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『Moche Rip Curl Pro Portugal』3日目 ローカルが大活躍!



ポルトガルを代表するビーチブレイク、ペニシェ「Supertubos」で開催中のCT第10戦『Moche Rip Curl Pro Portugal』は3日続けてゴーサインが出され、現地時間10月25日にはR2の残りヒートからR4のH2まで一気に進行。
19ヒートをこなすマラソンデイ。新しい西北西ウネリが入った「Supertubos」は遂に本来の姿を現し、9ポイントが8つにパーフェクト10が1つスコアされた一方、タイトル争いの渦中にあるミック・ファニング(AUS)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)がR3で共にローカルに敗れるという番狂わせも...。

ミックを敗ったのは、R1でエイドリアーノ、コロヘ・アンディーノ(USA)とのクロスゲームを制していたリプレイスメント(代理)のフレデリコ・モライス(PRT・写真最上部・下)
フレデリコのビッグターン、9.13で始まったこのヒート。フリーサーフィンのように波に乗りまくり、次々とスコアを重ねてミックをコンビネーションまで追い込んでプレッシャーを与えていたフレデリコは最後までリードを譲らず、R4進出を決めていました。





「グッドスコアを出してミックに勝てるなんて最高だね。彼に勝つのは簡単では無いよ。ここにいる全てのサーファーが強敵さ。気分は良いし、失うものは無い。とにかく自分のサーフィンを見せたいんだ。更に勝ち進みたいね」

2013年にワイルドカードで出場した時はR2でケリー・スレーター(USA)を倒し、今年はカレントリーダーのミックを抑える大金星。
フレデリコは次のR4でも快進撃を続け、ディープなバレルをメイクして9.13をスコア。ナット・ヤング(USA)、ジョエル・パーキンソン(AUS)を相手に1位通過でQF進出を決めています。
タイトル争いをしている二人が消えた今、数年毎に出現する「ジャイアントキラー」と呼ばれるワイルドカードがどこまで勝ち進むかに興味の矛先が移ったと言えます。

一方、ここで優勝すればエイドリアーノの結果次第で最終戦を待たずに4度目のワールドタイトルを獲得出来るチャンスがあったミックは、「インサイドよりで待っていたら、セットが止んでしまった。気が付いたらすでにフレデリコは9ポイントと6ポイント台のバックアップスコアをいくつも持っていて遥か上になってしまったよ。自分は約16ポイントも必要な状況に追い込まれたんだ。でも、そこで失望する訳にはいかないし、全力を尽くしたけど、残念ながら届かなかったのさ」とコメント。

これでタイトルレースは昨年同様に最終戦のパイプラインにもつれ込むことになり、後半戦で巻き返し、フランス戦では遂に優勝したガブリエルも今回の結果次第でそのレースに加わる可能性が出てきました。



ミックのR3敗退を目の前で見ながらパドルアウトしたエイドリアーノ。ポイント差を縮めるチャンスが巡り、序盤にエアーリバースをベースに5.77、深いボトムターンからのリップ、クリティカルセクションでのターンで6.03と上手くまとめ、ローカルワイルドカードのヴァスコ・リビイロ(写真上)を追い込みます。
中盤、優先権を持っていたエイドリアーノを尻目にライトのピークからレフトのピークに移動したヴァスコはビッグターン3つで8.43をマークして逆転。ビーチに集まった多くのギャラリーを沸かせていました。

「僅か数秒間、彼から目を離した隙にレフトの波で8ポイントを出してしまったんだ。あの波は自分が乗るべき波だったよ。彼は勝利に値する。自分にとっては残念な結果だったけど、まだ最後にパイプでのチャンスが残っているからね。一度家に戻って気を取り直し、パイプに向かうよ」

伏し目がちに敗退後のインタビューに応えていたエイドリアーノ。
不幸中の幸いはミックが同じラウンドで敗退したこと。タイトルレースのシチュエーションはWSLからアナウンスが入り次第お伝えします。



その他、R3ではフィリッペ・トレド(BRA)、コロヘ・アンディーノ(USA)、ブレット・シンプソン(USA)、ナット・ヤング(USA)、キアヌ・アシング(HAW)、ジェレミー・フローレス(FRA)、イタロ・フェレイラ(BRA)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、ガブリエル・メディナ(BRA・写真上)がラウンドアップした一方、フランスで肋骨を負傷したケリー・スレーター(USA)、ジョン・ジョン・フレーレンス(HAW)などが敗退。

最終ヒートのガブリエリとリプレイスメントのカイオ・イベリ(BRA)のカードはガブリエリのエアーショーとカイオのバレルでハイスコアの応酬。
ラスト1分でフルローテーションをメイクして9.50。見事な逆転劇を演じたガブリエルに軍配が上がりましたが、カイオ(写真下)は来年正式にツアーの一員として加わるのが待ち遠しくなるような素晴らしいパフォーマンスでイベントを盛り上げていました。



2ヒートだけ行なわれたR4は前記したフレデリコの他、フィリッペが1位通過でQFへ。
この日最もディープなバレルをメイクして10ポイントをマークしたコロヘ(写真下)はバックアップスコアが足りずに敗者復活戦のR5へ。
しかし、アゾレス諸島・サンミゲル島、首都リスボン近郊、カスカイスの二つのQS10,000とペニシェのCTで構成される’ポルトガル・ウェーブシリーズ’では、カスカイスで優勝し、サンミゲル島で5位。更に今回のR4進出で早くもタイトルが確定。
2013年にアダム・メリング(AUS)、2014年にジョーディ・スミス(ZAF)が獲得したポルトガルのトリプルクラウンと呼ばれる名誉を受け取りました。

25,000ドルの特別ボーナスの使い道を尋ねられると、「全ての友人を連れて’Lakers’(NBA)のゲームに行きたいね(笑)」と話していました。



ネクストコールは現地時間10月26日の午前7時(日本時間の同日午後4時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると西北西ウネリのピークは前半となり、午後はサイズダウンの予想。
27日の火曜〜28日の水曜はウェイティングピリオド最大の西北西ウネリが入ることが予想されていますが、オンショアが強まる見込み。

なお、2つのQS6,000と10,000で構成されるブラジルレッグのファーストイベント『Red Nose Pro15 Florianopolis SC』が終了。
五十嵐カノアはQF進出の5位でQSランキングは6位。大原洋人はR4進出の17位でQSランキングは24位。両者共に1つランキングを上げています。
10月27日〜11月1日に開催される6,000『Mahalo Surf Eco Festival』は新井洋人、安井拓海、大橋海人、村上舜、稲葉玲王、五十嵐カノアが参加予定。
11月2日〜9日に開催される10,000『HD Sao Paulo Open』は大原洋人、新井洋人が参加予定。
新しいニュースが入り次第、Twitterなどでお伝えします。

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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