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『Billabong Pro Teahupoo』パーフェクトなチョープーで開幕!

 

全11戦用意されている2014年のASPワールドツアーで最も危険なブレイク、南太平洋に浮かぶタヒチ・チョープーでの第7戦『Billabong Pro Teahupoo』がウェイティングピリオド初日から3日間のレイデイを経て現地時間8月18日にスタート!

前日に入った南西ウネリが公式10-15ftレンジまでサイズアップし、クリーンなフェイスに特大のバレルが姿を現したこの日。
MC席にはタヒチで初めてワールドツアーが開催された1999年に優勝したオッキーことマーク・オクルーポ(AUS)が解説として座り、オープニングヒートではケリー・スレーター(USA・写真下)がこれぞ見本とばかりに余裕で車一台分はあるような大きなバレルをメイク。
9.40を含むトータル16.40でシーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)とリプレイスメント(補欠)のグレン・ホール(IRL)に圧勝。

「プルアップした時に最高のバレルを見たよ。ヒートを勝って次に進めたことにエキサイトしている。このラインナップにゲッティングアウトしただけで興奮して身震いしてしまい、自分を落ち着かせたんだ。良い1週間になりそうだね」とケリー。

2000年、2007年、2005年、2011年と4度もタヒチを制しているケリー。
このイベントはタイトル争いよりも、一人のサーファーとして究極のバレルライドを楽しんでいる印象。それが結果に結び付くのが理想の形であり、今年はまだ見られていない強いケリーがそろそろ出現するのでは?

 

タヒチアンとして唯一ツアーを回っているミシェル・ボウレズ(PYF)、タジ・バロウ(AUS)が勝ち上がり、H4にはジェフリーズベイで今シーズン2勝目を決めたミック・ファニング(AUS)が一本目でクリーンなバレルを抜けて8.83。中盤には更に深い位置からテイクオフ、完璧に姿を消してからメイクして9.03。次に狙った波はテイクオフ直後に思い切り巻かれたものの、選び抜かれた優秀なウォーターパトロールの迅速な対応で事なきを得て最後はワイプアウトを帳消しにするようなバレルライドで9.13をマーク。
9ポイント台を二つのトータル18.16。8ポイント台を捨てスコアにしてここまでのハイエストヒートスコアでR3へ。

「今朝は本当に大きな西からのスウェルが入っているよね。非の打ち所のないコンディション。これ以上求めることは出来ないほどさ。クリーン、そしてパーフェクトだね」とミック。

2012年にパーコことジョエル・パーキンソン(AUS)とのファイナルを制してタヒチで初優勝を決めたミック。
ビッグウェーブでの実力を見直された貴重な1勝は通過点に過ぎず、今年も優勝候補の筆頭と言えるでしょう。

 

今イベントのディフェンディングチャンピオン、エースことエイドリアン・バッカン(AUS)は中盤に9.27をマークしたワイルドカードのネイザン・ヘッジ(AUS)に追い込まれていましたが、ヒート終了間際、パーコの9.80の後、パーフェクトに近い9.97をスコア。全員が9ポイント台を出した激しい戦いとなり、パーコとはトータルスコアが同じ。シングルスコアが上回ったエースがヒートを制することに。

「テイクオフした時はミスしたと感じたんだ。でも、良いバレルになった。バレルの中で耐え、持ち上げられながら前後してフォームボールから一気に外に吹き出されたのさ。バレルから出た時は凄い衝撃だったよ」と最高のバレルをメイクした感想を興奮気味にコメント。

全てのスポーツに共通することですが、’自信’は選手の能力を引き出す大きな武器。昨年、ケリーとのファイナルを競り勝って得た自信をひしひしと感じるエースのライディング。
先はまだ長いながら、2年連続の優勝に向けて最高の滑り出しになりました。

 

R1後半もハイスコアが続出。特にフロントサイドとなるグーフィーフッターのスコアが伸びやすく、ナット・ヤング(USA)、ジャドソン・アンドレ(BRA)、カイ・オットン(AUS)が9ポイント台をマーク。
カイはミックのハイエストヒートスコアを塗り替えてのラウンドアップ。
他にもブラジリアン初のワールドタイトルが見えていたガブリエル・メディナ(BRA・写真上)、オーウェン・ライト(AUS)などグーフィーフッターが次々と勝ち上がっていく展開でした。

レギュラーフッターではコロヘ・アンディーノ(USA)、苦戦のルーキーイヤーを送っているディオン・アトキンソン(AUS)がラウンドアップ。ディオンは2度目のR3進出。R1を1位通過するのは初。

「このスウェルを待ち望んでいたんだ。パーフェクトな波。そして、今まで経験した波で最高の波さ。バックハンドでも楽しめたし、良いスコアを出せてストークしているよ」と笑顔でコメント。

現在ツアーでのランキングはほぼ最下位。WQSからのリクオリファイを狙うべき位置にいますが、初めてのチョープーでのイベントでスコアを出してくるのは、さすがトップ34のメンバーに選ばれた才能の持ち主。ディオンの次の壁はR3です。

 

R1終了後はR2が2ヒートだけ進行。
パーコがワイルドカードのローカルのタウマタ・プフェリン(PYF・写真上)を相手にハードなチャージを見せて9.00を含むトータル17.17でラウンドアップ。
タウマタはワイプアウトで頭をヒットしてしまい、ジェットスキーでの救助の後、病院送りに...。
トライアルではミシェル・ボウレズ(PYF)の弟、ケビンが頭をコーラルリーフにヒットして重体になったり、他にもすり傷程度は日常茶飯事。チョープーの波はパーフェクトと同時に非常にリスキーでもあるのです。

最終ヒートではR1のクロスゲームを惜しくも逃したネイザン(写真最上部・下)が凄まじいエアードロップからこの日最も難しいセクションを抜けて全てのジャッジが10を付ける今イベント初のパーフェクト10がコール。
直後にサーフボードを流されてしまってバックアップスコアを出せずにハラハラする場面もありましたが、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)を僅差で抑えてR3へ。

参加している選手なら波次第で誰でもハイスコアを出せる今イベント。過去にワイルドカード同士のファイナルが行なわれるなど、特に失うものが無いだけにトップ34にとって彼らは怖い存在。元CT選手のネイザンのチャージはライブ中継を通してでも心を揺さぶられる気迫を感じました。

 

ネクストコールは現地時間8月19日の早朝7時頃(日本時間8月20日深夜2時)
予想では南西ウネリのピークが過ぎるものの、十分なサイズをキープして早い時間帯は風も弱い見込み。
翌日からは次の南西ウネリが入る予報もあるため、チョープでの決着は残り数日でついてしまう可能性も!

ASP公式サイト



photo: ASP Covered Images

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