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ワールドツアー第4戦『Oi Rio Pro』はブラジリアン・ストームが吹き荒れた!



昨年はサッカーのワールドカップが開催され、来年には南米初のオリンピックが控えているブラジル・リオデジャネイロ。
サッカーの次に人気があるスポーツ、サーフィンでもこの国の人々は驚くべき身体能力を発揮して2014年には初のワールドチャンピオンが誕生。
「ブラジリアン・ストーム」というサーフィン界に限定するなら確実に流行語大賞になる言葉まで生み出し、2015年も勢力を増すばかり。
この国民的スポーツを大企業が放っておくはずもなく、リオデジャネイロに本社を置くブラジル最大の通信事業者「oi」がスポンサーとなり、ワールドツアー第4戦『Oi Rio Pro』が信じられないような観客動員数を記録して現地時間5月17日に終了。

会場の「Barra da Tijuca」はイベント期間中で最もスモールでビーチブレイクらしいコンディション。
この舞台に上がらせたら右に出る者はいないフィリッペ・トレド(BRA)が多くの予想を裏切らず、シナリオ通り、完璧な形で主役を演じて優勝!



「この盛り上がっている会場。涙が出てくるよ。こんなに恵まれた1週間は初めてだし、家族や友人にも本当に恵まれている。神が与えてくれたこの人生に感謝しなければいけないよ。クオリファイを果たしてからブラジルで優勝することをずっと夢見ていたんだ」

優勝直後、ジェットスキーの上でロージー・ホッジからのインタビューに応えたフィリッペ。

ビード・ダービッジ(AUS)とのファイナルでは開始直後にフルローテーションで完璧な着地。割れんばかりの大声援にコールされたスコアはパーフェクト10。
着地の際に折ってしまったサーフボードを交換するのにもギャラリーが多過ぎて一苦労という状況の中、冷静さを保ち、後半にはフルローテーション、フィニッシュにエアーリバースのコンビネーションで9.87を重ね、トータル19.87。驚異的な数字でビードに付け入る隙を与えませんでした。
あの会場の盛り上がりを見るとファイナル前から優勝の行方は決まっていたのかも...。

表彰台ではまるでサッカーのブラジル代表がワールドカップで優勝したのかと錯覚するようなサポーターの熱狂、興奮、翻る国旗。
今シーズンはオーストラリア・ゴールドコーストの開幕戦でワールドツアー初優勝、カリフォルニア・ローワーズでQS10,000の優勝と表彰台にも慣れてきた頃だと思いますが、自国での表彰台はやはり特別だったようです。



「こんな光景初めてさ。もの凄い数の人がビーチに来てくれた。ワールドカップ以上じゃない?今年も私達は上手くやっている。自分やエイドリアーノ、全てのブラジリアン。自分にとって、大きな自信になったよ。ビーチに集まったギャラリーやサポートしてくれた大勢のファン、家族、友人がモチベーションになったのさ」

オーストラリアレッグの最終戦、マーガレットリバーでは20歳の誕生日当日にR2敗退の最下位。しかし、気持ちを切り替えて挑んだローワーズでのQS10,000では優勝してその結果を見事に払拭していました。

「マーガレットリバーからカリフォルニアに戻ってマインドが向上したんだ。ローワーズでは良くサーフィンしていたし、家族や友人と多くの時間を費やした。それが自分にとって良い方向に向かったのさ」

表彰台ではポルトガル語でのスピーチを前に対戦相手のビード、同じ表彰台に上がったコートニー、ビアンカを称えていたフィリッペ。
家族からの溢れんばかりの愛によって育てられた20歳の彼は世界中のコンペティターが羨むようなこの状況に決して驕らず、常に礼儀正しく、プロ意識を持っています。
ファイナルデイもロッカールームには母親、ビーチでは父親が寄り添い、彼を支えていました。

開幕戦に続く2勝目を上げたフィリッペはランキングを3位から2位に浮上させ、今イベントR3で敗れたカレントリーダーのエイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)との差を縮小。
ちなみにQS10,000での優勝もあるため、優勝賞金では224,000USドル(日本円で約2,700万円)とダントツのトップです。





ウィメンズはマーガレットリバーのファイナルでカレントリーダーのカリッサ・ムーア(HAW)を敗ったコートニー・コンローグ(USA・写真上2枚)が昨年の開幕戦以来、2度目のファイナル進出を果たしたビアンカ・ベイタンタグ(ZAF)と対戦。
風の影響が入った難しいコンディションの中、比較的ショルダーが残っていたレフトの波に狙いを絞り、7ポイント台を2本まとめてトータル14.50で優勝!

「本当に嬉しい!ブラジリアンの情熱。みんな叫んでいるし、刺激になったわ。トップレベルのパフォーマンスが出来て嬉しい。1シーズンで2勝は初めてよ。とても良い感じだし、次のフィジーもこの勢いを維持したいわね」

昨年はベルズでの怪我が長引いて3戦欠場。しかし、復帰後の活躍は目覚ましく、今シーズンは更にパワーアップして結果も残しています。

表彰台では、「この舞台に上がれてとても嬉しい。ビーチに集まっている情熱的なファンに感謝したいわ。今年は道具を変えたり、違うアプローチをしている。それが功を奏しているの。パット(マイク・パーソンズ)のサポートも大きいわ」

リーフブレイク&ビッグウェーブでの勝負となったマーガレットリバーとは一転してトリッキーなビーチブレイクでの戦いも制して2連勝。ランキングでもカリッサとの差を縮め、初のワールドタイトルへ向けて前半戦の重要な鍵となるフィジーに向かいます。

現実味を帯びてきたワールドタイトルについては、「そう願いたい。頑張るわ」と笑顔で応えていました。

驚くようなギャラリーが集まり、ブラジリアンのサーフィンに対する情熱を改めて感じた今イベント。
ぜひ、「Heat Analyzer」で振り返ってみてください。

世界最高峰のサーフィンレースの次の舞台はフィジー・タバルア島。
ウィメンズは5月31日〜6月5日、メンズは6月7日〜19日に開催されます。



『Oi Rio Pro』結果
1位 フィリッペ・トレド(BRA)
2位 ビード・ダービッジ(AUS)
3位 イタロ・フェレイラ(BRA)、マット・ウィルキンソン(AUS)
5位 リカルド・クリスティ(NZL)、ジャドソン・アンドレ(BRA)、ジョシュ・カー(AUS)、オーウェン・ライト(AUS)

『Oi Rio Women’s Pro』結果
1位 コートニー・コンローグ(USA)
2位 ビアンカ・ベイタンタグ(ZAF)
3位 カリッサ・ムーア(HAW)、タイラー・ライト(AUS)
5位 レイキー・ピーターソン(USA)、キーリー・アンドリュー(AUS)、ココ・ホー(HAW)、マリア・マニュエル(HAW)

2015年WSL Samsung Galaxy Championship Tour
『Oi Rio Pro』終了後のランキング
1位 エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA) 26,250pt
2位 フィリッペ・トレド(BRA) 25,700pt
3位 ミック・ファニング(AUS) 20,950pt
4位 ジョシュ・カー(AUS) 17,450pt
5位 ナット・ヤング(USA) 16,500pt

2015年WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Oi Rio Women’s Pro』終了後のランキング
1位 カリッサ・ムーア(HAW) 34,500pt
2位 コートニー・コンローグ(USA) 31,700pt
3位 タイラー・ライト(AUS) 23,400pt
4位 ステファニー・ギルモア(AUS) 21,050pt
5位 レイキー・ピーターソン(USA) 20,800pt

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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