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『Billabong Pipe Masters』開幕!



現地時間12月12日、ガブリエル・メディナ(BRA・写真上)、ミック・ファニング(AUS)、ケリー・スレーター(USA)の三つ巴によるタイトル争いを残して突入した最終戦『Billabong Pipe Masters』が開幕!

舞台のオアフ島・ノースショアには2日前からワイメアカインドの巨大な北西ウネリがヒット。そのウネリがようやく落ち着いたタイミングでメインラウンドがスタートしてR1の12ヒートが終了。
ウィメンズによるスペシャルヒート、今シーズン3度目となる往年のライバルによるヘリテージシリーズ(伝統、遺産)がサニー・ガルシア、トム・キャロル、ゲーリー・エルカートン、デレク・ホーの4名で行なわれ、ショーアップされた一日でした。

今年はR1を下位10人の選手とパイプラインのスペシャリスト14人がマンオンマンで対戦する昨年までの変則フォーマットと変わり、招待選手32名によるトライアルが行なわれ、上位2名がワイルドカードとして出場。通常のイベントと同じ進行となり、最短3日でイベントがフィニッシュします。

砂が溜まり過ぎているパイプラインは出口が少なく、バックドアがメイン。フロントサイドとなるレギュラーフッターや、ローカルナレッジを活かしたハワイアンの活躍が目立っていました。



タイトル争いをしている3名は、ガブリエル、ミックが1位通過でR3行きを決めた一方、ケリー(写真上)は序盤からリードしながらも、後半に追い上げてきたアダム・メリング(AUS)が逆転。毎年のようにトリプルクラウンの栄冠に絡んでくるアダムの実力がここで発揮され、ケリーは敗者復活戦のR2へ。

3人の中で唯一8ポイント台をマークしてトータルでも15.90とスコアを伸ばしていたケリーでしたが、日本語放送のMC、脇田貴之&辻裕次郎の言葉を借りると「今シーズンのケリーを象徴しているヒート。運が無い」
逆にカレントリーダーの座をキープしているガブリエルに関しては、ハイスコアが5.50のトータル8.83ながら、トライアルを勝ち上がってきた強豪ハワイアンのリーフ・マッキントッシュ(HAW)、タヒチで素晴らしいバレルのスキルを見せたディオン・アトキンソン(AUS)共にロースコア止まり。不安定になった風によってバレルが少なくなったことがガブリエルの勝利の追い風となり、それはまた運が良かったと言えるでしょう。

「パイプでのサーフィンは大好きさ。とても楽しかった。ボードの調子も良いし、順調さ。良い結果を期待しているよ」とガブリエル。
いつものマイペースなテンポでインタビューに答えていたものの、現在のシチュエーションで’良い結果’とは、ミック、ケリーを抑えてのワールドタイトル獲得ということ。
次のR3を通過した時点でケリーはタイトル争いから脱落。ミックはファイナル進出が条件になり、追う立場の両者とすればこの日のガブリエルのR3進出でタイトル争いはタイトに...。

ちなみにミックとガブリエルは同じリップカールハウスに滞在していますが、ヒート中は別々の陣営をビーチに構えていました。



この日のハイエストスコアはアリッツ・アランブルー(ESP)がマーク。
ミックとマカイ・マクナマラ(HAW)を相手に中盤までノーライドだったアリッツはバックドアを完璧に近い形でメイク。9.27がコールされましたが、バックアップが無く、2位でR2行きに...。
今シーズン、ツアーに返り咲いたアリッツ。しかし、ポルトガル戦の9位以外は全て13位以下。ランキング26位とリクオリファイは絶望的で、WQSの方でもカバーは出来ず、このパイプラインが最後の花道になる可能性も。
世界中から選ばれたトップ34の中でも上位と下位の選手は雲泥の差があるのです。



昨年、ケリーとファイナルを争ったジョン・ジョン・フローレンス(HAW・写真上)は、R1から他の選手を圧倒。まずはバックドアでディープな位置からバレルを抜けてトレードマークのレイバック、8.93をスコア。後半にはパイプラインで9.23。イベント初の9ポイント台をマークしてあっと言う間に他の選手をコンビネーションスコアに追い込んで圧勝。

自宅の裏庭でのイベントについて聞かれたジョン・ジョンは、「素晴らしいことだよ。最後のイベントは一年で最も好き。長いシーズンをホームで終われるなんて最高でしょ」
R1で乗っていたサーフボードについては、「6’4だよ。以前は6’0、6’1。6’4はパドルが早いし、今日みたいなピーキーな波には抜群なんだ。今年もファイナルを狙っているよ!」と話していました。

その他、1位通過でR3にスキップしたのは、ジョエル・パーキンソン(AUS)、セバスチャン・ズィーツ(HAW)、ジェレミー・フローレス(FRA)、コロヘ・アンディーノ(USA)、ジョシュ・カー(AUS)、オーウェン・ライト(AUS)、アレホ・ムニーツ(BRA)、ビード・ダービッジ(AUS)

タジ・バロウ(AUS)は肩の手術、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)は膝の痛み、C.J・ホブグッド(USA)はポルトガル戦で深く切った足の裏の治療が間に合わず欠場。トラビス・ロギー(ZAF)は直前に怪我でキャンセル。
数週間前に左足の人差し指と中指を骨折したケリー、トリプルクラウン開幕後に背中を怪我したジョエルは出場にこぎつけています。



R1終了後は2014年のトップ3、ステファニー・ギルモア(AUS)、タイラー・ライト(AUS)、カリッサ・ムーア(HAW)、ハワイ代表としてベサニー・ハミルトン(HAW)の4名によるスペシャルヒート『Women’s Pipe Invitational』が行なわれ、バックドアでバレルをメイクしたカリッサが優勝。

メインイベントよりも盛り上がったかもしれないヘリテージシリーズは、3度のパイプマスター、2度のワールドチャンピオンを手にしたトム・キャロル(AUS)がパイプラインの特大セットをキャッチ。ボトムターンからプルイン、プルアウトまでを当時のスタイルのまま成し遂げ、9.60をスコア。サニー、デレク、ゲイリーを抑えて優勝。
53歳とは思えない鍛えられた肉体とサーフィン。特に同世代のサーファーはこの一本に鳥肌が立ったのでは?

ネクストコールは現地時間12月13日の早朝7時30分(日本時間の14日午前2時30分)
オフシャルフォーキャストの「Surfline」によると新たな西〜北西ウネリが入る予報。
砂が移動してリアルなパイプラインが姿を現す可能性も!

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト

ASP公式サイト

photo: ASP Covered Images

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