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『Drug Aware Margaret River Pro』はブラジリアンが制した!



1985年にオッキーことマーク・オクルーポ(AUS)が優勝したファーストイベントから30年。
昨年からワールドツアーに昇格した西オーストラリア州のマーガレットリバーが今年もオーストラリアレッグの大切な1戦として選ばれ、世界のトップ選手を魅了。

’レギュラー版のタヒチ・チョープー’とも言える「The Box」が真価を発揮したアーリーラウンド。そのバレルセッションでガブリエル・メディナ(BRA)、ミック・ファニング(AUS)を立て続けに敗り、「ワールドチャンピオンキラー」の称号を与えられてQF進出を決めたローカルワイルドカードのジェイ・デイヴィス(AUS)。レイデイの間に繰り広げられた素晴らしいフリーサーフィンの映像(各動画サイトなどでチェックしてみてください)など話題満載だった今シーズン。
異例の期間延長となったゴールドコーストでの開幕戦、オンショアに悩まされたベルズでの第2戦。例年に無くコンディションに恵まれなかったシーズンのスタートを払拭する最高の舞台を大自然が用意してくれました。

現地時間4月24日のファイナルデイは、「The Box」での開催が期待されていたものの、ブレイクがコンスタントでは無かったため、コンテストディレクターのKPことキーレン・ペローはメインの「Surfers Point」で残されていたSF以降を行なうと決断。
ファーストラウンドから「The Box」でのバレル勝負、「Surfers Point」でのマニューバー勝負を安定した強さで勝ち上がってきたエイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)がファイナルで対決し、8ポイント台を2本まとめたエイドリアーノ(写真最上部・下)が優勝。
ジョン・ジョンは自身がコメントで残した通り、エンドセクションでの処理に手こずり、前半は7ポイント止まり。後半にはようやくフィニッシュまでメイクして9.00を返すものの、ニード8.53のシチュエーションで再び7ポイント止まりでエイドリアーノを逆転することは出来ませんでした。



「この地球のベストサーファー達を倒し続けたよ!とてもハッピーさ。ベルズではファイナルまで進み、タイスコアで負けてしまったけど、あれがモチベーションになったんだ。この優勝。神を信じ、もしベルズでの出来事はハッピーでは無くても後で報われると思っていたよ。ここで優勝出来て光栄だね。ステージに名が刻まれることになる。毎朝、ここに来て今までの勝者の名前を見ていたんだ。いつか自分もと強く願い、それが2015年に実現した。とても嬉しいよ。ジョン・ジョンはツアーの中でも素晴らしい才能を持つ選手さ。今日は彼と勝負を楽しんだのさ。彼には悪いが今回はオレがトロフィーを持ち帰るよ」

QFでケリー・スレーター(USA)、SFではローカルヒーローのタジ・バロウ(AUS)を倒し、2013年のベルズ以来、通算5度目のワールドツアーでの勝利を手に入れた後、興奮気味に心境を話していたエイドリアーノ。

ブラジリアンが今イベントを制するのは2004年のネコ・パダラッツ以来、二人目。
今シーズン、開幕戦から3位、2位、1位とまるでカウントダウンのように順位を上げ、見事にカレントリーダーの座を獲得。
文字通り、ブラジリアン・ストーム(活躍)のリーダーとして母国で開催される第4戦に挑みます。



最後のセレモニーでは、ブラジルの国旗とサーフボードを手にして大歓声を浴びながら表彰台へ。

「このコンテストは全てがチャレンジングだった。マーガレットリバーに来る度、ビックウェーブ、ビッグバレルがあり、ハードなんだ。今年はボックスで素晴らしいコンディションに恵まれ、メインブレイクも驚異的だった。みんなを次々と倒していくジョン・ジョンのことはファーストラウンドから見ていたけど、心から自分を信じて戦ったよ。本当に嬉しいし、優勝出来て満足さ」

ベルズで表彰台に昇った時と同様、今年1月にこの世を去った親友のリカルド・ドス・サントスへ勝利を捧げ、今回の優勝を喜ぶ沢山のスピーチを披露。
タイトル争いに関しては、「ワールドタイトルレースはまだ始まったばかり。みんながオレのことを捕らえようとしてくるのは間違いない。ベストを尽くすだけさ」とコメントを残していました。

168センチ、62キロとツアーの中でも小柄な体型ながら、ハードワークによって鍛えられた肉体から繰り出せるパワフルなサーフィンは年々進化。更に2006年から10年目という長いキャリアによって培ったコンペティターとしての技術はすでにワールドチャンピオンに値する高さに達していると言っても過言ではないでしょう。



2012年のプライム時代に今イベントの優勝経験があるジョン・ジョン(写真上)
開幕戦からR3敗退の13位が続いていましたが、ここで挽回してランキングを8位まで上昇させています。
ファイナルデイ然り、イベント中に何度も披露した弧を描くラインは誰よりも美しく魅力的でした。

レイデイの間、ロコボーイのジャック・ロビンソンとの40,000USドルもする高額な水中カメラを片手にした「The Box」でのセッション、今回は許可の関係で会場には使用されなかったものの、キラのような長いバレルが姿を現していた「North Point」でのフリーサーフィンなど、マーガレットリバーの滞在を心から楽しんでいたジョン・ジョン。

「長い海岸線に沢山の良い波が存在する。この数日は波を乗りまくったね。ここに来るのは大好きだよ。昨年は早いラウンドで敗退したから、良いボックスでサーフィン出来なかったんだ。今年は自分とジャック、エイドリアーノ、KP(キーレン)などと楽しんだよ。ジャックとのダブルバレルは特に面白かったさ」

この水中カメラはジャックが落としてしまったそうですが、ジョン・ジョンによると後で浮き上がってきたそうです。

次の第4戦はウィメンズ併催で5月11日〜22日に開催されるブラジル・リオデジャネイロでの『Oi Rio Pro』
昨年のワールドチャンピオン、そして今年のカレントリーダーを抱えている今年のブラジルは例年以上に盛り上がりそうです。
なお、ブラジル戦の前にはWQSで最もグレードが高い10,000『Oakley Lowers Pro』がカリフォルニア、ローワー・トラッセルズで4月28日〜5月2日に行なわれます。



『Drug Aware Margaret River Pro』結果
1位 エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)
2位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
3位 ナット・ヤング(USA)、タジ・バロウ(AUS)
5位 ジェイ・デイヴィス(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、ケリー・スレーター(USA)

2015年WSL Samsung Galaxy Championship Tour
『Drug Aware Margaret River Pro』終了後のランキング
1位 エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA) 24,500pt
2位 ミック・ファニング(AUS) 16,950pt
3位 フィリッペ・トレド(BRA) 15,700pt
4位 ジュリアン・ウィルソン(AUS) 14,950pt
5位 ナット・ヤング(USA) 14,750pt

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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