワールドチャンピオン、ケリア・モニーツと良い仲のようですが、こちらは逆に運気を下げているとの噂も...。



CT選手を中心としたトップシードが登場したR3。
豪華なスターが続々と登場していましたが、中でもワールドツアーのカレントリーダー、ミック・ファニング(AUS)とデーン・レイノルズ(USA・写真上)を含むH8はゴールデンカードとして注目され、デーンがトップ、ミックが2位でR4へ。

「とても良い気分だね。このボードに乗るのは初めてなんだ。実際に乗るまでサーフボードの善し悪しを判断するのは難しいけど、インサイドで最初の波に乗った時、本当に良いと感じたのさ。レールとレールの流れとかね。やっとセットの波に乗った時も変な感じはなく、快適だったよ」

ヒート終了後のインタビューにリラックスした表情で応えていたデーン。
古巣の「Quiksilver」と契約を解消し、セルフシェイプのサーフボードで登場。7歳になる息子を初めてハワイに連れてきたそうです。
サンセットのような大きな波でのデーンのライディングはあまり見る機会が無いのですが、一つ一つのターンは彼のスタイルが出ており、ファイナルデイも他の選手にとって怖い存在になりそうです。

その他にR3を通過したのは、コロヘ・アンディーノ(USA)、ジャック・ロビンソン(AUS)、コナー・コフィン(USA)、リカルド・クリスティ(NZL)、イタロ・フェレイラ(BRA)、エイドリアン・バッカン(AUS)、ヤディン・ニコル(AUS)、カイオ・イベリ(BRA)、ジョシュ・カー(AUS)、C.J・ホブグッド(USA)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、ジョエル・パーキンソンAUS)、ガブリエル・メディナ(BRA)など。
ハワイアンではジョン・ジョン・フローレンス、トリー・マイスター、イアン・ウォルシュ、ダスティ・ペイン、マクアカイ・ロスマンがラウンドアップを決めた一方、ジェイミー・オブライエン、ジョエル・センティオ、セバスチャン・ズィーツなどが敗退しています。



なお、QSランキング34位の大原洋人(写真上)はジョン・ジョン、コロヘのCT選手に囲まれ、ロースコア止まりで4位敗退。
残念ながら今年のクオリファイは出来なかったものの、夏の『Vans US Open of Surfing』での優勝は歴史に残る快挙であり、世界への扉を開けたことは間違いありません。
まだ19歳。来年もQS10,000のシード権は得ており、更に同じ「Hurley Japan」の大橋海人がWSLジャパンのリージョナル・チャンピオン獲得でQS10,000のシード権を得たため、互いに刺激し合いながら新たなステージに入った日本人サーファーによるクオリファイへの挑戦で良いニュースを届けてくれることでしょう。

QSランキング11位のコナー・オレアリー(AUS)もR3でガブリエルなどに抑えられて4位敗退。こちらはランキング上位の選手の結果次第でまだチャンスはあるので、結果は追って報告します。

最新ニュースとしてトリプルクラウン並びにワールドツアー最終戦『Billabong Pipe Masters』は今年も脇田貴之、辻裕次郎による日本語放送が決定!
目から鱗が落ちる彼らのMCで世界最高峰のサーフィンレースのクライマックスをぜひ楽しんでください。

ネクストコールは現地時間12月3日の早朝7時(日本時間の12月4日午前2時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると巨大な北西ウネリは北北西ウネリにシフト。ゆっくりとサイズダウンながら十分なウネリが続く予想。
ウェイティングピリオド後半にあたる週末には更に巨大な北西ウネリが入る予報。
どちらにしてもファイナルデイもクラシックなサンセットビーチでの戦いが期待出来そうです。

WSL公式サイト

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト



photo: WSL Covered Images

BCM の Facebook に「いいね!」をしよう

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。