『Vans World Cup』開幕!大原洋人&喜納海人がラウンドアップ! | サーフィンニュース BCM | コンテスト

TOPNEWS > コンテスト
NEWS / BCMサーフィンニュース

コンテスト

『Vans World Cup』開幕!大原洋人&喜納海人がラウンドアップ!



ダークホースのウェイド・カーマイケル(AUS)のハレイワでの優勝から開幕した2015年のトリプルクラウン。
第2戦は世界で最もチャレンジングな波の一つ、サンセットビーチに舞台を移した『Vans World Cup』、ウェイティングピリオドに入ってから感謝祭(Thanksgiving Day)を挟んで4日間レイデイが続いていましたが、20ftクラスの北西ウネリが入った現地時間11月28日にスタートしてR1の全16ヒートとR2の2ヒートが進行。

日本からアリューシャン経由で到達した北西ウネリは巨大で力強く、自然の偉大さを充分に感じさせる壮大さ。強めのトレードウィンドによってシェイプされた大きなフェイスにビッグマニューバーを描くサンセットらしい勝負が繰り広げられていました。

R1ではハレイワの『Hawaiian Pro』でトップシードが登場するR3まで勝ち上がっていた喜納海人(写真最上部・下)がハワイ育ちらしい大きなラインで序盤から主導権を握り、後半には難しいポジションからのテイクオフ、インサイドボウルでのバレルをメイクして7.83をマーク。元CT選手のティム・レイズ(USA)を従え、トータル12.50でトップ通過を果たしました!





ヒート終了後のインタビューでは、トリプルクラウンの前哨戦『HIC Pro』でのファイナル進出、ハレイワでの快進撃とノースショアでの活躍を聞かれ、「波が上がった時はいつもここでサーフィンしている。サンセットは自分のスタイルに合うんだ。やりやすい場所だし、『HIC Pro』の結果で大きな自信を得た。とても良い感じさ」とコメント。

ホノルル、タウンに住んでいる彼は冬の間、ノースショアまで通っているのですが、その努力が報われ、結果に結び付いています。
「毎朝、車でタウンからやってくる。でも、ここには友人が沢山住んでいるから、たまに泊まらせてもらうこともあるよ。時間をかけてまで来る価値がここの波にはあるんだ」

ハワイで生まれ育ったものの、彼の両親は日本人。英語も日本語も話すバイリンガルで、JPSAにも参戦。QSとの関係を聞かれると、「日本は夏の間沢山コンテストが開催されるから良い練習になるんだ。QSと同じようなビーチブレイク、スモールウェーブも多いしね。来年はQSで上手くやりたいよ」と話していました。

数少ないインサイドボウルでのバレルライドはハイライトで何度もリピートされ、注目されていました。
R2はH4にクレジットされ、コナー・コフィン(USA)、タナー・グダスカス(USA)などと対戦します。



16ヒート、64名で争われたR1のハイエストスコアを叩き出したのは、H7のマルコ・ジョルジ(URY・写真上)
ソリッドなセットの波にテイクオフしたマルコはパーフェクトに近いカービングで9.30をマーク。
後半には5.93のバックアップスコアを重ね、トータル15.23で余裕のラウンドアップ。

「ハワイに戻って来れて最高さ。トリプルクラウンには久々の参加なんだ。3〜4年振りかな。あの波(9.30)はコンテストで乗った波の中ではベストの一つだね。とても楽しかった。大きなライディング、とても力強い波に大きなボード。最高に面白かったよ」

南米・ウルグアイ出身で現在はブラジルがホームのマルコ。昨年のチリ、スペインの3スターでの2位が最高位で優勝経験は無し。今シーズンはバリ島・ウルワツでの1,000で3位が最高位で、QSランキングは90位。
ほぼ無名の選手ですが、ハレイワで優勝したウェイド然り、優勝を狙えるポテンシャルがあるのは数字が示しています。

その他にR1を通過したのは、フレデリコ・モライス(PRT)、トーマス・ウッズ(AUS)、アリッツ・アランブルー (ESP)、ヤディン・ニコル(AUS)、レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、ネイザン・ヘッジ(AUS)など。
ハワイアンでは、セス・モニーツ、ベンジ・ブランド、メイソン・ホー、サニー・ガルシア、ケヴィン・サリバン、ジェイミー・オブライエン、ジョエル・センティオ、マカイ・マクナマラ、オラマナ・エレオグラムが勝ち上がっています。



R2のファーストヒートには、QSランキング34位の大原洋人(写真上)が登場。
ポルトガルのフレデリコ、ハレイワを制したウェイドなど強豪揃いのカードは、ヒート開始直後に大原洋人、ウェイドと2本続けてクレージーなエレベータードロップ、ワイプアウトからスタート。
ハレイワと比べると波数が豊富で攻めていた印象の大原洋人は中盤にパワフルなターンを重ね、強靭な足腰でインサイドまでメイク。初日のウェーブスコアでトップ3に入る8.17。この一本が決め手となり、トータル10.37でフレデリコと共にR3へ。

今イベントはQSの最終戦でもあるため、クオリファイを可能にするためには上位入賞が必至。
『Vans US Open of Surfing』で優勝した10,000ポイントをベースに13,350ポイントの現在。
クオリファイの条件である10位以内に入るには、ファイナル進出、出来れば優勝が欲しいところです。

R3の対戦相手はジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、コロヘ・アンディーノ(USA)とR2よりハードルが上昇。
まさに正念場と言えるでしょう。

なお、ハレイワで優勝して53位から一気に13位にランキングを上げていたウェイドは、R2敗退でクオリファイは難しいシチュエーション。今シーズンのQS上位のポイントを見ると3イベント以上で良い結果を残すのが条件のようです。

2ヒートだけ進行したR2は大原洋人、フレデリコの他、ハワイアンのセス&ベンジ(写真下)がラウンドアップ。



トリプルクラウン初出場のベンジはハレイワをホームとする19歳。まだジュニア中心でQSの経験は浅いものの、今年の『HIC Pro』で9位。
アフリカの「Namibia」で永遠と続くようなバレルを映像に収めて『GoPro Of The World challenge』で優勝。賞金の20,000USドルを獲得するなど注目のヤングハワイアンです。

R2終了後のインタビューでは、「ヒート序盤に25ftのセットが入ってやられまくったよ。全ての波が通り過ぎて最初のセットに乗ることが出来た。あれでリズムを掴めたんだ」とコメントを残していました。

R2の残りヒート、H15にはQSランキング11位のコナー・オレアリー(AUS)がクレジット。

R3からはトップシードが登場し、ファーストヒートではQSランキング7位の五十嵐カノア(USA)がジョーディ・スミス(ZAF)、フレデリコ、セスと対戦。その他、ガブリエル・メディナ、エイドリアーノ・デ・ソウザのワールドタイトルを争っているブラジリアン、ディフェンディングチャンピオンのミシェル・ボウレズ(PYF)などCT選手が多数登場します。

なお、マウイ島・ホノルアベイでウェイティングピリオドに入っているウィメンズCT最終戦『Target Maui Pro』はオンホールドの末にレイデイがコール。同じハワイでもマウイ島は他の島にウネリをブロックされることが多いため、一日遅れで北西ウネリが到達する予想。

ネクストコールは現地時間11月29日の早朝7時30分(日本時間の30日午前2時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると北西ウネリのピークは夜中となり、サイズダウン。それでも十分なサイズが残る予想です。

WSL公式サイト

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト



photo: WSL Covered Images

BCM の Facebook に「いいね!」をしよう

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。